旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

民主党先行の消費増税でほくほくの自民党 … 10年間で200兆円の公共投資!?

2012-07-15 13:14:46 | 政治経済

 

 元来消費増税を一貫して望んできたのは自民党。ところがこれは常に国民の反発に会い、自民党にとって消費税の増税はタブーとされてきた。ところが今回、驚いたことに反対を掲げていた民主党が「政治生命をかけても増税する」と言い出した。ほんの3年前は「消費税は上げない」といって国民の支持を得て政権をとった民主党が、一転して「命をかけて」くれるのだからこれに乗らない手はない。「悪いのは民主党だよ」ということにして「そこまで言われるなら…」と顔を装いながら増税に合意、これまた反対のような顔をしていた公明党も自民の尻馬に乗って合意…。
 表向きは福祉目的となっていようが、増税さえ実現すれば金に色目はないので思い切って使えると、5日に打ち出された自民党の次期衆院選目玉公約では、「国土強靭化」策と称して「向こう10年間に総額200兆円の公共投資を行う」とぶち上げた。自民党は再び「昔の政治」に回帰しようとしており、その露払いを民主党が、そのお供を公明党がやろうとしているのだ。

  思い起こせば18年前の1994年、消費税率を3%から5%へあげたのは社会党を含む連立内閣で、首相は元来消費税には反対であった社会党の村山富一であった。村山は、消費税反対を掲げて当選してきた社会党議員を何とか説得して増税を実現した。反対論の根強い社会党から首相が出ていたから実現できたとされている。今の野田とそっくりだ。
 それをほくほく顔で見ていた自民党は、次の選挙で政権に帰り咲き、増税で得た金を公共事業につぎ込み、現在の財政不安の一因をつくったといっても過言ではなかろう。野田は政治生命をかけて消費税を上げ財政を立て直そうと言うのだろうが、すでに自壊した民主党に次の政権を担う力はなく、その増税の金の使用は自民党などに委ねることになろう。悪い歴史は繰り返すのだ。

 それにしても10年で200兆円の公共事業とはいったい何を考えているのだろうか? これこそ国民は黙っていていいのだろうか? 表向きは相当に綺麗な言葉で飾り立てられるだろうが、もうそろそろ騙されないようにしたいものだ。


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