日本でテレビの本放送が始まった昭和28年に松下がオランダのPhilipsから輸入し、日本仕様に改造して販売したのが今回のTX-1421A/90です。この機種の内部の画像をご覧下さい。
部品交換(ピッチ封じのペーパーコンデンサ全てと電解液がリークしていたバイポーラのケミコン)を終えたシャーシー内部です。 一部に誤配線も見られました。*トランスは全て良好で助かりました。
映像が出始め一安心致しました。 画像ではコントラストが低く見えますが実際は次ぎ
の画像の様に問題無いコントラストが得られております。
ブラウン管のアップで十分実用となる輝度、画質が得られました。 因みに使われているブラウン管は
初期の電磁収束型で焦点調整、及びセンタリング調整が難しいタイプです。 昭和28年、29年で松下
は合計3,200台程をフィリップスから輸入し販売網の早期立ち上げに使った様ですが、当初テレビを米
国タイプで行くか、はたまたヨーロッパタイプで行くか迷われた様見受けられますがフィリップスのテレビ
がその後の松下のテレビの方向を決めた様想われます。 合計5機種のフィリップス製テレビが輸入さ
れましたが今回のTX-1421A以外は全て17インチのモデルでした。 当時のTX-1421A型の定価は¥175,000.でしたが現在の貨幣価値に換算すると(仮に20倍とすると)実に¥3,500,000.となります!
この種のテレビ、ラジオの修理に関しては小生のホームページをご覧下さい。