今日は珍しくオーディオ機器で同一モデルをお預かりした。 1台目の MX-110 は電源を入れると
ボツボツとノイズが出てくるとのお話だった。 この種の装置の修理、改造に付きましたはこちら
のホームページ http://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ からお問い合わせ下さい。
他にチューナーの調整と記されていたが調整の意味が不明。 カバレッジの改造か?
その後ご依頼主から電話を頂戴し、一応カバレッジの改造は為されている様とのことだった。
動作確認だけならこのままでも出来るが何れにせよ中身を取り出さねばならず取り掛かったが木製
キャビネットの正面右のロックが何としても外れない。 類似機種を含めると可也の台数を手掛け
て来たがシャーシーが取り出せないと云うことは初めてとなった。 しかし困った! どうするか?
8月22日 何としてもロックが外れないので仕方なくロックが載っている側面の板を外すことにした。
何とか時間を掛け外した。
内部は近年可也手が加えられていた。 特にブロック型ケミコンは全て近年の物に換えられていた。
ステレオ・インジケーターが点灯しなかったので診てみたが断線していた。
ここは点灯する様にはなったが常時点灯していた。
パイロット・ランプも片側が可也暗かった。 カバレッジは日本バンドとなっていたがアンテナ入
力段の調整が可也ズレていたので調整を加えた。 ただ伺ったボツボツと云うノイズは出ない?
8月23日 一昨日、昨日とご依頼主にはメールを送っているのだが未だ回答が無く先に進めない。
9月13日 今日は友人で永らく測定器の設計をやって来たM氏に手伝って貰いIFとディスクリの
調整を行い好結果を得た。 併せて全ての真空管のgmを診てみたが6U8が2本、12AX7と6AB4
が各1本可成りMin. Valueを下回っていたので今夜米国に発注した。 マジック・アイEM84の動作
も可笑しいがこちらは未使用の物を1本持っているので近々交換してみよう。 上はディスクリ
の特性で調整後可成り良い特性が得られた。 ただIFTの多くのコアが何故か非常に硬く無理を
するとコアを割って仕舞うので深追いは避けた、*一応特に問題なく同調している様だったが
感度が若干低かった。 ステレオ表示の問題はMcIntoshの推奨する改造を先週試みてみたが残念
ながら好結果は得られず、別途MPX回路を組み込むことにしよう。
9月25日 米国に発注していた真空管が夕方ヤット届いた(先週末には届くと考えていたが)
これで殆どのお膳立てが出来た。
9月28日 可也もったいないのだがステレオ・インジケーター用に MPX 回路を組み込んだ。
10月6日 先日最終チェックを行った際何とステレオの復調が為されていないことに気付いた。
ご依頼主に伺ったところチューナーとしては使っておらずそのことは知らなかったとのことだ
った。 ただFMチューナーでステレオの復調が出来ないのは問題なので何とかならないか先日
から取り組んでみたが幾つかのコイルのコアが何故か固着しており全く回せ無い。 無理に回
せばコアを壊して仕舞うことは明らかだがどうするか? 上下の画像に見られる19KHzのパイ
ロット信号の増幅までは問題無いのだが38KHzに逓倍した辺りから調整が(機械的に)出来な
くなる。
10月7日 今日も朝から取り組んでみたが残念ながら好結果は得られなかった。
38KHzのトランスが気になるが無理にコアを回すことも出来ないので一度外し共振周波数
を診てみることにした。
二次側の共振周波数は約35.464KHzで可成り低かった。
一次側は約37.128KHzで二次側に比べるとズレは少なかった。
中身を取り出し両コイルの共振周波数を38KHzに持って行った。
これで好結果が得られるかと考えたがことは簡単では無かった。
10月10日 一昨日秋葉原に行った際、往復の3時間を使って古い雑誌でステレオマルチプレクサ
の技術的なことを読み返した。 そこで一点気になったことが有ったので今日はその点を診てみた
が結果は芳しいものでは無かった。 上はMPXのL、R出力端子で診た両出力(一応分離はされて
いるがイマイチ気に食わない)。