アンタルヤからタロス山脈を越えてコンヤに着く。大平原の町という感じだ。とはいえコンヤは、セルジュクトルコ時代の首都であり、今でも人口80数万の大都会。フラットさんの解説のよれば、コンヤを県庁所在地とするコンヤ県は面積でトルコ最大、その広さはオランダ王国より広い、という。大農業県で、トルコの小麦の70%はここで採れる。
この町を有名にしている一つに「メヴラーナ教団」がある。わがツアーも、その教団の根拠地「メヴラーナ博物館」を訪ねた。実は私は、事前にガイドブックなどによりこの教団を聞きかじり、いわゆる「白い服を着てくるくる回りながら神に接近する舞踏を行なう新興宗教的な団体」と思っていた。ところが、フラットさんの解説で目が覚めた。それによると
「メブラーナは13世紀のトルコが生んだ偉大な哲学者、思想家、詩人である・・・」
ということだ。現代の観光化された「旋回舞踏」だけを見てメブラーナを評価してはいけないと言う。私は早速、メブラーナ博物館で数少ない日本語の本『心の園にて、メブラーナ』(メラーハト・ウルクメズ著)を購入して読んだ。とても簡単に理解できるものではなく、そこには「人間の自由」、「絶対平和」「絶対愛」というようなものが語られていた。
13世紀のトルコは、十字軍やモンゴルなど東西からの戦火の中にあり、人々は心の平安を求め、メブラーナはそれに答えようとしたのであろう。
メブラーナの教えをまとめたものはないかと探していると、楽天ブログの『るうの雑記帳』というブログに「メブラーナの七つの言葉」というのがあった。申し訳ないが孫引きさせていただく(るうさんゴメンナサイ)。
流れる水のように気前よく 人を助けなさい
太陽のように情け深く 親切でありなさい
夜のように 人の間違いを覆いかくしてやりなさい
死人のように 怒りや興奮はほうむりさせなさい
土のように 謙虚であり
海のように 寛大でありなさい
在るがままの汝でありなさい
あなたはあなた自身でありなさい