旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

今年を振り返る(3) ・・・ 酒

2010-12-29 15:02:32 | 

 

 前回書いたように今年は旅の年であったので、ブログのテーマも圧倒的に旅が多かった。カテゴリー別の投稿数では、過去3年、旅と酒が競り合っていたが、現時点の累積投稿数で「旅245」、「酒189」と旅が56凌駕している。昨年のトルコから今年の国内旅行にかけて、旅の記事が先行しているようだ。
 しかし私の旅には必ず酒が絡まっている。旅のカテゴリーの中で酒についても多く触れている。旅の記事を書きながら、カテゴリーを酒にしようか旅にしようか迷うことが多い。

 今年を振り返って印象的なことは、本州の北端大間から沖縄まで旅したが、先々の宿泊宿や食事どころの全てに、純米酒がおいてあったことだ(除く沖縄)。しかもメニューには銘柄や蔵の名前、蔵の所在県名などが記されていた。
 これは大変な変化である。ちょっと前までは、一般料飲店やホテルなどでは日本酒のことを「お酒」と表示していた。今や銘柄はもちろん、種別(吟醸酒とか純米酒など)を書くのが当たり前になりつつある。
 これは、客が中身を吟味して銘柄を指定して注文するようになったこと、それに対応すべくホテルや料飲店も銘柄や種別を示しながら売り込もうとしていることを示している。私たち(純米酒普及推進委員会など)が、予てから主張してきたことが日の目を見ようとしてきたのだ。全国に1300の蔵があり、1万銘柄は造られているだろうと思われる日本酒を、十把ひとからげに「お酒」はないだろうと言い続けてきたことが実現に向かっているのだ。
 ただ、燗酒については依然として「お燗」とか「おかん」とかなっており、中身が何か記載がない。店のお姐さんやウェイターなどに聞いても、「ちょっとお待ち下さい」とか言って奥に調べに行く始末だ。これは一体どうしてだろう? お燗酒は別物で、何か安い酒でもいいということになっているのだろうか? 聞きただしてみると殆ど中身は大手の普通酒が多い。
 燗酒の銘柄指定には未だ日時を要しそうだ。日本酒革命も大変だ。
 ただ、殻を破って急激に変化していく予感はする。新しい年に期待する。

 その他、今年も純米酒フェスティバル3回(東京2回、大阪1回)を無事に終え、3月には山形への酒蔵めぐり(十四代、出羽桜、東光)もやった。
 前述の変化もあり、酒についても決して不足のない年であった。


投票ボタン

blogram投票ボタン