


自宅でできない仕事が溜まってきたので、
今日は仕事場に入る。電車はかなり空いていて、
なるべく2メートルの距離を保ちつつ。といっても難しいのだけど。
久しぶりの仕事場。ポストを見たら、
アベノマスクが入っていた。これがそうなのか、へえ。
しばらくぼーっと眺めていたら、宇宙人(by岡本太郎)が寄ってきた。
そんなに欲しいならあげますよ。
え、なに遠慮してるんですか。あげますったら。
さっさと持ってあっち行って、しっしっ。
朝起きたら、めまいはかなりおさまっていたので、
安堵しながら仕事場に入る。
だが、日が暮れると共に、また頭がグラグラと。
これはどうにもならぬ、ということで
キム・ノヴァク似の女医さんが
やっているくだんの耳鼻科に向かう。
だけど、その耳鼻科への道は
ゆるやかな坂道になっていて、歩くだけで涙目。
グラグラとした頭のなかでは、
バーナード・ハーマンの曲が流れていたという。
ようやくたどり着き、
キム・ノヴァク似の先生に診てもらう。
耳の中を覗かれたり、でかいゴーグルを目に当てられて、
眼球の動きを観察させられたりする。
「そんなにひどくないですよ。
治りかけだと思いますけど、
念のためクスリを出しときますね」
とキム・ノヴァク先生。クールですね。
他に気になるところはありませんか、と訊いてくるので、
「そういえばお昼に焼きそばパンを食べたら、
なんか胸焼けがするんですけど、コレってアレですか?」
と聞こうと思ったけれど、
叱り飛ばされること必至なので自粛。
めまいもひどいが、
「しお焼きそばパン」なるものを
食したせいで、胸焼けが止まらない。
宇宙人(by岡本太郎)がさっそく寄ってきたので、
あげちまえば良かったと後悔。
ついついいつものように
「しっしっ、あっち行って」と言っちゃったからなあ。
おや。また来たの。
今日はお弁当なんですけど。
宇宙人(岡本太郎デザイン)って、
焼きそばとハムカツだけじゃなくて
唐揚げも好きだったとは、なんともまあ。
そんなにもの欲しそうにしても、あげませんよ。
しっしっ、あっち行って。
拗ねたり泣いたりしてもダメですからね。
あらら。ほんとに目ざといんだから。
せっかくハムカツパン(400円)を食そうと思ったのに、
そうやって、じーっと見つめてもあげませんからね。
しっしっ、あっち行って。
どうして宇宙人(岡本太郎デザイン)って
焼きそばとかハムカツが好きなんでしょうね。
例によって原稿が終わらず、
ヒイヒイ言いながら書いて、ようやく先が見えてくる。
ほっと一息、そういえばランチ用に
買っていたアレでも食そうかと。
そのつぶらな目の先には、
260円の焼きそばパンが鎮座。
どんなに見てたって、あげませんよ。
しっしっ、あっち行って。
と虐げられているのは、
1956年制作の大映映画「宇宙人東京に現る」に登場する宇宙人。
岡本太郎デザインによるパイラ人です。