オーディオをやっていて、一つの考え方のようなものがある。
支点。これをはっきりさせる。
カートリッジの支点。これは動いてはならない。
どこの事?
カートリッジのダンパーだ。
針がLPから拾った振動は、上下の時、カートリッジ(ダンパー)が上下に動いてはならない。(振動)音が打ち消される。
カートリッジが固定だと移動するLPの音溝に追従できない。ここは妥協策だ。
シェルの重量を大きくし、不要な振動を避ける。そして慣性モーメントによりカートリッジを安定させ、支点が動かないようにする。レコードのたわみは?レコードはたわまないように管理。幸い私のレコードはたわんでるものが少ない。
そしてカートリッジのボディは金属が良い。重量増に加担する。合わせて共振が無くなる。樹脂はたわんでしまい、支点がずれる。
軽いシェルがいけないか?というとそれなりに良く、重いシェルにはない軽快な音楽が鳴る。
もうこれは好みの問題だと思っている。
軽いシェルは音楽が生き生きしてる、しかし、すべての音を出してるか?というとそれは難しいと考える。
重いシェルはすべての音を出す、と思う。その代わり、乾いた感じにはならず、金属的な音になる。
これについては色々反論あると思うが、まず何か条件を立ててやらないとドツボにはまる。
まあ、演奏中にぴょこぴょこ動くシェルは精神衛生上良くない。
それに付随してアーム。これも動いては鳴らない。
もちろん可動部は除く。
アームベースの事だ。
これが動いてしまっても上記がすべてダメだ。
何が言いたいかというと、キャビネットの材質。
木材は適度な重量と内部損失、などと言われる。
内部損失。良く分からないが、木材の材質は完全な剛体ではなく、若干たわむ。
このたわみによって振動を吸収する。
ということは、カートリッジの微小振動も吸収して無いか?
と言う訳で私は大理石のキャビネットを使用する。
思えばドイツの大口径タンテのキャビ。
トーレンスの試作で作ったタンテのキャビ。
デンオンの超高価なタンテのキャビ。
タンテのメーカーのフラッグシップといわれるものは、ほとんど多分金属かそれに近いものだ。
これはケンウッドのXフレームを知ってから意識するようになった。