昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

小説「昭和のおふくろとボク、そして平成の妻」②

2020-01-22 04:22:33 | 小説「昭和のおふくろとボク、そして平成の妻」
 おふくろがトイレに入ったり出たりしている。
 ・・・腹の具合でも悪いのだろうか・・・

「咲子さんは?」
 トイレから出てきて、書斎を覗いて言った。
「出て行ったよ」
 ボクはブスッと言った。
「ふ~ん・・・」
 出て行ったということが普通の意味と違う、重大なことだという認識はないようだ。

 それ以上確認することもなく、おふくろは部屋へ戻って言った。

 そのうち、電話が鳴った。
「今から、横浜へ行くからね。・・・そのうち荷物を引き取りに行くから・・・」
 それだけで電話は切れた
 
 ─ 続く ─


  


最新の画像もっと見る

コメントを投稿