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なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

頭部の帯状疱疹

2022年07月12日 | Weblog

 6月27日に高血圧症などで通院している79歳男性が受診した(予約日)。前日からの頭痛があるという。頭痛は右側頭部にあり、突発したわけではなく、重苦感が続いているそうだ。

 意識清明で、特に神経症状はない。普段は頭痛はない方なので、頭部CTを行ったが、まったく異常はなかった。アセトアミノフェン(頭痛時400mg屯用)を処方して経過をみてもらうことにした。

 その後、7月1日には咽頭痛を訴えて耳鼻咽喉科外来を受診した。咽頭に軽度発赤ありとして、咽頭炎として処方が出た。

 7月4日(月)に右側頭部から後頭部にかけて水泡性病変が出現して皮膚科を受診した。帯状疱疹と診断されて、抗ヘルペスウイルス薬のアメナリーフが処方された。

 土日なので受診してなかったが、水疱は2日には出初めていたのではないか。頭痛が帯状疱疹の皮疹出現前に疼痛が先行したということになる。通常は、疼痛先行は2~3日くらいという印象があるが、今回は5~6日先行したことになる。

 皮疹はしだいに痂疲化していったが、血圧が低くくなり、100未満でふらふらするようになった。皮膚科医は処方薬のためかもしれないと気にしていたようだ。7日木曜日の時間外に自宅から、血圧が低いがどうしたらいいかと病院に連絡があった。翌朝の降圧薬を休止するように指示された。

 8日金曜日に、皮膚科外来の後に内科外来に回ってきた。確かに血圧が80台~100くらいになっている。心疾患などの発症によるものではなく、降圧薬の効きすぎだと判断された(降圧薬はARBとCa拮抗薬の合剤)。降圧薬はしばらく休止してもらうことにした。

 食欲がないので点滴してほしいと希望されたので、1本外来で行った(ソルデム1・500ml+サブビタン1A)。昨日も(11日)、皮膚科外来の後に内科に寄った。 

 血圧は100~110でふらつきはなかった。そのまま降圧薬は休止してもらうことにした。前回点滴してもらって良かった、助かりましたと、随分と喜んでいた。症状は軽快しているが、今日も受けたいと希望された。

 点滴の内容からいえば、たいしたものではないが、点滴をしたということが気分的にいい感じになったのだろう。頭痛の性状を改めて訊いてみたが、神経痛らしい電撃痛ではなく、重苦しかったという。

 

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