今日先日手掛けた日立のFY-440と入れ替わりにお預かりしたのがシャープ製、青年2号C
型(大日本聯合青年団指定受信機)でラインナップは56-26B-12A-12Fでしたが元々56が
使われていたのかは定かではありません。この種のラジオの修理はこちらのホームページ
からお問い合わせ下さい。
真空管はテスターでフィラメント、ヒーターを当っただけだが12Aのみ断線していた。 他にもAFT
は2個共2次側が断線しており、RFCも死んでいた。 250pFのマイカコンは未だチェックしてない
がブロック型のケミコンとチューブラー型も使えそうになかった。
マグネチック・スピーカーのコイルは良好だったが上の画像に見られる様マグネットが半分
以上無くなっていた。 サテこれらを本来の形に修復するとなると可也の金額となりそうだ
がご依頼主に伺ってみよう。
知人のホームページでこの機種のことを調べてみたがやはり本来のラインナップは少し異なっ
ていて27A-26B-12A-12Bが本来と分った。 またこの機種が認定されたのは1937(昭和12)
年11月2日で認定番号11077、延べ4,045台が製造されたとのことであった。
2月14日 元々のスピーカーはシャープのS80で8インチの物だったが在庫の中では約1cm小
さいが上の画像の物が使えそうだった。 コイル等が無くなっていたがこれはS80の物を移植
すれば良く、幸い磁力もマアマア強かったのでこれを生かすことにした。
苦労して何とかコイルを所定の位置に嵌め込みギャップの調整等を行ったところ可也の音量
となり、若干エッジ部分での歪みが気になったのでデッドニングを行った、明日にはそこも乾
くので再度ギャップ等調整し最良点を見つけよう。 最も難航が予想されたマグネチックスピ
ーカーを終えたので近々低周波トランスを秋葉原に探しに行こう。
2月15日 上はベークライトケースに収められたRFCで巻き始め、或は終わり付近なら修復も
可能だったが残念ながらそれらより内側で、しかも空芯のハネカム巻きだったので諦めた。
秋葉原でAFTを2個購入したので早速組み込んだ(明日もう一度撮影し直しましょう)。 同時
に切れていた12Aも探してみたが8,000.もしており諦めた、サテこれをどうするか。 スピーカ
ーは可也良好となり1時間程ランニングし、途中一度調整し直しその後2時間ランニングした。
2月16日 昨日配線を終えたシャーシを組み込み112Aを探したが在庫に有った1本は残念
ながらフィラメントが断線していた(数年前の試験では良好だった物だが仕舞っておいただ
けで断線していたのは解せないが)。 仕方なくgmは1,800:800と落ちるが201Aで動作を確
かめたところ十分実用となる音量が得られた。 キャビネットには下の画像からも見られる様
虫食いの跡が多く見られるがこれらの修復はご依頼主の得意分野なのでお任せしよう。