スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産大臣賞典佐賀記念&誘惑

2022-02-08 19:37:47 | 地方競馬
 第49回佐賀記念
 発走後の向正面でメイショウカズサがハナへ。2番手にギベオン,3番手にライトウォーリアとケイアイパープル,5番手にスマハマという隊列。4馬身差でアメリカンフェイス,2馬身差でランガディア,3馬身差でグレイトパール。あとは大きく離れてメイショウオオゼキ,ウノピアットブリオ,マイネルキラメキと続きました。ミドルペース。
 2周目の向正面で動いていったのがケイアイパープル。そのまま3コーナーでは逃げるメイショウカズサの前に出て先頭。その後ろからアメリカンフェイスが追い上げてきて,メイショウカズサの外へ。ただこの時点でケイアイパープルには十分なリードがあり,直線でも追い上げを許さずに優勝。離されながらも粘ろうとしたメイショウカズサを外から差したアメリカンフェイスが5馬身差で2着。一杯になったメイショウカズサが3馬身差で3着。
 優勝したケイアイパープルは重賞初制覇。オープンは2勝していて,前走は重賞で2着に入っていましたから,相手次第で重賞制覇の可能性があった馬。このレースはメイショウカズサの力が上だったのですが,今日は体重が27キロも増えていたように,太かったためにいつもの力を出し切れませんでした。このためにケイアイパープルに順番が回ってきたといったところ。現状ではトップクラスでの好走を望むのは難しそうで,今日くらいのレベルのレースで勝ち負けを繰り返していくことになりそうです。
 騎乗した藤岡康太騎手と管理している村山明調教師は佐賀記念初勝利。

 第二種の認識cognitio secundi generisと第三種の認識cognitio tertii generisが対決すると感じられるのは,とくに第二種の認識に対する適性が高い精神mensにおいてであることになります。青野は,プロ棋士が将棋を指しているときは,左脳より右脳の方が働いているという予測を立てていて,実験の結果もその通りであったのですが,青野自身は,第二種の認識に対する適性が高いタイプの精神を有しているのだろうと僕は推測します。なので青野は,第二種の認識と第三種の認識が対決している,青野のいい方に倣っていうなら,右脳と左脳が対決していると感じることがあるのではないかと僕は思います。実際に青野は,右脳が判断した☗1七桂ではなく,左脳が判断した☗6五桂の方を指しているわけですから,僕の推測が大きく間違っているということはないのではないでしょうか。つまり青野が左脳の誘惑といっていることを,僕は青野自身の精神の第二種の認識に対する適性の高さと置き換えて理解するということです。
 しかしこの置き換えには,次のような疑問を提出することができます。
                                    
 第二部定理三四の意味というのは,ある人間の精神mens humanaのうちに十全な観念idea adaequataがあるのであれば,その観念は同時に真の観念idea veraであるということ以上の意味を有しているわけではありません。しかしスピノザはこの定理Propositioを論証するために,僕たちの精神のうちに十全な観念があるということを神Deusと関連付けるなら,僕たちの精神の本性naturaを構成する限りで神のうちに十全な観念があるということになるということをいっています。このとき,ある人間の精神というのはどの人間の精神でもよいのですから,どの人間の精神のうちにあろうとも,その観念が十全な観念であるのなら,それは神のうちにある十全な観念と同じであるということが帰結することになります。このことはスピノザの哲学における主体の排除と大きく関係しているわけですが,今はそのことは関係ありません。どの人間の精神のうちにあっても,その観念が十全な観念であるのなら,それらはすべて同一であるという点に注目します。すなわち,Xの十全な観念は,どの精神のうちにあっても同一であるという点に注目するのです。すると十全な観念は唯一になります。

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