なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

MDSか

2018年06月30日 | Weblog

 内科の若い先生が診ていた大球性貧血の87歳女性は、血清ビタミンB12と葉酸が低値だった。とりあえず両剤を補充してみたが、改善しなかった。Hb6.2g/dl(MCV116)・白血球数2000・血小板数30.8万で2系統の血球減少で、白血球分画は異常がない。

 左肺上葉に腫瘤があり、両側肺に細かな結節が散在していた。おそらく肺癌。肺癌(だとして)の骨髄浸潤による血球減少も否定はできないが、血球減少は別個のものだと思う。一番考えられるのは、骨髄異形成症候群(MDS)だった。

 別の患者さんでやはり87歳女性を、不応性貧血・MDS疑いでがんセンターに紹介したが、ちゃんと骨髄検査を行って治療が開始されていた。この患者さんもがんセンターに紹介することを勧めた。

 向こうの先生に電話で相談すると、来週外来で診て(骨髄穿刺を行って)、入院で診てもらえることになったという。MDSだと、アザシチジン?。呼吸器内科医もそろっているので、肺癌も診てもらえるが、こちらはたぶん経過観察。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

心不全か肺炎か

2018年06月29日 | Weblog

 昨日の午前中は救急当番だった。2件の救急搬入があったが、連絡は来ていなかった。あとで確認すると、どちらも高齢者の心不全で、紹介先のクリニックから直接循環器科の先生に診療依頼がいっていた。

 90歳女性は4月から5月まで心不全で循環器科に入院していた。退院後はクリニックで処方を受けていたが、胸水貯留が進行して再紹介になっていた。

 最初に診たら、肺炎と心不全の鑑別はどうなるか。発熱はなく、炎症反応陰性(白血球数4800・CRP0.2)なのは心不全らしい。BNPが744と上昇しているは心不全らしい。胸部X線は心拡大・胸水貯留(心嚢液貯留も)があるから心不全?。胸部CTで見ると、左背側に浸潤影様にも見える陰影があるので、肺炎らしいと思うかもしれない。

 肺炎でも、高齢者だと発熱がないこともあるし、初期には炎症反応が上昇していないこともある。心不全としても、CTからは肺炎も併発していると判断してしまうだろう。

 心電図ではV1-4にpoor r wave progressionがあり、陳旧性心筋梗塞(前壁中隔)のようだが、心エコーでは部分的ではなく全体的なhypokinesisだった。EF35%で有意な弁膜症はない。

 循環器科では、ラシックスを1回だけ静注して二トロールの点滴静注を行っていた(血圧160/100)。抗菌薬は使用していない。心不全そのものと自信をもって診断されているのだろう。当方がやると、よくわからないのでラシックス静注・ハンプ点滴静注・抗菌薬投与という心不全+肺炎の治療になるが。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

肺炎+関節炎

2018年06月28日 | Weblog

 神経内科に通院している79歳男性が発熱・関節痛で外来を受診した。担当している神経内科医が主治医となって入院させていた。

 咳・痰はなかったが、胸部X線・CTで右肺炎を認めた。抗菌薬の投与を開始したが、発熱(38~39℃)が続いて、炎症反応は横ばいだった(CRP10)。抗菌薬はスルペラゾン(スルバシリンABPC/SBTではない)を使用していたが、メロペネムに変更した。発熱が続いて、再度検査するとCRP22と上昇していた。

 関節痛も続いていた。発熱・炎症反応上昇は肺炎が軽快しないためか、関節炎の影響かと悩んだらしく、内科病棟に相談に来た。ごく軽度の腎障害(血清クレアチニン1.0)がもともとあるが、腎前性の要素が加わって3.0に上昇していた。入院後に点滴をして、血清クレアチニンは1.84まで改善していたが、NSAIDは投与しにくい。

 胸部X線を比較すると、少なくとも悪化はしていない。全身の関節痛と記載されていたが、実際は炎症は右足関節と右膝関節で、左膝関節は軽度だった。肩・肘・手関節の症状はない。肺炎に伴って関節炎(偽痛風)が起きていると思われた。

 腎障害がなければNSAID内服(セレコックスを使っている)だが、絶対ダメではないだろうが、やはり使い難い。ステロイドを使用してみることにした(主治医もそのつもりだったらしく、すぐに同意された)。

 「すぐに使えるリウマチ・膠原病診療マニュアル」羊土社に、偽痛風で腎機能が悪くてNSAIDを使用できない時には、ステロイドを使用するとある。プレドニン20mg/日を2~3日、10mg/日を2~3日、5mg/日を2~3日、2.5mg/日を2~3日で、その後中止とするが、「あくまで一例で、裏付ける文献はない」そうだ。

 プレドニン20mg/日を1回使用すると翌日には平熱になって、食欲も改善していた。主治医は大喜びだったが、ステロイドなので解熱はするから安心はできない。その後は発熱はなく、炎症反応はCRP10まですぐに低下して、関節炎の所見も軽快した。肺炎の悪化もないようだ。偽痛風の治療でステロイドを使用したことは自分ではなかったかもしれないので(記憶にない)、いい経験にはなった。

 サイエンス漢方の井齋偉矢先生によれば、「肺炎に治療に抗菌薬だけ使用するのは抗菌治療を行ってるのみで、抗炎症治療は行っていない。抗炎症は患者さん任せになっている。抗炎症治療を西洋薬で行うとすればステロイドしかない。それは抗菌治療にはマイナスになる。そこで肺炎の抗炎症治療として小柴胡湯を抗菌薬と併用で使用すると、みるみる肺炎像が改善する。」そうだ。

 

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

膵癌

2018年06月27日 | Weblog

 施設から87歳女性が内科外来に紹介されてきた。先々月から時々嘔吐するという。明らかな腹痛はないらしい。体重減少はなかった。6年前に胃潰瘍穿孔があり、当院外科で手術(大網充填術)を受けた既往がある。上部消化管内視鏡検査の依頼だった。

 血液検査で以前からある腎機能障害が進行していて造影CTはできない。血清カルシウム高値が気になった。肺癌だろうか。胸部X線で右肺門部が少し気になったが、明らかな肺癌はなかった。

 胸腹部CTで確認すると、肺癌はなく、膵体部に腫瘍があった。嚢胞性+実質性なので、通常の膵癌ではなく、膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)の癌化も疑われる。腫瘍は胃体部を圧排していて、これだと(常にではなく)時々嘔吐するという症状と合うのかもしれない。腫瘍マーカーがCEAが119、CA19-9が2084と上昇していた。6年前のCTを見返したが、萎縮した膵臓が写ってだけで嚢胞性病変はなかった。IPMNがあれは、そのころからあってもいい?。

 患者さんは特に困った症状はない。年齢的に精査・治療の対象にはならない。高カルシウム血症の治療で入院してもらうのもあるが、施設で過ごす方がいいのではないか。ゾメタ点滴静注して来週再受診した時に確認することにした。内視鏡検査はしない。

 首都圏在住の息子さんが来ていたので、病状をお話した。がんセンター紹介(セカンドオピニオン)は希望されなかった。施設入所を継続して、施設の判断で入院したほうがいい時にはいつでも入院でみますと伝えた。案外経過は長いかもしれない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

器質化肺炎その後

2018年06月26日 | Weblog

 先週土曜日に器質化肺炎で入院して軽快していた91歳女性が受診していた。内科日直の先生(大学病院からのバイト)が器質化肺炎の増悪として地域の基幹病院へ紹介していた。

 今年の3月に両側肺炎で入院して、3日後に悪化した。その基幹病院呼吸器内科へ紹介したいと家族(息子)にお話したが、当院での治療を希望された。年齢的に悪化しても(もうしていたが)人工呼吸器管理まではしない方針とした。ステロイドを使用して(抗菌薬併用)、幸いに軽快した。呼吸器外来に来てもらっている先生(大学病院からのバイト)に後で相談して、器質化肺炎でステロイドが効いたのでしょうといわれた。陳旧性心筋梗塞・心不全もあり、胸水が貯留していたが、肺炎の軽快とともに消失した。

 治療はメチルプレドニゾロン500mg/日を3日間使用して、その後はプレドニン30mg/日を4週間継続して退院した。呼吸器外来でステロイドを漸減してもらう予定だったが。外来予約の前に心房細動・心不全で再入院した。利尿薬2種にサムスカを追加して、心不全は軽快した。経過中に血液濃縮傾向となりサムスカを休止したが、心不全の悪化はなく無事退院した。肺野陰影は軽快していた。プレドニンは25mg/日から20mg/日に漸減していた。

 今回は浸潤影というよりは、すりガラス様陰性が淡く広がっていた。最初に入院した時と比較するとそれよりは軽度になる。プレドニンを30mg/日にも戻しただけで良くなるのだろうか。専門医がいるので適切に治療してくれるだろう。入院して1~2週間くらいで当院に転院依頼がくるかと思ったが、そもそも外来治療になっている可能性もある?。

 当院の呼吸器外来の外来予約を今週に入れ直していたが、またキャンセルになった。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

糖尿病治療update

2018年06月25日 | Weblog

 先週土曜日にmedical Tribune主催の糖尿病の講演会に行ってきた。申し込んでいなかったが、前に講演会に出席しているので、参加者が少ないと参加鉦が送られてくる。テーマは「グルコース変動によるリスクとその治療」で講師は東北大学病院腎・高血圧・内分泌科准教授の小川晋先生だった。

 HbA1cは「持続的高血糖の指標」で、「血糖値の高さ」×「高かった時間」で決まる。グルコーススパイク(GS=食後高血糖)があっても、すぐに低下するとHbA1cは高値にはならない。

 食後高血糖をきたさないためには、理想的にはHbA1c7%に相当する食後血糖180mg/dl未満にしたいが、現実的には20mg/dl未満と言われた。(他の先生の著書ではグルコーススパイクは食後血糖140~150mg/dl以上が相当するらしいが)

 細小血管障害(網膜症、神経障害)はHbA1cが上昇すると(指数関数的に)増加するが、大血管障害はHbA1cとあまり関係していない。すなわち、HbA1cだけを低下させても予防効果は見込めない。

 正常血糖・IFGと比較して、IGT・糖尿病では大血管障害が増加する。(IFGは空腹時血糖110~125mg/dlで2時間値は140mg/dl未満、IGTは空腹時血糖110mg/dl未満で2時間値は140~199mg/dl)

 持続的高血糖(HbA1cと関連する病態)は細小血管障害(網膜症、神経障害)をきたし、グルコーススパイク(=食後高血糖、HbA1cと関連しない病態)は大血管障害をきたす。腎症は前者による間質虚血と後者による間質障害によって起きる。

 グルコーススパイクは最も血管内皮細胞を障害(アポトーシス)して、その障害を引き起こす物質のひとつがメチルグリオキサール(MG)である。グルコーススパイクが高く尖っているほどMGが蓄積する。血中MG高値の糖尿病では腎血管障害の進行が5年経過すると顕在化する。(このあたりが演者の論文)

 グルコーススパイク(GS)による臓器障害の治療には、1)GS抑制治療、2)MG抑制治療(産生低下と分解促進)がある。MGは血圧を上昇させるが、ARBは糸球体硬化を抑える作用がある。

 ビグアナイドは血糖低下作用ば弱いが、MG増大を抑制することで心血管イベントを低下させる。グリニドとα-GIでグルコーススパイクを下げることができる。グリニドは内因性インスリン分泌(第1相)を促進して、グルカゴン分泌を低下させる(インスリンと同時に分泌されるZnがグルカゴンを抑制する)。

 レパグリニドはグリニドの中では作用時間が長く、ミチグリニドとグリクラジドの中間の動き方をする。ビグアナイドとグリニドはMGを低下させる。グリニドは毎食直前1日3回とアドヒアランスが悪いが1日1回や1日2回でもHbA1cをある程度下げることができる。

 共催は大日本住友製薬なので、販売しているレパグリニド(シュアポスト)・メトホルミン(メトグルコ)・グリクラジド(グリミクロン)をきっちり宣伝していた。

 要はHbA1cだけ下げるのではなく、グルコースパイク(食後高血糖)も治療する必要があるということ。グルコーススパイクは糖質制限によりdrug freeで充分達成できると思うが、糖尿病学会の食事療法はカロリー制限のみで変わらない。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

パーキンソン病

2018年06月24日 | Weblog

 パーキンソン病で大学病院(隣の県の)に通院している71歳男性は、レスパイト入院の常連さんだ。

 身長175cm・体重70Kgで立派な体格をしている。介護をしている奥さんの、まさに休息のための入院で、預けられる本人は数日の入院とはいえ不満かもしれない。個室利用なので、病院としてはありがたい。人柄も良く、看護師さんには手のかからない方だった。

 お仕事は何をされていたんですかと訊くと、外国航路の船員をしていたという。中東までの往復も1か月で帰ってくるが、何か航路上で問題があると3か月くらいになることもあるそうだ。複雑な薬の飲み方はきちんとノートにつけて管理していた。次のレスパイト入院もすでに申し込まれている。

 レボドパ製剤のネオドパストン配合錠L100錠を1日8回内服している。さらにwearing-off時には0.5錠を1日2回+αで追加内服している。ドパミンアゴニストのレキップCR錠(2mg)を1日2回、MAO-B阻害薬のエフピーOD錠(2.5mg)を1日2回、COMT阻害薬のコムタン錠(100mg)を1日5回内服している。1日2回といっても、それぞれ時間が異なっている。off症状が強い時用にアポカイン皮下注30mgも出ていた。これだけ複雑な処方を使ってもoff症状は出て、トイレに行きたい時に起きると間に合わなくなるのがつらいという。

 パーキンソン病の薬としては非ドパミン系のゾニサミドがあり、他のパーキンソン病の患者さんで使用されているのを見たことがある。副作用にうつがあるので、この方には使いにくいのかもしれない。ゾニサミドは抗てんかん薬としてはエクセグランだが、抗パーキンソン病薬としてはトレリーフという名前で薬価が高い。薬価を下げるためにエクセグランの方を処方するのは保険診療上はグレーゾーンになると記載されていた。(「ゼロから始めるパーキンソン病診療」文光堂)

 ここまで複雑だと専門医じゃないと対応できない。症状が変化した時には大学病院の主治医の指示で患者さんが行うが、それで難しい時は大学病院に問い合わせるか、そのまま送るつもりで見守っているだけだ。

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ビタミンB12欠乏、葉酸欠乏

2018年06月23日 | Weblog

 先週の金曜日当直帯に87歳女性が食欲不振・易疲労感で救急外来を受診した(当直は眼科医)。血液検査で大球性貧血があり、緊急性はないが、経過をみるために内科入院になった。

 内科当番だった内科の若い先生が主治医になって、月曜日に相談された。Hb6.9g/dl・MCV112.3と大球性といっても、巨赤芽球性貧血で間違いないという120~130以上ではない。入院時の検査で血清鉄は正常下限で血清フェリチンは正常域だった。白血球数2500と低下しているが、白血球分画は異常なし。血小板数は24万と正常だった。

 血清ビタミンB12と葉酸は提出されていて、外注結果待ちになる。巨赤芽球性貧血以外の可能性もあるが、いきなり骨髄穿刺する必要もないので、そのまま結果待ちにした。

 結果はビタミンB12は正常下限で葉酸は低下していた。胃切除はしてないので悪性貧血相当になるのだろうか。上部消化管内視鏡検査は萎縮性胃炎のみだった。検査費用は、抗壁細胞抗体は5000円で抗内因子抗体は数万円するというので、提出はやめた。

 ビタミンB12(メチコバール)と葉酸(フォリアミン)を補充して経過をみることになった。入院してからは(補充前から)少しずつ食事摂取は良くなってきていた。要は栄養障害というだけなのだろうか。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

急性心筋梗塞

2018年06月22日 | Weblog

 昨日(木曜日)内科医院から急性心筋梗塞の72歳女性が当院循環器科に紹介された。

 3日前の月曜日に冷汗・嘔気で発症した。胸痛はなかった。内科医院を受診して、胃腸炎?として治療を受けていた。症状が続いて木曜日に再受診したが、血圧が90台に低下していた。心電図をとると、Ⅱ・Ⅲ・aVFにST上昇があり、V1-5・Ⅰ・aVLでST低下していた(鏡面像)。時間が経って異常Q波も出ていた。

 今日担当した若い循環器科医に訊くと、心カテで右冠動脈が100%狭窄していた。24時間以上経過していて、PCIを施行すると冠動脈破裂の危険があり行わなかったそうだ。

 家族には「胸痛がなく診断しにくい例」と説明したそうだ。「後医は名医ですから」と言っていた(大人ですね)。確かにわかってしまえば、高齢女性では無痛性心筋梗塞が多いとか、下壁梗塞は消化器症状で発症するとか、下痢がないのに胃腸炎と診断してはいけない、となるが後からでは何とでも言える。

 以前医師会の講演会に来た循環器科医は、嘔気で受診すると心電図をとると言っていた。急性心筋梗塞を見逃すと循環器科として恥ずかしいからと。

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

貧血Hb4

2018年06月21日 | Weblog

 循環器科クリニックの先生から貧血の患者さんを紹介したいと連絡が来た。Hb4g/dlと重度だった、下肢の浮腫で受診した65歳男性で、十二指腸潰瘍の既往があるという。消化管出血からとすれば、MCV70と小球性なので慢性になる。

 潰瘍再発かと思ったが、既往は「十二指腸潰瘍による胃切除術後」だった。血清鉄・血清フェリチンが著明な低下を呈して、鉄欠乏性貧血だった。単なる胃切除術後の鉄欠乏性貧血、吻合部潰瘍、残胃癌、大腸癌の可能性がある。

 腹痛はなく、直腸指診は普通便でタール便・血便はなかった。BUNの上昇はない。これだけなら胃切除術後の鉄欠乏性貧血だが、CEA900と上昇していた。悪性腫瘍があるようだ。

 入院を勧めたところ、入院はしたくないと拒否していた。仕方なく外来で輸血の手筈をつけていたが、そのうち明日までなら入院してもいいと言う。今日と明日濃厚赤血球400ml2本ずつ入れることにした。明日CTと上部消化管内視鏡検査を行う。妻は数年前に家を出ていって、子供も親兄弟もいないと言っていたが、妹夫妻がいることが後で判明した。

 明日以降の検査しだいだが、胃切除術後の鉄欠乏性貧血+悪性腫瘍だろうか。

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする