桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

哀れだよなぁ

2016-10-13 | Weblog
人は面白い。口は重宝で、何でも言える。人が語れば聞く人があって、まあ信じたり、バカにされたり、笑われたり、感心されたりする訳だけど、総てが正しく語られたり、伝わる訳じゃないよね。でも、人間は怪しいからさ。嘘も信じてしまうことがあるよね。
オウム真理教なんて、教祖の誇大妄想を、立派な高等教育を受けた連中が信じた。水中ヨガとか空中浮遊なんて、あんな馬鹿げたことを信じるなんて冷静に見れば有り得ないけど、医師になった人までも信じて人を殺すまでになった。本当に人間は簡単に騙される存在だ。
このごろ、俺の周りにも、そんな連中が増えてウンザリだよ。
俺は自分が適当な男だし、人様を責めたり出来ないと知ってる。けどさ、何が大切な人生であり、人間なのかは29年の体験で知ってる。その体験は裏切らないし、そこを大切に活動してるつもりなのに、訳知り顔は言うよ「あいつは!!」って。
冤罪には慣れてるし、何時かは判ると思うけども、相手の思いが見えるときは、本当にウンザリだ。
人間って哀しいなぁ。

動燃裁判

2016-10-13 | Weblog
東海原発を経営する会社が組合活動などをする人たちを差別した裁判が、水戸地裁で開かれたので傍聴に行った。
裁判長が感情を露にする人なものだから、判り易くて面白い。
会社が差別人事での対策会議を開いていて、それを西村と言う人が記録していた。その西村資料が裁判に提出された今日は、それをプロジェクターで見るか、見ないかで弁護団と意見が衝突。裁判長は「必要なし」、弁護団は「見せるべき」。露骨に差別人事を書いた記録だから、きっと会社側は見せたくないだろうが、「資料を見れば理解出来ます!」の裁判長は、そこまで踏み込みたくないのだろう。顔を赤らめて意見を語る裁判長、浅いよなぁ。
どうしたって勝つ裁判たが、原発に対して正当な意見を語る人たちが差別されるような恥ずかしい社会を変えるためにも勝たなければならない裁判だ。