テレビ修理-頑固親父の修理日記

古いテレビ、ラジオ、カーラジオ、アンプ、プレーヤ、電話機の修理のご案内です。古い物でしたら何処の国の物でも略OKです

Continental, J6 or XJ6 (May 1940)

2015-08-29 22:00:06 | Weblog

 

 明日届く予定の Continental, J6/XJ6 は先日修理のお問い合わせを頂いた際、メーカーは
不明だがラインナップ 12SA7-12SK7-12SQ7-35Z5-50L6 から米国製と想われるとのことだ
ったが、他にメタルチューブの様な BT-1000 と云う物が刺さっていると伺いうかつにも冷陰
極整流管では無いかと想像した(通常整流管はラインナップの最後に記すのが一般的な為
見逃した)。  ご依頼主から整流は35Z5で為されていると指摘され自分のミスに気付いたが、
このBT-1000 のことが気になり、伺ったラインナップと2バンドでフィールド・タイプのスピーカ
ーが使われていたと云うことから1940年に的を絞り調査を開始した。 
伺ったラインナップでかつフィールドタイプのスピーカーを使った2バンドモデルは数社に見ら
れ各社数機種が見付かったが件の BT-1000 を使った物は Continental のJ6又はXJ6のみ
でこの内 XJ6 はFloating Groundが採用されており、ULも取得しているモデルだった。
 
 サテ、明日いよいよ対面することになり今から楽しみだが、お話では短波は機能するものの
中波が全く機能しないとのことだった。 この種のラジオの修理、改造に付きましてはこちらの 
ホームページ http://www2.odn.ne.jp/~cac55760/ からお問い合わせ下さい。

 

若干紛らわしいが上の画像に見られる Radio Corp. of America (RCA) は、飽くまでRCAの特許
の使用許諾を得ていると云うことで、直接RCAとは関係は無い。

フィールド・スピーカーは通常のダイナミック・スピーカーに換えられていた。

上が件の BT-1000 で途中 BT は Ballast Tube の略では無いかと想像したがその通りだった。
因みにこのバラスト・チューブはパイロット・ランプ(47)のドロッパーで、多分1,000Ωなのだろう。

可成り手が加えられておりコンデンサの殆どが交換されていた。

 ループ・アンテナ部分に型番 J6 (J-6) がプリントされていた。 修理の際、何方かかの手が加
わった物は困難を伴うことが多い。 今回の問題点も(後から分かったことだが)下の画像で赤
と黄色のリード線が一つに纏っているが、これら2本は本来ループ・アンテナ(コイル)の両端に
繋がるものでこれでは中波は動作せず、またループの片端に短波用アンテナが繋がっていた
為、短波も何とか辛うじて動作すると云うものだった。

当初ループ・アンテナの断線を想像したがここに問題は無かった。

分かって仕舞えばループ・アンテナ部分の誤配線で中波も動作し出したが感度が低くトラッキン
グとIFの調整を行った結果実用上十分な物となった。(多くの抵抗器の値は大きく異なっていた)

ゴーサインを頂いたので第二IFTの調整に取り掛かったが肝心のトリマーを回す部分が銅のテー
プで塞がれていた為一度外し分解した。

一次側は非同調だった、銅テープを外し調整を加えた。 しかし何故銅テープで調整穴を塞い
だのかは不明。 余談だがこのIFTの固定にも米国製民生用機器に時々見られる鉄板をプレ
ス加工し、一山だけ噛むナットが使われていたが、このナットが曲者でツバが付いた物はまだ
しもツバが無い物は、ボックスドライバ内で傾いて仕舞い、たかだかナットを締めるだけで10
分以上を要して仕舞う。 好結果が得られたので終わりとした。

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Collins, R-390A/URR

2015-08-28 12:35:13 | Weblog

 今日 お預かりしたのは R-390A/URR で来週初めに届くと想定していた。 AGCラインに+電圧
が発生するとのお話だった。 先ずは机上で考えられる原因を調べてみよう。 この種の受信機
の修理、改造に付きましてはこちらの ホームページ http://www2.odn.ne.jp/~cac55760/ からお
問い合わせ下さい。

8月29日 机上でAGCに+の電圧が発生する可能性を考えてみた。 どう考えても+の電圧が発生
しそうに無いが、こうなると以前 R-390 を手掛けた際に経験した Mix.のg1に可也の+電位が診ら
れた問題に似ており、ことは簡単では無さそうだが何れにせよ近々実際の回路を診てみよう。

8月31日 上はAGCラインの負荷を外した際の電圧。 下はAGCラインを繋いだ際の電圧。

IFサブシャーシを外そうとしたが Band Width 側のビスが回せない(本来のブリストル・レンチ使用)

可成り苦労したが何とか外し、IFサブシャーシを表に出した。

交換されていたコンデンサの多くはフィルム・コンデンサで若干高周波特性が気になった。

+B電源に100Vを加え各真空管のプレート、スクリーン、カソード等の電圧を診てみた。

次いで+Bを200Vに上げ同様に測定したのが上の値。 気にしていたg1の電圧に問題は無かった。

これまでは以前経験した真空管ソケット部分でのリークが原因でAGCラインに+電圧が発生す
るのでは無いかと想像していたが、どうも他に原因が在るのでは無いかと想い始めた。

RFゲインを上げて行った際の Carrier Level の上がり方が気になり、IFが発振しているのでは
無いかと想像した。

V503 にリード線を巻き付け観測した波形。 RFゲインを上げると見事に発振した。

それをアンプした V504 での波形で綺麗な455KHzだった。 この発振と音声の歪は同期していた。

サテこの機種でこれまでIFの発振と云う経験は無いが何が問題なのか、苦戦しそうな気配である。

9月1日 昨日に引き続き朝から取り組んだ。 通電状態でなければ中々実際の動作を確かめ
られずIFサブシャーシを逆さまにして回路を追った。 AGC検波の出力電圧は約-21Vだった。

ところがAGC検波の出力から180KΩを経由し、4th IF と AGC IF Amp. のサプレッサ・グリッド
に繋がっている部分の電圧は約4.4V有り、この値は信号入力とは略無関係だった。

何とも原因が分からず一度諦めかけたが気を取り直し4.4Vも有るポイントに繋がっている回路
を一つ一つ外して行った。

結果アレレとなったのは V504 (6AK6) のサプレッサ・グリッドの電位で約4.2Vも有った。

修理の常で分かって仕舞えばナーンダと云うことになるが、V504 に使われていたのは 5654=
6AK5:ベース7BD で (6AK6:ベース7BKでは無かった) つまりサプレッサ・グリッドでなければな
らないのところがカソードになっていた。 *下の画像では文字が薄く判読は困難。

6AK6に交換した結果AGCラインの電圧は正常となり、RFゲインMax.でも発振はしなくなった。

最後にIFサブシャーシを元に戻し、カップリングを固定して終わりとした。 *6AK6のストックが
見つからず V603 (Local AF Output) を V504 に使った。 何時の時点で V504 が 6AK5 に交
換されたのかは知らないが、まさか異なる真空管が使われているとは夢にも想わなかった!

 

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日本ビクター (JVC) 9TA-1 (9石、5バンド)

2015-08-26 15:45:45 | Weblog

今日の2台目は日本ビクターの9TA-1、9石5バンド (MW+SWx4バンド3-7.55, 7.55-11.7, 11.7-
17.7, 17.7-22MHz) ラジオでトラッキング調整のご依頼を頂いた。 この種のラジオの修理、改
造に付きましてはこちらのホームページ http://www2.odn.ne.jp/~cac55760/ からお問い合わ
せ下さい。

お話では一応動作するとのことだったが、こちらでの動作確認では動作したのはSW1の5.7MHz
より上だけで、MWを含めSW2~4では動作せず、またバンド切替時SW1の5.7MHz以上でもスン
ナリ動作しないことが多かった。 高域しか動作しないのはバリコンの問題の可能性が高い。

ご依頼主からはトラッキングの調整を依頼されたが、この状態ではそれ以前の動作させるこ
とが先決となる。

小さな回路図が添えられていたがテッキリ他励式の周波数変換回路かと想像していたが実際
は2SA104に依る自励式で、IFは一応3段だが初段の入力側は非同調だった。 低周波には4石
が使われており、検波後の1石の用途がハッキリしないがAVCアンプかも知れない。 (貼られ
ていた回路図が可成り見難い) 上の画像で見られる様一部硝子封止の2SA55Bが2石IF用に
使われていた。

ゴーサインを頂いたので修理に取り掛かった。 

調べを進めて幾つかのことがハッキリした。 当初他励式の周波数変換回路を想像したが、途中
自励式では無いかと記したが、当初の想像通り他励式だった。 周波数混合には2SA103が使わ
れておりこれはIFの初段では無かった。 局部発振には2SA104が使われていた。

先ずは各バンドの局発の発振勢力を診てみた。 下は唯一機能していたSW1の5.7MHz以上で
の発振出力で、これが5.7MHz以下で停止して仕舞うのはバリコンの単純な問題では無かった。
下のオシロの波形に診られる様基本波成分以外に高調波成分等が含まれていた。 またSW2と
MWは全く発振していなかった。 バリコンの問題は容量がMaxになる少し手前でのみ診られた。
未だハッキリはしないが別のコイルとの干渉、或いは位相の回転等が在りそうに想えた。

上はSW3での発振出力で十分な発振勢力と想われるが受信は全くしていなかった。 解せない!
*後から分かったことだが、上下の画像は小さなピック・アップコイルを作り、M結合で得られた
信号をオシロに入力した。 つまりSW3とSW4では正帰還用のコンデンサも繋がっており発振は
しているが、出力との間の3,300pFが繋がっていない為、周波数変換は機能せず、また無負荷
状態なので波形も綺麗な正弦波となっている。

SW4も同様でこのバンドも全く受信には至らず、コイルを纏めているユニットを外して細かく診る
必要が出てきた。 しかしバンド切り替えは5接点、或いは6接点のロータリー・スイッチ9個から
構成されており、回路図は甚だ見難いものだったので可也難航することが予想される。

 

8月27日 元々の回路図は横61mm程のしかも可成り黒っぽい物だったのでコピー機の敷居
値を上げ極力見易くなる様試みたが元々の文字が小さ過ぎてトランジスタの名称を除き読み
取るのは不可能だった。 それでも昨夜持ち帰り、各スイッチの目的は分かったので今日はコ
イルパック部分を細く診てみよう。

コイルパック部分を表に出し単体で動作を診てみた。

局発の出力は本来周波数変換回路のトランジスタ2SA103のエミッタに入っているがここでは
オシロで診ており略無負荷なのでこうなるのか?発振には可也の寄生振動が診られた。

SW5と誤って記して仕舞ったが正しくはSW3 (SW3とSW4を逆にして仕舞った可能性有り)。

 回路を細かく診て行ってアレレとなったのは局発の2次巻線とエミッタ間に入っている正帰還用
コンデンサ(3,300pF) の片端が端子に触れているだけだった。 多分このコンデンサを交換した
方はその時動作したので由とされたのだろうが、結局半田付けは為されておらず今回の症状に
繋がったと云える。 古い物の半田付けは新しい物えの場合と大きく異なり数倍神経を使う。

拡大した上の回路図中央上部の3,300pFのエミッタ側の半田付けが為されていなかった。
*その後可也鮮明な回路図が手に入り、3,300pFは2SA104のエミッタの真上に在る物と
分かった。 上の回路図に3,300pFと記したのは100pFの誤りでした。

問題の場所を半田付けした後は全てのバンドが良好に発振し出した。 (MWの発振波形に?)

局発が上手く機能し出したので明日はトラッキング調整に取り掛かることにしよう。 ただコイル
パックを表に出した状態でコイルやトリマを調整するのは簡単だが、周波数表示は本体側に在
りキャビネットに収めないと周波数の確認が出来ないが、如何にここを回避するかが問題。

●ご依頼主がこの機種のことが網羅されている海外のサイトを探してくれ、その中に在った回路
図が可也鮮明だったのでこちらのミスに気付いた。 上で3,300pFは局発の正帰還用と記したが
これは間違いで、正しくはMW+SW1の正帰還だけでは無く、局発の出力も兼ねていた。 
読める回路図が在るだけで回路の理解が格段に進んだ。

8月28日 ご紹介頂いたサイトの回路図をプリントアウトした。 2SA104のエミッタの上に在るコ
ンデンサは0.0032μFの様で、このコンデンサの下側のリードが浮いていた。 つまりOSC出力
には殆ど出力が出ず、MW及びSW1では帰還量が不足していたことが想像出来る。

バリコンの問題が気になったので組み込む前に細かく診てみた。上の画像の右側(アンテナ
側)が中程で短絡する問題は直ぐに補正出来たが、左の局発側が略納まる辺りで短絡する
問題は残念ながら問題点が特定出来ず仕舞いだった。

上の画像の左側(局発側)はステーターとローター間の間隙が一部狭かったので補正した。

組み込み全てのバンドが良好に機能するのを確認出来た、音の良さに驚いた。

8月29日 トラッキングの調整に取り掛かった。

当初どのコイルがどのバンドを担当しているのかが分からず試行錯誤を繰り返した。

最後にACアダプタ用DCジャックを設置し終わりとした。 帰路通勤の電車内で今日のことを反芻し
た結果、実際にキャビネットに組み込み本体に記された周波数で最終調整をする必要に気付いた。

8月30日 実際にキャビネットに組み込み最終調整を行った(シャーシの取り付け位置で若干
変わるのでご注意)。 *先日各局発コイルの番号を記したが間違いが有ったので訂正した。

上はSW1でのラジオ日経 (6,055KHz) 受信時。  改めてダイアル面を見てCDマークに気付いた
つまり米国えの輸出もされていたことが想像出来る。
 

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B&B, Rhapsody (Model, RY-1500)

2015-08-26 15:37:29 | Weblog

今日お預かりした1台目はメーカーが良く分からないマルチバンドラジオで Model RY-1500 と
記されていた。 FMバンド下端の感度が低いとのお話だった。 この種のラジオの修理、改造
に付きましたはこりらの ホームページ http://www2.odn.ne.jp/~cac55760/ からお問い合わせ
下さい。

今回の機種には類似?機種のマニュアルが添えてあったがFMの感度と周波数の調整には特に
必要は無く、先日と同様の結果を得られた。

 

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SONY, ICF-6800A

2015-08-24 12:44:21 | Weblog

今日お預かりしたのは SONY, ICF-6800A でこの機種に診られる多くの問題を抱えている様だ
った。 余談だが昨日の訪問者数が4,705と、記憶している限りで最も多く、何と全2,254,821goo
ブログ中33位とのことだった。  閲覧数こそ7,998と多い時の20,000程と比べれば特に多くは無
いが可成り多くの方にご覧頂いている様で身の引き締まる思いなのであります。

FMとMWの機能は良好だった、但しMWではダイアルの指示に若干ズレが診られた)

伺った様SWでの動作には多くの問題が診られた。 7MHz以上では一応受信していたが実際
の受信周波数とは大きく異なっており、カウンターの指示も滅茶苦茶だった。

 

8月26日 原因はVFO回路のセラミック・コンデンサに在り非常に珍しい問題と云える。 幾つかの
周波数で、周波数のズレと感度等を確認し終わりとした。

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東芝 RP-2000F (TRY X 2000)

2015-08-21 11:42:53 | Weblog

今日お預かりした2台目は東芝の RP-2000F で確かこの機種を手掛けるのは3度目となるかと
想う。 この種のラジオの修理に付きましてはこちらの HP http://www2.odn.ne.jp/~cac55760/
からお問い合わせ下さい。

40年前に購入した物で最近急に音が出なくなって仕舞ったとのお話だった。

スイッチを入れた瞬間音が出ることがあるとのことで多分単純な問題と想像した。

分解に若干梃子摺ったが前面部分を外し回路を追った。

上の画像からは殆ど見えないがスイッチ部分のパターンにミクロン単位のクラックが在った。

分かって仕舞えば単純なことだが、上手く直ったので組み立てに取り掛かったがダイアルをロッ
クするゴム・ベルトは切れていた。 

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FORD, Shoebox (1949) 用カーラジオ

2015-08-21 11:32:36 | Weblog

 今日お預かりした1台目は FORD の1949年製 Shoebox に使われていると伺ったカーラジオで
全く音が出ないとのお話だった。 *スピーカーも送って頂ける様お伝えしておいたのだが本体
しか届かなかった。  この種のカーラジオの修理、改造に付きましてはこちらの ホームページ
http://www2.odn.ne.jp/~cac55760/ からお問い合わせ下さい。

内部にTube Layoutを記した物が貼られていたが多分ここに型番が記されていたのでは無い
かと想うが可成り縮んで仕舞っており文字が読めなかった。 ただ使われているのは全てGT
管で6球で構成されていた。 側面の刻印 9MF124530 からは Motorola 製か、或いは製造年
の末尾を型番の最初に使う(例えば1949年の場合9) Philco 製と想像した。

既に66年を経ており無理も無いが可成りのホコリだった。 近々診させて頂くことにしよう。

8月22日 ゴーサインを頂いたので修理に取り掛かった。

ダイアル部分が汚れているとのお話だったが綺麗になっており何方かが拭いてくれた様だった。

機械式のバイブレータはお約束通り壊れていた。 次いでペーパーコンデンサの交換を行った。

選局用押しボタンの一つが機能していなかったが上手く機能する様になった。

真空管をチューブチェッカーで調べたが全て略問題無い値を示していた。 

電源回路に電解コンデンサ2個を加え、バイブレータを半導体式の物に交換し、最後に高周波
部及び中間周波の調整を行い終わりとした。

8月23日 組み立てに取り掛かりアンテナ・プラグの問題に気付きこの部分にも補修を加えた。

最終調整は実際のアンテナに繋ぎ上のANTトリマを使い最良点に合わせることになる。

 

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TRANSONIC 11 (Hiraoka & Co., Ltd)

2015-08-20 13:16:52 | Weblog

  今日お預かりした2台目は TRANSONIC 11 マルチバンド・レシーバで中波、短波z2、FM、Air
でFMの感度が低いとのお話だった。 この種のラジオの修理、改造に付きましてはこちらのホ
ームページ http://www2.odn.ne.jp/~cac55760/ からお問い合わせ下さい。

前面の一番右に Double Super, ON-OFF のスイッチが在るが一体これは何の切り替えか?

 

FMは79MHz以下で感度がガクンと落ちたが、これより上では特に問題は診られなかった。 
SW1、3での周波数表示に少なからずズレが診られた。

今日は時間切れで画像をアップする時間が無かったがゴーサインを頂いたので修理に取り
掛かった。 半ば予想したことだがこの機種も中国製の特徴と云うか各種の困難が待ってい
た。    画像を見て頂くと早いのだがシャーシーを固定している+ネジの幾つかが、その真上
に別のネジが在りネジ頭が回せない。   他にも+ネジの頭部にネジロックが溢れており、こ
れまた1本1本+の凹み部分に熱を加えネジロックを取り除かなければ回せない。    国産の
物では有り得ないことが多く、単純なことにも時間を費やす。   何とかシャーシーを取り出し
たところで時間切れとなった。   スライドボリューム部分のクリーニングを行っておいたので
ガリ(接触不良)は改善されたと想われる。

 

8月22日 シャーシーをキャビネットに戻し、最も変化が実感出来そうなFMバンド下端の感度
の低い問題に取り組んでみた。 回路図が無くハッキリしないが多分アンテナ入力回路では
無いかと想像したが、バリコンのトリマーを回しても変化が無く、インダクタンスが少な過ぎる
感じだったので(密巻きとしてもなお)ダスト・コアを加えた結果可成り感度が増加した。

 

念の為共振周波数を診てみよう。   実際にこの部分の共振周波数を測定したみたが約83MHz
だった。 トリマを回しても共振周波数は変わらず回路が切れているのかも知れないが確認する
のは大事となる。 上手くダスト・コアをコイルの近くに固定する方が現実的と判断した。

 

8月23日 元のダスト・コアでは可成りマスが大きく、振動に依ってズレて仕舞うことが考えられる
ので小容量のコンデンサを加え共振周波数を80MHz程に落とした。 更にダスト・コアを半分にし
てコイル内に収めパラフィンで固定した。 こちらの感度試験に使用しているインターFM東京76.1
MHzも受信出来たのでお預かりした時の感度に比べると可成り感度は増加したと云える。

 

8月24日 SW1と3の周波数のズレを補修した。 上はラジオ日経 (6.055KHz) 受信時。

上は6,055KHz補正後と、下はSW3での18MHz補正後。

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SONY, ICF-7800

2015-08-20 12:54:08 | Weblog

 今日お預かりした1台目は SONY, ICF-7800 でこの機種に取り組むのは確か今回で2度目と
なる。 お話では電源が入らないとのことだった。 この種のラジオの修理、改造に付きまして
はこちらのホームページ http://www2.odn.ne.jp/~cac55760/ からお問い合わせ下さい。

スピーカーはエッジの近くに穴が開いていたが押さえの問題か? 特に問題は診られなかった。

伺った通り全く電源が入らなかった(電池及びACアダプタ)。

アレコレ回路を追った結果、電源スイッチと電池の収納部分の接点に問題が診られた。

若干バンド切換えスイッチに接触不良が診られたが、何度か切り替えると問題無く使えた。 細
かいことを云うとFMの周波数が1MHz程ズレていたがここをどうするかご依頼主に伺ってみよう。

8月21日 ゴーサインを頂いたのでFMの周波数の調整に取り掛かった。 上は東京FM80MHz
受信時で表示は約1MHz上を指している。

調整後の画像、ついでにタイマーの動作も確認してみた。

 

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フロリダから届いた電池管ポータブルラジオ2台 (再)

2015-08-19 17:52:19 | Weblog

今日は時間が出来たので先月初旬に届いた電池管ポータブル・ラジオの修理に取り掛かった。
この種のラジオの修理、改造に付きましてはこちらのHP http://www2.odn.ne.jp/~cac55760/
らお問い合わせ下さい。

1台目は白砂製で Unicorn ブランドの U-450。 問題は電源スイッチ(2回路)のみだったがこれ
が手強く難航したが何とか使えるレベルにすることが出来た。 感度音量共十分だったがこの
機種にはこの時期の国産の物には珍しい抵抗とコンデンサ幾つかを一つに纏めた複合部品
が使われていた。 ペーパー・モールドも使われており絶縁の劣化が想像出来るが当面は問
題無く使えそうだった。

2台目は ROSKO ブランドの TS-600 で定かでは無いがオータ製では無いかと想われる。

低周波入力の半田付けが取れており、またアンテナ・コイルが少し解けていただけだった。
こちらはペーパー・モールドの絶縁劣化が進んでいる様だったが一応そのままで機能した。

後は表面のトリムを用意し終わりとしよう。

 

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ナショナル R-805

2015-08-16 10:12:08 | Weblog

今日お預かりしたのはナショナルの R-805 で歪が多いとのお話だった。 この種のラジオの
修理、改造に付きましてはこちらのホームページ http://www2.odn.ne.jp/~cac55760/ からお
問合せ下さい。

実際に動作を確認してみたが歪は特に感じられなかった。 ただ周波数の高い方で感度の低さ
とポリバリコンの問題と想われる選局時のノイズが診られたが、後者の問題はポリバリコンを交
換するしかない。 サテ伺った症状、歪が多いと云う問題は診られず修理のしようが無く困った。

連絡しようと添えられていたメモを見てみたがメールアドレスが見当たらなかった。 電話ではAnt.
トリマをいじったとのことだったが上の画像の左から2番目だけなのか? 全てをいじったのか? 

何れにせよトリマをいじったと聞いたので全て調整してみた。 若干感度は増加したが想った程で
は無かった。 次いでIF の調整を行ったがこちらは可也感度の増加が得られ、それまで窓際でも
受信不可能だった(こちらで感度の確認に使用している)文化放送 (JOQR 1,134KHz)を部屋の中
程でも聴くことが出来た。 感度の増加に伴い音量も可也増加した。

8月17日 昨日不明だった調整箇所もハッキリし、全ての調整を済ませたところで再度動作確認を
してみたが、受信感度及び音量は増加したが歪が気になった。 この結果からAVCが上手く機能し
ていない為に電界強度が一定値以上で歪む様だった。  可成りの年月を経過しており無理も無い
が電解コンデンサは全て交換した方が無難だが費用が掛かることなのでご依頼主に伺ってみよう。 

8月18日 電解コンデンサはご自身で交換するとのことだったのでそのままお送りした。 しかし慣
れて無い方が交換すると基板を傷めたりすることが多いので十分注意して頂きたい。

 

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ECLAT (エクラ) A型 (16mm)/9mm半 映写機 (昭和 7年)

2015-08-14 22:08:49 | Weblog

今日夕方お預かりした2台目はエクラ製の16mm映写機 Type A でこれまでに16mmの映画用
カメラは仕事で扱っていたが映写機は確か初めてとなる。 この種の物の修理に付きましては
こちらのホームページ http://www2.odn.ne.jp/~cac55760/ からお問い合わせ下さい。

上部に見られるレバーは明暗の調整機で抵抗線が使われていた。

ザット動作を診てみたがモーターとランプに問題は診られなかった。 

ただ駆動系のトルクは非常に重く、機構系を細かく診る必要が有る。 上手く動くと良いのだが!

ECLATのロゴには筆記体の物も見られ多分そちらの方が古いのでは無いかと想像した。

使われているモーター (Projector Motor) は(株)芝浦製作所製で同社は昭和14年東京電気(株)
と合併し東京芝浦電気(株)となった。 云うまでも無く現 (株)東芝。

8月15日 スプールを駆動する為の金属製ベルトとメインの駆動ゴム・ベルトは一応添えられて
いたがゴム・ベルトは当然ながら既に使えないレベルだった。 取り扱い説明書は有難い!

ゴム・ベルトの修理にはウレタン ゴム・ベルトを通常使用しているが、色がオレンジなので違和
感がありどうするか? 困ったことに担当の方とはこの土、日連絡が付かない!

 

 今日は午後都内で集まりが有り仕事場には短時間しか居れず、気になっていた掻き落し部分
の動きを診てみたが、残念ながら爪は出たり入ったりはしたがキチントした動きからは程遠かっ
た。 サテ経験の無い機構系を分解するのは大きなリスクを伴うがどうするか?

しかしメインの機構系は鋳物?のケースの中に在り、後部を外すしか無さそうだが下手に分解
して仕舞うと元に戻せなくなる可能性が高いが、このままではトルクが異常に重い原因は不明
のままなので駄目元でやるしか無い。 明日は先ずは上下のスプロケット周りを診てみよう。

8月16日 朝から取り掛かり、先ずクラッチ部分を診てみた。 この時点では問題は診られ無
いと感じたが後々問題が見付かった。 下(左中央)はクラッチ部分のスリップさせる円板だが
上手く機能していない様だった。 別のフェルトの様な物を使うのか不明だが、兎に角厚みが
足りない。 このクラッチ部分は強く2枚の板を押し当てることで繋がるが、同時にスムーズに
回らなければならないと云う二律背反が要求される非常に微妙な部分となる。

次に上、下のスプロケットを駆動しているシャフトを外してみた。

上のスプロケットはグリスが固まって仕舞ったのか全く回転しなかった。 (トルクが重いハズ)

スプロケットを如何にシャフトから外すかと診たところイモネジが使われていた。 (最初キング
ピンを抜かなければならないのかと考えたが助かった)

ところがこのイモネジが何ともシッカリ締め付けられており外れない。

イヤハヤ苦労したが何とか外し、シャフト等の洗浄に取り掛かった。

ウレタン・ゴムでベルトを作って動かしてみたが未だトルクは可成り重い様だった。

最早躊躇してはいられずメイン・ユニットの後部を外し内部を診てみた。

アチコチに注油した結果可成り回転トルクは小さくなった。 試みにモーターで実際に回してみ
たが未だ重く、モーターが可愛そうだった。 (矢張り内部を見て構造が可成りハッキリした)

 念の為、下のスプロケットも外し注油しておいた。 クラッチを繋ぐと負荷が重過ぎるので苦肉
の策でクラッチは繋いだ状態にして仕舞い、クラッチのレバーはクラッチを外した位置に留めた。
この結果ランプとコンデンサ・レンズ間にシャッターが入った状態となって仕舞うので強制的に
シャッターを開けた(下の画像)状態とした。

テークアップ側に金属ベルトを掛け実際に動作させ、次いでランプも点灯させてみた(下の画像)。

可成音はうるさいが全て上手く動いてくれた。 最後に電源ケーブルを作り遅い昼食となった。

余談だがこの機種が昭和7年に発売された(伴野貿易)際の金額150円は現在の貨幣価値に
換算するとどれ位になるのだろうか?

8月17日 昨日好結果が得られヤレヤレとこの映写機のことを若干調べてみた。 取説には16
mm、9.5mmの記述が有り、どこかを交換することで両フィルムに対応出来るのかと想像したが
何処にもその用意は無く、取説にも全く記されていなかった。 結果として分かったのは今回の
モデルは9.5mm用の、パーフォレーションが中央に在るフィルム用の物だった。 因みにこのサ
イズは1922年にフランスのパテーが使い始めたものと分かった。

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日本コロムビア、 CVK-300

2015-08-14 13:33:50 | Weblog

 今日お預かりした日本コロムビアの CVK-300 は二年前にも同じ機種を手掛けていた。 殆ど
CDの演奏が出来ないとのお話だった。 この種の装置の修理に付きましてはこちらのホームペ
ージ http://www2.odn.ne.jp/~cac55760/ からお問い合わせ下さい。

当初不明だったが分解し本体部分を前に出した。

光学ヘッドの動きは良好そうだった。 トレイ収納後、選曲出来るときと出来ないときが有った。 
問題は制御部に在りそうだがマイクロ・プロセッサが使われており残念ながら無理そうだった。

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TRIO, KT-9700 FM Stereo Tuner

2015-08-08 16:46:04 | Weblog

今日お預かりしたのは TRIO の FM Stereo Tuner, KT-9700 で先日急に電源が入らなくなっ
て仕舞ったとのお話だった。 この種のオーディオ機器の修理、改造に付きましてはこちらの
ホームページ http://www2.odn.ne.jp/~cac55760/ からお問い合わせ下さい。

電源が入らない原因は直ぐに分かったが、何方かかがスイッチ部分の配線を間違えていた。

一応受信はしていたが音声出力は無かった。 ただこの機種の受信方式を知らないが、後継
機のL-01ではAFCやメーターの指示にはコドラチュア検波、また音声用にはパルスカウントが
使われていたが同じ方式だとするとパルスカウント用の専用ICは最早ケンウッドにも在庫は無
く、別の検波方式に改造するしか方法は無い。 デビエーション・メーターも振れて無かった。

この回路規模の物の修理を回路図無しで行うのは甚だ困難だが、何処かで手に入るだろうか? 

JVC-Kenwood にこの機種の回路図のことを聞いてみようかとも考えたが駄目元で回路を追い
左右の音声出力が何処かで得られないか探してみた。 幸い左右の音声出力が可也のレベル
で出ている箇所が見付かたので、これまで可変出力だったフォノジャックにC結合で出した。

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Aston Martin, Lagonda Series 3 ('86-'87) meters (CRT Monitors)

2015-08-08 15:36:00 | Weblog

 

前回この車種のメーター部分を手掛けたのは7年前で (最初に手掛けたのは更にその数年前)
久々のラゴンダ(シリーズ3、1986-87で75台製造)となった。 永年可成り湿度の高い環境に置
かれていた様で全体に腐蝕が進んでいたが近々コンピュータ部分とディスプレイ部分を外しお
持ち頂くことになった。  一点記憶違いが有り3台のディスプレイの内、速度と回転数は緑発光、
1台(方向指示、燃料残量、水温等)は白色で、一瞬緑の発光が有ったと云うお話は正しかった。
最初にこの車種のメーター部分の修理依頼を頂いた際、テレビの様な物が使われていると伺い
初めピンと来なかったが翌日現物をお持ち頂き成る程と納得したが、イヤハヤ良く作ったと感心
しきりだったがAston Martin では可成り早い時期からこの部分の修理を止めて仕舞った様で伝
え聞いた話ではメーター部分が壊れた車を英国本社に送った物が機械式のメーターに変えられ
て戻って来たとのことだった。 (以前Aston Martin とコンタクトを取った際の回答も全く的外れな
ものだったことを思い出した)    正直なところ今回の物が間違い無く直るかどうかは不明だがこ
の種の物の修理、改造に付きましてはこちらの HP http://www2.odn.ne.jp/~cac55760/ からお
問い合わせ下さい。

ネジの殆どは錆付いており外すのも可成り大変そうだった。 何とか生き返えると良いのだが!

8月11日 夕方外したコンピュータ部とディスプレイ部が届いた。 コンピュータ部の外側にReco-
nditioned Jan.1990と記されており25年前に修理が加えられた様だった。 近々取り組もう。

8月12日 先ずはディスプレイ部分の動作確認に取り掛かった。 

どうも各ディスプレイと電源の途中に入っている安定化電源が可笑しいのか電源が入らない。

各ディスプレイの基板に電源を直接繋ぎ動作を確かめたところ動き始めた。

次いで中央の白色のディスプレイに移ったがこちらも動作良好だった。

最後にもう1台の緑発光の物に移ったがこれも良好だった。 多分元々はPALと同様の垂直50Hz
水平15.625KHzの可能性が有り、こちらのパターン・ゼネレータでは若干調整の必要が有る。

下は輝度を若干増加させた画像。

どうも途中に入っている電源(多分電圧を16V程度に上げるDC-DCと12Vの三端子レギュレータ
で構成されているのでは無いかと想われる)に問題が在る様なので明日はここに取り掛かろう。

8月13日 想像通り安定化電源は3個共壊れている様で、出力電圧は加えた電圧より1~2V
程度低い約11Vだった。 この為安定化電源ユニットは全てパスしコンピュータ部に移った。 

 

3端子レギュレータの型番が消えていたが多分5Vの物と想像した。

各ビデオ出力を診てみた。

中央の白色ディスプレイの出力は約33μSec.の単純なパターンだった。

実際の表示の様子。 夫々に本来繋がるセンサーが繋がれておらず絶対のことは言えないが
本来両サイド(速度と回転数)の物に表示されるハズの斜めのバーと数字は全く見られない。

加えて可也ランダム・ノイズの多い画面となっていた。

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