今日の2台目は以前輸入車の老舗Yさんで古い車を担当されていたWさんからのご依頼で自分の車の
メンテナンスもYさんから紹介された我が家の近くのKさんに診て貰っている。 機種は初めてとな
るBecker, Brescia で1950年代の中波専用6球構成で自動選局機能も持つ高級機だった。 この種の
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致します。
早速通電してみたがバイブレータは機能していたが可成りの電流が流れる様で電源の電圧は12V
が6V近くに落ちて仕舞った。
電源兼出力アンプユニットを自分の物に交換した結果12Vで4A程の電流が流れ動作し始めた。
暫く運転した結果電流は3A程に低下した。
上の画像に見えているのは ECH81 と EC92。
こちらは ECC85-EABC80-EBF80。
電源兼出力アンプ部は ECC83-EL84(x2)。
コンデンサの一つが破裂していたが何れにせよ電源部が壊れている。
手元の資料を調べてみたが Brescia は1960年代末頃のトランジスタモデル2-3機種しか無く、別
のモデルで類似の物を探してみた。 上の回路図は Nurburg Ⅲの物で今回の物より古い リムロ
ック管使用のモデルだがこれを参考に進めてみよう。
12月18日 先ずは電源/出力アンプ・ユニットのペーパーコンデンサの交換に取り掛かった。
電源の問題は上の右に診られるペーパー・コンデンサの短絡が原因だった。(想わずガッツポーズ)
グリッド・バイアス(C電源)用ダイオードの特性に問題が診られたので交換した。
次いで本体部分のペーパー・コンデンサの交換に取り掛かった。
一度通電し動作を確認した。 機械式のバイブレータは消耗品なので交換するかと考えていたが
未だ可成り元気そうだったので今回は先送りにした。
アンテナが高インピーダンス入力の様だったが、自動選局の設定法が分からず細かくは診ていな
いが手動選局で使って頂くのが良さそう。 (自動選局を一度選ぶと何時までも選局動作を続け
ることになるので一度電源を切るしか無い)