スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

シンボリクリスエス&混乱した観念の必然性

2008-07-19 21:22:42 | 名馬
 先週のジャパンダートダービーを制したサクセスブロッケンの父はシンボリクリスエス。近年の日本競馬の名馬の1頭です。
 馬の国籍でいえばアメリカ産の日本調教馬。ただしこの馬もタイキシャトルと同様,生産者は日本人。そういえば管理したのもタイキシャトルと同じ藤沢和雄調教師でした。
           
 デビューは2歳10月。これを勝った後,3歳4月に中山で2勝目。続くダービートライアルの青葉賞をインから抜け出して楽勝。重賞初制覇の勢いとともにダービーに駒を進めましたがここはタニノギムレットに差し切られて2着でした。
 秋は神戸新聞杯で重賞2勝目を飾った後,菊花賞ではなく古馬相手の天皇賞に出走。東京競馬場が改装中で中山で行われたこのレースを制し,大レース初制覇。ジャパンカップは内の2頭を差し切れずに3着でしたが,有馬記念で大レース2勝目。これはジャングルポケットの引退レース。古馬相手の大レース2勝が評価され,この年の年度代表馬に選出されました。
 4歳春は宝塚記念1戦のみ。これは外が有利の馬場状態の中,インに押し込められ5着。秋は天皇賞から復帰。新装なった東京競馬場で猛烈なハイペースとなったこのレースを,悠々と差し切って大レース3勝目。続くジャパンカップは馬場状態の悪化が響いたか3着に破れましたが,勝っても負けてもこれで引退と宣言して挑んだ有馬記念は,後続に実に9馬身もの大差をつけ,当時のレコードタイムで圧勝。大レース4勝目を達成し,当日に引退式を行い,種牡馬入り。この年も年度代表馬に選出されています。
 産駒は現3歳世代がファーストクロップ。いきなり大物を出現させたわけで,前途洋洋といえるのではないかと思います。

 明日はサマーナイトフェスティバルの決勝。出走表が出たばかりで並びは予想ですが,山崎には兵藤で,内田はこの後ろか新田に。稲垣-加藤の近畿中部は間違いないところ。渡部-石丸の瀬戸内で,井上は単騎でしょうか。やはり山崎選手です。

 十全な観念idea adaequataというのは,外的特徴denominatio extrinsecaからみた場合には真の観念idea veraなのですから,第一部公理六により,何らかの実在性realitasを有しているということは問題ありません。次に神Deusのうちにある観念があるとみられるとき,これは第二部定理七系の意味により,すべて十全な観念ですから,この限りではすべての観念がある実在性を有しているでしょう。いい換えればそれは有esseですから,第二部定理三六で必然的にnecessario生じるといわれているとしても,何も問題はありません。
 次に,そうした神のうちにある観念というのを,ある人間の精神mens humanaに関係付ける場合には,ふたつの方法があるわけですが,このうち,たとえば人間Aの精神の本性natura,essentiaを構成する限りで神のうちにXの観念があるという場合には,これはこの人間Aの精神のうちに十全な観念があるという意味なのですから,やはり問題はありません。したがって,人間Aの本性を構成するとともに,ほかのものの観念を有する限りで神のうちに観念があるという場合に,この観念の実在性というのをどのように考えればいいのかということが問題となるわけです。
 しかし,ここでは第二部定理三六の意味を,具体的に考えています。よって,混乱した観念idea inadaequataは,あるといわれるならば神のうちにではなく,たとえば人間の精神のうちにあるということになるのですが,各々の混乱した観念は,たとえそれが必然的に生じるのであるとしても,各々の必然性necessitasで生じるということになります。つまりこの場合には,これを具体的な仕方で考えていかなければならないわけです。

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