Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

8月のフレーズ

2010年08月01日 | 読んでいろいろ思うところが
最近読んだ本の中で印象に残った箇所をいくつか。

まずは村上春樹「走ることについて語るときに僕の語ること」(文春文庫)。

??もし忙しいからというだけで走るのをやめたら、間違いなく一生走れなくなってしまう。
走り続けるための理由はほんの少ししかないけれど、走るのをやめるための理由なら
大型トラックいっぱいぶんはあるからだ。僕らにできるのは、その「ほんの少しの理由」を
ひとつひとつ大事に磨き続けることだけだ。

最近、とみに疲労気味だなあ、
と思っていたら、このフレーズにぶつかる。
走るのをやめては、いけないのだ。おそらく。

次は信田さよ子「選ばれる男たち」(講談社新書)。

??おばさんはしたたかに生きてきたので、強い者には表向き従順なふりをし、
時には自分より弱い者を抑えつけたりと、他人を思い通りにする複雑なスキルを
さまざまに磨いている。しかし、あの(男のような)野蛮な暴力や暴言は用いない。
それに空気を読まなければ生きてこれなかったので、
おじさんたちよりははるかに空気を読んで会話を楽しむことがうまい。

女性が会話に長けているのは、
どうも社会的な要因があるらしい。それはそうかも。
歯に衣着せぬ語り口は、
上野千鶴子さんもそうだが、信田さんも凄い。戦慄するほどに。





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