昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

三鷹通信(294)第27回読書ミーティング(3)

2018-10-02 03:49:40 | 三鷹通信
 講師の提議した新しいカテゴリーの<ロンベスセラー>の象徴的な作品は、原作吉野源三郎・漫画羽賀翔一「君たちはどういきるか」だ。
 1937年出版後80年も経った今も輝き続ける歴史的名著が初の漫画化。
 人間としてあるべき姿を求め続けるコペル君と彼の叔父さんの物語。
 *人間としてどう生きればいいのか?
 *友人への裏切りと自己否定(人間関係の悩み)
 *誰もが弱者に転落する(生きにくさについて)

 そして、菅野仁「友達幻想」
 長い年月をかけてじわじわと売れ続け、5万部にたどり着こうかという2017年初頭に、突如売れ行きが加速。
 原因不明のその現象を同年6月に朝日新聞の文化欄が報じたことで、爆発的な勢いが生まれた。
 今年春には、日本テレビ系列の人気番組「世界一受けたい授業」で又吉直樹さんに取り上げられ、ついに20万部超えのベストセラーに。
 *「みんな仲良く」幻想(人間関係の悩み)
  ・・・なぜこんなに友達との関係に傷つき、悩むのだろう。人間関係を根本から見直す。
 *幸せも苦しみも他者がもたらす(生きにくさについて)
  ・・・他者の承認がなくなることは、生きがいがなくなることとほぼ等しい。
 *では友達(他者)とどう生きるか?
  ・・・傷つけあわず、共存する姿勢で。もし気が合わないなら、ちょっと距離を置いてぶつからないようにする姿勢が大事。

 岸見一郎・古賀史健「嫌われる勇気」
 アルフレッド・アドラーの個人心理学を初心者にも分かりやすく紹介。
 2013年12月の発売以来売り上げを伸ばし続け、発行部数は168万部を突破。2014年~17年の4年連続で年間ベストセラートップ3位入り(ビジネス書)を果たした。
 フロイト、ユングと並ぶ<心理学の三大巨頭>と称されるアルフレッド・アドラーの心理学を「青年と哲人の対話編」の物語形式を用いてまとめた。
 *すべての悩みは人間関係の悩みである。
 *過去と他者があなたの不幸の原因(生きにくさについて)
 *「いま、ここ」を幸せに生きる。(いかに生きるか?)・・・「誰かの役に立てている」ということだけが人間を幸せにする。

  ・・・<ロンベスセラー>って、読むとなぜか安心する。

 今年のノーベル医学生理学賞に、がんの免疫療法を開発した京都大学の本庶佑特別教授が選ばれた。
 ・・・やっぱ、京都大学か・・・
 日本最初のノーベル賞受賞者も京都大学の湯川秀樹教授だった。
 (西欧の輸入学問の東大に対して、日本独自の学問を開発したのは京都大学だった。・・・哲学の西田幾多郎のように)
  ボクの偏見だったら失礼・・・。