旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

今年はどうなる … 文化

2014-01-16 14:57:52 | 文化(音楽、絵画、映画)

 

 昨年暮れ、娘のミャゴラトーリ(オペラ創作集団)が愛知県の田原小学校で全校生徒を前に演じたオペラ公演は、それなりの評価を得た。「愛の妙薬」という恋物語オペラを見た小学生たちは、極めて率直な素敵な感想文をたくさん寄せてくれた。
「言葉でなく歌で自分の思いを伝えることができるなんてスゴイ!」
「ピアノの人は一人で2時間も伴奏するなんてスゴイ。高い声や低い声が体育館中に響いて驚いた」
「惚れ薬と言ってニセモノワインを飲まされたが、最後はネモリーノがアディーナと結ばれてホッとした」などなど。
 中には「二人が結ばれるまで大変だったが、僕は平和な恋をして結婚したい」という生意気な小学生もいた。「日本語セリフでつなぐ原語公演」をつづけ、小学生にも原語アリアがわかってもらえることを娘は喜び、率直な感想文を「涙なしには読めない」と感動していた。

 早速、横浜の小学校から次のオファーが来たが、提示された予算では出演者に満足なギャラも払えない。愛知公演は旅費もかかり赤字であった。子供の喜ぶ姿を見ると何としてもオファーを受けたいが赤字も続く…。
 何とかならないか。国や自治体の援助はないのか。子供の情操教育に欠かせない分野だ。
 日本の文化予算は総予算の0.1%だ。フランスや韓国でも0.9%、ドイツやイギリスの0.3%から見ても見劣りする。アメリカは0.01%と少ないが税制の手厚い保護で民間の文化資金を向けている。
 一機何百億円もする軍用機を何台か減らしてくれれば、全国の小学校でオペラ公演がやれるのだが、安倍内閣は逆方向で軍事費の増加を打ち出した。民間企業も利潤第一主義で文化支援などには向かわない。
 この国の文化はどうなっていくのだろうか?


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