なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

麻痺が出て1か月後の受診

2022年07月19日 | Weblog

 先週の金曜日に、保健所の依頼でCOVID-19の外来アセスメントを行った。患者さんは、療養施設に入所予定の高齢女性だった。胸部CTと血液検査をして、問題なければそのまま入院ではなく施設療養になる。

 下肺野背側に線状影とすりガラス様陰影がわずかにある。放射線科医が来ていたので、読影室に相談に行った。以前当院の常勤医だった先生で、定年延長で長く仕事を続けていた。現在は非常勤で週に2~3日来ている。

 線状影は以前から間質性陰影で、すりガラス様陰影はコロナの肺炎ではないとは言えないので、初期像の可能性はあるという結果にした。報告書にその旨記載した。

 

 読影室に行った時に、終わったばかりの頭部MRIの読影をされていた。脳幹部(橋)のそれなりに大きい脳梗塞を認める。神経内科の検査なのだろうと、その時は思った。

 後で確認してみると、内科クリニックからの画像診断だけの依頼だった。患者さんは73歳男性で、1か月前(6月16日)に構語障害と右上肢の脱力(不全麻痺)が発症していた。

 医療機関は受診せず、そのまま様子をいていた。脱力は軽減してきたが、症状が残るので前日にクリニックを受診していた。左中大脳動脈領域の脳梗塞疑いとして、頭部MRI検査だけ依頼していた。画像診断は、「亜急性橋梗塞」とされた。

 降圧薬(アムロジピン)とバイアスピリンが処方されていた。今更入院にはならないので(本人もその気はない)、そのまま外来治療になるのだろう。

 

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