透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

柿の実を啄ばむヒヨドリ

2018-11-04 | D キミの名は?


柿の実を啄ばみに来たヒヨドリ 撮影日時181104 11:01AM

 久しぶりに自宅で本を読んで過ごす。

今年は柿が豊作なのかもしれない(1本の柿の木の様子から豊作だ、などと断定してはいけないだろう)。たわわ(*)に実った柿を啄ばむヒヨドリをリビングの窓から撮ってみた。枝や葉の陰になってなかなか写すことができない・・・。ようやく写したのがこのカット。

ヒヨドリを観察する季節の到来。


 メモ *「たわわ」はたわむの語幹の繰り返しの「たわたわ」から転じてできたことば とネット上のあるサイトに解説されている。枝が撓(たわ)むほどたくさん実がついているということだ。


ブックレビュー 1810

2018-11-04 | A ブックレビュー



■ 「少年老い易く学成り難し」 歳を取ってこのことばの通りだな、と思う。

さて、156回目の月間ブックレビュー。

10月に読んだのは『オリンピックと万博 巨大イベントのデザイン史』と『双体道祖神』の2冊。大学生の半数以上が月に1冊も本を読まないというご時世、2冊でも可としよう。

『オリンピックと万博 巨大イベントのデザイン史』暮沢剛巳/ちくま新書

**二〇二〇年の東京オリンピックを前にして繰り返される不手際は、もはや二一世紀の現在、かつてと同じモデルに依拠していてはオリンピックや万博のような国家事業を構想することなどできないことを物語ってはいないだろうか**(同書カバーの文書)

第4章の「デザイン・ポリシーによる統率 勝見 勝」という章題に本書で展開される論考のポイントが示されている。**オリンピックのデザインはすべて日本的なものを加味した国際性のあるものとすることと、余計な装飾は排除して必要にして十分なデザインを行う原則が定められた。**(105頁)

前回、1964年の東京オリンピックではこの原則によってシンボルマークが決定され、公式ポスターや入場券、会場内の標識、ピクトグラムなどがデザインされたという。代々木体育館(丹下健三)や駒沢体育館(芦原義信)などの競技施設にもこの原則に則ってデザインされたことが窺える。

本書で前回の東京オリンピックや大阪万博では多くの有能な人材が奮闘していたことを知った。比して、2020年の東京オリンピックはどうだろう。

「意志無きところに道無し 理念なきところにデザイン無し」と記しておく。

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『日本全土・性愛の石神 双体道祖神』伊藤堅吉/緑社出版部

30余年を費やして全国の双像を訪ね歩いたという著者の労作。

造立年、施主、碑形、碑量(碑高・碑幅)碑容、添え彫り(刻銘・くり型)、基壇、祭祀場、像の容貌、服装、髪形、持物など双体道祖神を観察する際の観点を挙げ、それぞれについて解説している章は参考になる。

これからは像の容貌に加えて造立年や碑形、碑量、くり型に注目して道祖神を観て行きたい。


 11月はどんな本を読もうかな。