昨日の親子だし講座の記事やFacebookの投稿に対し、
たくさんのコメントやメッセージをいただき、
ありがとうございました。
中には、かなりへこむ内容のものもありましたが、
これが「食を取り囲む現状」なのだろうと
真摯に受け止めました。
昨夜は、もうへとへとに疲れて
Facebookに投稿する元気もありませんでしたが、
今日、改めて自分の考えをまとめてみたいと思います。
私は、決して顆粒だしやだしパックを使っている人を
ばっさばっさと斬りつけたいわけではないのです。
子育て中で、お忙しい、時間がない・・・
よくわかります。
だからこそ、本物の味を知ってほしいと思っています。
顆粒だしやだしパックを選ぶ時も、表示をどう読み解くか
知っているのと知らないのとでは
大きな違いがあると思っています。
そして、何か月かに一回でもいいので、
時間のある時に、だしをとるところからお料理を始めてもらえたら
と思っています。
数年前に、坂本廣子先生の講演を拝聴した時、
こんなお話をされていました。
秋のある日、男の子とその母親が道を歩いていたら、
男の子がこう言いました。
「おかあさん、このお家、トイレの匂いがするよ。」
そのお家には、キンモクセイが咲いていました。
男の子は、トイレの芳香剤でしか
キンモクセイの香りを知らなかったのです。
【画像 お借りしました。藤沢の美しいキンモクセイ】
このエピソードは、本物を知ることがいかに大切かということを
教えてくれました。
私にとって、かなり衝撃的な内容でした。
知っているのと知らないのとでは、大違い!!
その後の自分の活動の指針にもなりました。
私の周りに、こういうご夫婦が結構いらっしゃいます。
「子育て中は、色々とお金もかかるので、
調味料は大手メーカーの特売の品を使っていたけど、
子供たちも独立して、夫婦二人だけになったので、
調味料くらいは、良いものを使うことにしたのよ。」
今は忙しくても、本物の味を知っていれば、
いつかそれを生活に取り入れてくれるかもしれない。
講座の最中、走り回っていた子も
大きくなった時に、このだしの味を思い出してくれるかもしれない。
私が知ってほしいのは、本物のキンモクセイのかほりなのです。