昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

エッセイ(162)安倍外交動き出す

2013-05-15 05:16:26 | エッセイ
<落語談義7>

 熊さん:飯島内閣官房参与が北朝鮮を訪問したらしいですね?
 
 ご隠居:らしいね。以前から<6月電撃訪朝>なんて噂があったけど、思ったより早かったね。
 熊さん:これって、安倍さんの日本独自外交の一環なんですかね?
 ご隠居:だろうね。靖国問題や憲法改正問題などの歴史認識問題という中韓との間に燻る火中の栗を、敢えて拾う姿勢を鮮明にしているからね。このところ膠着状態にある北朝鮮問題に、日本なりの突破口をという思いがあるんだろうね。
 熊さん:それにしても北朝鮮サイドがよく受けましたね。飯島さんを外務省の高官が出迎えたって報道されてましたが。この間ご隠居が言ってたように、北朝鮮の姿勢にも変化があるってことですかね?
 ご隠居:だね。先日は外交強硬派の金格植人民武力相が更迭されたらしいし。
 
 熊さん:ということは、金正恩くんの軟化戦略が表に出て来たってことですか? それにしても安倍さんもやるもですね。アメリカの同意は取ってるんですかね?
 ご隠居:もちろんアメリカには事前に話しているだろう。オバマさんも武力で解決しようというタイプじゃないし、金正恩くんとのパイプを模索している1つと認めているんじゃなかな? 韓国は無視されておかんむりのようだが。
 熊さん:朴槿恵大統領には未来志向を期待していたのに、靖国問題で「安倍さんっておかしいんじゃありません?」ってオバマ大統領まで言いつけられるし、「習近平ちゃんのほうがいいわ」って中国の方へ行っちゃうらしいし。
 
 
 ご隠居:何て言い方だ・・・。たしかに中韓とはこのところ仲たがいしちゃってるのは嘆かわしいね。もともと中国の覇権主義を快く思っていないから、安倍さんは尖閣問題を契機に外交的には一線を引こうとしているんだろうね。日ロ首脳会談を始めとして中國包囲網外交を展開しだしたからね。ただ、韓国との仲たがいは予想外だったろう。まだ歴史問題を蒸し返してくるとは思っていなかったんだろうが、これは甘かったね。
 
 熊さん:いずれにしても飯島さんの訪朝の結果がみものですね。これを突破口にご隠居の描いた筋書き通りになるかもしれないし・・・。
 ご隠居:そう甘くはないだろうけどね。
 
 今日の朝、新聞を見ていた熊さん。
 熊さん:あれ? アメリカは韓国と同様知らされてなかったって書いてますぜ!
 
 ご隠居:かもしれないな。でもいいんだよ。小泉さんが訪朝したときも、<悪の枢軸>と突っ放したアメリカのブッシュ大統領に断りなく行ったんだ。
 今回のポイントは金正恩くんが受け入れる姿勢を見せたってことだ。彼は膠着した状況をなんとかしたいと思っているということだ。カダフィみたいに核を放棄する道を探っているのかもしれないじゃないか。
 熊さん:そういえば、元アメリカのバスケットのスーパースターにも声掛けしてたみたいですね。
 ご隠居:そうだよ。彼はオヤジの金正日氏に倣って、安倍さんに役割を期待したのかもしれないぜ。

 
 
 


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