旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

24節気の酒 ・・・ 処暑

2009-08-23 10:14:00 | 

  今日は24節気の処暑。立秋が過ぎて半月、秋が深まり涼しくなるどころか「暑」という字が出てくるところがややこしい。それだけに、この処暑という意味の解釈は難しい。
 
広辞林(岩波書店)は「暑さが止み新涼が間近い日」、大辞林(三省堂)も「暑さがやむの意で、朝夕しだいに冷機が加わってくる」となっており、Wjkipediaも「暑さが峠を越えて後退し始めるころ」とあるので、いずれも暑さが去って涼しくなる方に重点を置いているように思える。
 
ところがNPOPLANT  A TREE PLANT LOVE」のホームページによれば、「処暑とは暑さがまだ停っているという意味で、どうりで毎日暑いわけである」と、むしろ暑さの残っている点に重点を置いている。そしてこれの方が実感がある。
 
処という字は「居ること、とどまること」と言う意味(広辞林)だから、そのまま解釈すれば「暑さがまだとどまること」となるのではないか? もちろん、立秋が過ぎてなお「まだ暑さが残ってる」と言う感覚は、「最早暑さの峠は越えて新涼に向かっている」ということを示しているのであろうから、双方の解釈に大差は無いが・・・。その点、『暦便覧』の「陽気とどまりて、初めて退きやまむとすれば也」というのが当を得てるか。

  今年は特に「梅雨から一挙に秋になって、最近やっと夏が来た」と言われるほど厳しい残暑が続いているので、「涼に向かう」よりも「暑が残ってる」印象が強い。
 
その暑い中で、昨夜も日本酒をオンザロックで飲んだ。今晩もそうするだろう。何もこの時節の酒とは言わないが、私は夏はロックや水割りでで日本酒を飲むことが多い。日本酒は通常のものでアルコール度数1516度、原酒や吟醸つくりのものは1718度と度数の高いものが多く、日本人には強すぎる面がある。
 
しかも純米酒は、特に特別純米や純米吟醸、また山廃純米などになるとコクがあり、少々の氷や水を加えても水っぽくなることは無い。もちろんアル添酒は水が加わるとアルコールが浮いてダメだ。良い造りの純米酒のオンザロックは味もコクも残り、むしろさわやかに味わえていい。

  昨夜は「黒牛」純米酒をロックで飲んだ。刺身から鳥のから揚げ、コロッケまで、全てに合い飲み干してしまった。今日は「奥の松」純米酒としよう。(わが家の裏の酒屋が、「奥の松」蔵元の遠縁に当たり、いつも蔵元直送の酒がおいてあるのだ)
                            

              

         


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