昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

三鷹通信(295)第27回読書ミーティング(4)

2018-10-03 05:46:10 | 三鷹通信
 参加者の推薦本。今回はユーニークなものがたくさん紹介された。
 先ずはAさん推薦の「東京Deep案内」が選ぶ首都圏住みたくない街
 帯に「知らないと<地獄をみるかも>」と書いてあった。
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 アングラ系街歩きサイトの巨頭「東京DEEP案内」が、サイト開設から9年半で培った膨大な情報量を基に、首都圏の<住みたくない街><住んだら最悪そうな街>を徹底批評。 *犯罪多発地帯、貧困層地区、暴力団事務所がある、カルト宗教施設、過激派アジトがある、不良外国人居住区、勘違いセレブが多い、ゴミ出しのマナーが醜い、低湿地・液状化地帯、工場・産廃業者が多い、ラブホテル・風俗店ばかりの街・・・etc。
 *あえてネガティブ要素に焦点を当て、豊富な写真、地図を交えながら<絶対住みたくない街>をランキング化。

 Yさん推薦本 遠藤雅司「歴メシ 世界の料理をおいしく食べる」
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 最古のパン、中世のシチュー、ルネサンスの健康食、ヴェルサイユ宮殿の晩餐会etc・・・。5000年の時を料理で旅する再現料理レシピエッセイ。
 8時代40品のレシピを収録。

 S氏推薦本 池井戸潤「下町ロケットガウディ計画」
 直木賞受賞作の「下町ロケット」の続編。
 中小企業の善良な職人魂が、いいものを作りたい、という真摯な思いが、既得権者の保身や自分の利権のみに関心のある人間が、勧善懲悪の池井戸節、で最後にギャフンと言わされるカタルシス。
 10月よりTBS系でドラマ化。

 Tさん推薦本 津村記久子「とにかくうちに帰ります」
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 うちに帰りたい。切ないぐらいに。恋をするように、うちに帰りたい・・・。職場のおじさんに文房具を返してもらえない時。微妙な成績のフィギュアスケート選手を応援する時。そして豪雨で交通手段を失った日、長い長い橋をわたって家に向かう時。
 それぞれの瞬間がはらむ悲哀と矜持、小さなぶつかり合いと結びつきを丹念に綴って、働き・悩み・歩き続ける人の共感を呼びさます六編。
 *<オススメのポイント> 津村作品には、ドラマティックとされる瞬間や出来事は現れない。
 そのほとんどが職場小説。職場の人間関係や、働く現代人の日常が描かれる。「だからなに?」と言ってしまえば、それだけの話。
「けれども、でもそれらと同じ熱量で日常に光を当てている」(西加奈子)

 モノを書く人間として「ここまで観察するか?」「ここまで細かく描写するか?」と、その表現力に圧倒され、フムフム、と納得させられる。
 ・・・ボクも読んでみて同感です・・・
 もう一冊、ボクの推薦本「犯意なき過ち」については明日に。