なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

毎朝4時に起こること

2022年07月10日 | Weblog

 水曜日の当直の時に、午前4時に嘔気が続くという79歳男性が救急搬入された。月曜日に内科クリニックの紹介で当院の内科外来を受診していた。毎日早朝に背部のしびれが生じるという訴えだった。

 6月初めから午前4時に両肩に違和感が生じるようになった。6月中旬からは背部全体に違和感が生じるようになった。しびれると表現していたが、ビリビリ・ピリピリするわけではない。感覚低下でもない。痛みとも表現したが、はっきり疼痛とするほどの症状でもない。

 違和感としか表現できないようなものだった。その症状が出ると、自分で身体を動かすようになる。体幹部を左右にひねるような動作だった。両下肢・両上肢の症状はない。

 違和感を感じて起きることもあれば、起きてから違和感に気づくこともあった。入眠障害はなく、睡眠時間としては就寝が早いので十分とれている。午前8時ごろになると、症状は消失していた。日中に症状が出ることはない。寝てすぐに症状が出ることもない。

 

 当院の内科で診察したのは、大学病院総合診療科からバイトで来ている先生で、もともとは循環器科医だった。心電図では単発性の心室性期外収縮を認めたが、虚血性変化はなかった。心エコー検査でも異常はない。ホルター心電図の検査をして、翌週に結果を聞くことになっていた。

 カルシウム拮抗薬(ベニジピン)が処方されて、症状が出現した時に使用するミオコールスプレーも出ていた。その日はいつもより早い午前3時にいつもの症状が出て、ミオコールスプレーを使用した。横臥していたが、嘔気と汗(脂汗と)が出て、めまい感も生じた。血圧が低下したのかもしれない(搬入時は130程度で正常域)。

 冠攣縮性狭心症にしては症状の時間が長すぎる?。前胸部~腹部には症状がなく、もっぱら背部だった。持続する症状ではない。

 

 不眠症の本に、むずむず脚症候群(Restless legs syndrome)の症状が、脚とは限らず上肢・体幹・顔面に出ることもある、とあった。脚以外ではみたことはないが、可能性はあるのかもしれない。

 心疾患としての対応で効果がなければ、プラミペキソール(ビ・シフロール)の少量(0.125mg~0125㎎)投与を試してみるのもある?。

 

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