透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

― 夜明けの火の見櫓

2018-11-11 | A 火の見櫓っておもしろい

上伊那郡辰野町横川の火の見櫓


(再) 撮影日181111


(再) 撮影日181111


 ■ 11月9日から15日まで平成30年秋季全国火災予防運動が実施されている。この期間中、消防団員が火の見櫓に登り半鐘を叩く自治体がある。上伊那郡辰野町もその内のひとつ。下は2011年11月13日の朝6時ころ180の火の見櫓で撮った写真。消防団員が踊り場の半鐘を叩いている。

半鐘を音を聞きに行こうと急に思い立って今朝(11日)出かけてみた。6時前に横川小学校近くの火の見櫓に到着して消防団員を待っていた。6時になり、防災行政無線柱のスピーカーから音声が流れても、消防団員が来ない。辰野町でも半鐘を叩かなくなったのか・・・ あきらめて帰ろうとすると1台の車が停まり、制服姿の消防団員が出てきた。訊けば何年か前から早朝に半鐘は叩かなくなったとのこと。2011年には叩いていたから、それ以降ということになる。ただし夜には叩いているそうだ。残念だが仕方がない。消防団の活動が活発な自治体だと聞く辰野町だからこそ、まだ夜には叩いているということか・・・。



撮影日 2011 11 13



1131 不思議な形だよなあ

2018-11-11 | A 火の見櫓っておもしろい

辰野町辰野の火の見櫓


1131 上伊那郡辰野町辰野 4脚444型 

 火の見櫓の型の分類に踊り場を入れる必要はないかな・・・。このことについて以前からずっと迷っている。踊り場を入れなければこの火の見櫓は4脚44型となるが。まあ、情報は少ないより多い方が良いだろう、ということで4脚444型のままとしておく。

高遠からの帰り、国道153号を走っていてこの火の見櫓に気がついた。何回も通っている国道だが、少し離れた場所に立っているからだろうか、今まで全く気がつかなかった。脇道に入って近くまで行った。「火の用心」という大きな看板が櫓の上半分を占めている。既に見張り台の半鐘は撤去されているようだ。代わりにスピーカーが付いている。

近づいて、裏側を見てみる。





見張り台と同じくらいの高さの所から見る。この位置だと屋根の様子がよく分かる。軒先では勾配がついていない。雨水が溜まるのではないか。溜まれば屋根面は錆びやすい。スピーカーではなく、半鐘があれば良かったのに・・・、残念。




踊り場に半鐘が下げてある。看板の遮蔽効果で音の伝わり方がよくないかもしれない。切文字で「辰野町 第三分団」と付けてある。同じ町内の別の火の見櫓でも切文字の分団名を付けてあるところを見た(下)。文字の形がよく似ている。同じところで作ったのかもしれない。

火の見櫓は建築的なプロポーションから外れているが屋根がある。何とも不思議な形をしている。火の見櫓を脳内の建築という引き出しというか、フォルダーに納めようとしても、違和感を感じてしまい、納めようがない。不思議という感覚はこの辺りの事情によるのではないか。



辰野町横川にて 撮影日181111 


 


1130 辰野町伊那富の火の見櫓

2018-11-11 | A 火の見櫓っておもしろい


1130 上伊那郡辰野町伊那富 4脚444型 撮影日181110 

 国道153号から少し離れた道路を走っていて、この火の見櫓と出合った。見張り台に大きな半鐘、踊り場に小さな半鐘。櫓は上部がもう少し細い方がバランスがよい、と私は思う。とんがり屋根の軒先部分はかなり緩勾配。





手前のみ脚、というデザイン。なぜ?


 


1129 箕輪町中箕輪の火の見櫓

2018-11-11 | A 火の見櫓っておもしろい


1129 上伊那郡箕輪町中箕輪 中原公民館前 4脚(垂直)444型 撮影日181110



■ 火の見櫓に近づいてデフォルメした作意的な写真を撮る。





上、中、下 3枚に分けて撮った写真をトリミングして調整、繋げてみる。

脚部は4面ともブレースを設置しても支障ないはずだが、なぜ正面だけ設置していないのかな? 踊り場は櫓の半分より上にあり、そこまで外梯子を掛けてある。1段下に踊り場を設けると必要以上に大きくなってしまう、と考えたかな・・・。


 


1127 伊那市高遠町の火の見櫓

2018-11-11 | A 火の見櫓っておもしろい


1127 伊那市高遠町長藤 4脚444型 昭和45年(1970年)11月29日建設 撮影日181110

■ 日本には曲線の美がある。その代表的なものが日本刀。西洋の直刀には見られない曲線。ひらがなも曲線的な文字だが、日本人には曲線に対して繊細な感性が備わっているのかもしれない。火の見櫓の美しさもやはり曲線にある。柱材の等辺山形鋼を最も曲げにくい方向に曲げている。山形鋼を敢えて曲げる理由に、構造的な合理性ということの他に日本人の感性があるのではないか。



掛けてある消火ホース(20mのホースを二つ折りにしている)により、この火の見櫓は軒高が約10mだと分かる。総高は12mくらいか。



櫓に近づいて見上げる。4角形の水平構面の入隅に火打ちを設置している。こうして面内変形を防いでいる。



繰り返し何回も書いたが、脚の付け根にアーチ部材(円弧状の部材)が設置してある方が、一体感を感じて好い。


 


1126 伊那市高遠町の火の見櫓

2018-11-11 | A 火の見櫓っておもしろい

 チコちゃんに叱られないような生き方をしなければ、と思うがなかなか難しい。

昨日(10日)、高遠まで出かけたが、国道153号(三州街道)ではなく、国道20号(甲州街道)で塩尻峠を超え、国道152号(杖突街道)を南下するコースを採った。茅野市内から杖突峠までの登りは急カーブが続くが、センターラインが引かれており、それ程悪路ではない。途中火の見櫓と出合った。


1126 伊那市高遠町藤澤 4脚444型 撮影日181110

やや細身でプロポーションが良く美しい姿の火の見櫓だ。脚の形も好い。踊り場までは外付け梯子を、そこから上は内付け梯子を登り降りするようになっている。見張り台と踊り場に半鐘を吊り下げてある。①の写真の右側に写っているなだらかな坂道を登り、振り返って撮ったのが②。



何となく街道の風情を感じる。



屋根も見張り台もオーソドックスなデザイン。五重塔の屋根を想わせる屋根の反り。4隅を面取りした見張り台の手すり。見張り台を支える直線部材の方杖。



手すりに外向きに設置された消防信号板、なぜこの向きなのか?



美脚の条件を満たしている。


 


「スペクター」

2018-11-11 | E 週末には映画を観よう

週末は映画を観よう

■ 007シリーズの「スペクター」を観た。これで24作品を全て観たことになる。本作で007の長年の敵、巨大犯罪組織・スペクターの最高幹部の正体がボンドを育てた恩人の息子、義理の兄ともいえる男だと明かされる。

ジュディ・デンチが演じたMが殉職してしまい、本作のMはレイフ・ファインズが演じる中年男。 ジュディ・デンチの演技、顔の表情が実に決まっていたと改めて思う。クールでシビア、かっこいいおばちゃんだった。

ボンド一筋だったはずのマネー・ペニーに夜を共にする彼氏がいる。イメージをリアルに出現させるゴーグル型の装置を付けて、ボンドとのを妄想したりしたのに(Qに見つかっている)。本作で彼女はMのおとなしい秘書ではなく、ボンドに積極的に協力している。

かつて「大人になれボンド」と諭したおじいちゃんQはパソコンにめっぽう強い若者に代わり、ボンドに秘密兵器だけでなく、情報を提供するなどして協力する。以前の作品とはずいぶん状況が変わった。

本作のボンドガールはふたり、熟女と若い精神科医(レア・セドゥ)。ラスト、宿的のスペクターの親玉の逮捕をMに任せ、ボンドは若いボンドガールと平穏な生活をするような雰囲気でボンドカー(アストンマーティン・DB5 車のことは何も知らないので調べた)でロンドンの街へ消えて行く。

ダニエル・クレイグがボンド役の前3作は、それまでの007シリーズとはかなり趣が違っていたが、本作は何となく従来のボンド作品に少し趣きが似ていたように感じた。オープニングもお決まりのガンバレル・シークエンスになっていたし。

全24作で何人のボンドガールが出演したのだろう。「カジノ・ロワイヤル」のヴェスパー役、エヴァ・グリーンは良かったなあ。

007シリーズ、もう一巡観るかな・・・。