旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

川内選手敗れる … しかしオリンピックには行かせたい!

2012-02-27 15:12:09 | スポーツ

 

 東京マラソンで期待の川内優輝選手が負けた。14位に終わり、本人も「情けない」とオリンピック代表争いに白旗を掲げたようだ。
 私はどうしても外せない用事があってレースを見ることができなかった。午後2時ごろ帰宅し各チャンネルのニュースを追って、彼の敗北を知り残念な想いをした。何とかして彼をロンドンに送りたかった。何故なら、彼はオリンピックという舞台に出場するに最適の人間と思っているからだ。
 もちろん、あの権威あるオリンピックへの出場選手を、単なる好みを基準にして選んではいけないだろう。「より高く、より遠く、より速く」を競う場であるので、マラソン代表は「より速く」なければならない。
 反面、プロ中のプロみたいな連中が、普通の人間の全く手の届かないような記録を競うのが、はたして「人類の祭典」と言えるのだろうか、という疑問も持ち続けていた。そのようなところに、いつも隣に座っていた人間が飛び出してきたような選手が現れた。何か一緒に並んで走ってもいいような選手である。その素人ランナーがいわゆるプロを次々に負かした。肝心な代表選考会で負けたが、このような選手には特別枠があってもいいのではないかという想いがえ消えない。
 事実彼は、昨年夏の世界選手権を走り日本人3位に入り、12月の福岡国際に挑んで日本人1位となり、3か月後のこの東京マラソンも走ったのだ。その間もいくつかの大会を走っているようだ。物々しいコーチをつけ、特別メニューで練習を重ね、一年1回の挑戦で代表の座を狙うような人間と物が違う。確かに、日本人1位となった福岡国際の記録は2時間9分台(それも10分近い)と記録はもう一つだが、10分を切って1位であればそれで十分ではないか。アマチュアでこんな選手がいるんだ、毎日仕事をしながらいろんな大会を走りこんな記録が出せる男がいるんだ、ということを世界の人々に示す値打ちがあるのではないか?

 贔屓(ひいき)の引き倒しといわれることは分かっているが、これほど「人類の祭典オリンピック」にふさわしい選手は他にいない、ということだけは明言しておく。(断っておくが、私は川内選手とは何の関係もない)


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