今日の2台目は先日修理の打診を頂いた Philips 製のカーラジオで1949年製のVWに搭載されていると
のお話だった。 この種のカーラジオの修理のご依頼は HP http://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ にお願い
致します。
本体に貼られていた紙ラベルは文字が消えて仕舞っていて一部しか読めなかった。 N???4 06/VW
1950年頃の Philips 製品を調べてみたが今回のデザインの物は見付からなかった。 VW向けに作ら
れた専用モデルか?
電源/出力ユニット内部でゴロゴロ何かが転がる音がしていた。
外れていたのは機械式のバイブレータだった。 出力管はリムロックの EL41 と想われる。
ダイアル面の数字の意味が不明だが波長表示でかつ2段目の左端が200m (1,500KHz) の様だった。
因みに ND524V のカバレッジは中波513-1,613KHz (585-186m)、長波150-285KHz (2,000-1,053m)。
アチコチがグルー(ホットメルト)で固定してあり、剥がすのに可成りの時間を要した。
早速通電してみたが動作はしなかった。 機械式のバイブレータは構造が複雑な同期式の物だった。
アレコレいじっている内に電流が流れ始め約4Aが流れていた。
本体側の内部を見てみたがラインナップは EF41-ECH42-EAF42-EBC41-EL41 で手元の資料 ND524V
(1952/53) と同一だった。
ダイアル面のデザイン(文字も)は ND524 と同一だった。 更に内部の
部品配置等も同様だった。 しかしシャーシサイズ 178Wx54Hx170D (mm) に良く組み込んだ。
飽くまでも想像だが今回の物は Philips (Deutsche Philips) が ND524V の電源を簡素化し、6V でマイナ
ス・アース専用とし、前面のスピーカー・グリルを加えた VW 専用のモデルとして作った物と想われる。
7月24日 バイブレータが外れていたのは紛れも無い事実なので外れない様頭部にクッションを添えた。
若干振動に不安定さが感じられ近い将来寿命を迎えることになるかも知れないが暫くは大丈夫だろう。
ところで感度に特に問題は診られ無かったがRF波増幅付きなのでもう少し高感度でも可笑しくない。