昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

エッセイ(122)東京スカイツリーに上って来ました。

2012-07-11 05:40:20 | エッセイ
「東京スカイツリーに行くんだから、行き方だとか調べておいて」なんて何日か前、家内から言われていたので、何時に家を出て、どの経路で、というくらいは調べておいた。
 たまたまインターネット予約したら当たったのだ。
 ところが、前日になって、つまり昨晩、急に足が動かなくなった。
 痛くて痛くてトイレに行くのも難儀するぐらい痛い。
 20年ほど前、骨折した部分をボルト留してあるステンレス板の具合がついに支障をきたしたのか? と思うぐらい痛い。

 しかし、そういった違和感はないし、熱ももっていない。
 単なる筋肉痛かもしれない。しかし、駅までの2キロをいつものように歩いたが、他に筋肉痛を起こすようなことをした覚えはない。
 歳のせいで回復力が弱くなっているのかもしれない。とりあえず早く床に就く。
 しかし、足の置き場がないくらい痛い。
 明日は家内に一人で行ってもらわなければならないかもしれないと覚悟しながら寝つく。

 4時に目を覚ますと改善している。トイレにはなんとか行ける。
 スカイツリーにも行けるかもしれない。
「どうも筋肉痛で・・・」と弁解しながらのろのろと家内の後を歩く。
 8時にバスに乗る。最近こんなに朝早くバスに乗ることはない。ちょうどラッシュにかかっていて満員だ。
 いつものジジババばかりでスカスカの車内と違って、ワイシャツ姿の、玄葉外務大臣みたいに恰幅のいい若者達が立ち並んでいて圧迫されそう。
 総武線は始発だから座れると思ったのだが、とんでもなく混んでいる。しかも鈍行だから錦糸町まで1時間近くもかかった。筋肉痛がぶり返してきた。

 地下鉄半蔵門線に乗り換えて押上駅で降りる。
 表示板に従って何とか迷わず到着。
 いきなり豪快な東京スカイツリーが、梅雨の晴れ間の青空に夏雲を背景にしてすっこーんと突っ立っている。
 
 たくさん配置されたスタッフに誘導され、チケットを購入、20人ぐらいの単位でエレベーターに乗り込む。
 

 昔、まだ現役時代、カナダのスカイロンタワー(232M)に上った時のことを思い出す。160Mの展望台にデブスペクターに似た係り員に「だいじょうぶ」と言われながら40人も詰め込まれて上ったっけ・・・。
 同じ52秒ほどで350Mの展望台に到着。まったく揺れは感じなかったが耳がすこしビーンとなる。
 展望デッキはすでに多くの人がいたが、スムースに外を見れる。
 
 壮大な東京が眼下に拡がる。
 
 スカイツリーの外観もすごいが、この風景を見渡すことの出来るスカイツリーの偉大さに感動。高さの効用なのだろう。
 ひとり1000円を払ってさらに高い450Mの展望回廊へ上る。最高到達点までひと巡り。
 足元に眼下の街並みを望むガラス板の上にも立った。
 
「いやあ、ふるえる! ぞくぞくする!」との声もあったが、ぼくはすでに冷めていた。

 展望デッキまで戻って、押し合いへし合いの売店で、家内は孫のためにお土産物を物色する。
 そらマチで水族館を観るつもりだったが、料金が高いし、家を出てからここまで3時間半も立ちっぱなしで、筋肉痛も収まったわけではない。
 疲れを感じたので<nana's green tea>という洒落たレストランで、<めんたいことシラスどんぶり>、<まぐろとおくらどんぶり>を食べる。味噌汁と葛餅、冷たい緑茶がセットになっている。
 女性客が多い。

 ほっと一息ついて帰途につく。
 押上駅から錦糸町でJRに乗り換え、お茶の水で特急に乗れたので思いのほか早く家に着いた。
 サロンパスを貼ったのが功を奏したか、今日起きてみるとすっかり筋肉痛は消えていた。
 


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