椿を活けて(墨彩画) 2013-03-24 06:45:21 | 墨彩画 美しく咲きてもわざと人々の 行くこともなく虚しき椿 樋田哲仙 椿の絵を掻き揚げて、ふと頭をよぎった。梅は名所が咲くころになると、待ちわびるようにして人が出かける。新聞にも梅だよりの欄があって開花状況を報せる。桜にしては桜前線まであって人をあおるように報道する。名所もあって人が繰り出す。だが椿は見捨てられたように蚊帳の外にある。派手な人の動きは全くない。画題にしてよく描くのだがどうしてなのか、人の心を引き付ける魅力に欠けているだろう。