昨日の日曜日に熱中症の95歳女性が救急搬入された。日直はバイトで来ている大学病院の外科医だった。
この患者さんは長男と二人暮らしだが、訪ねてきた三男がぐったりしているのに気付いて救急要請していた。体温は39.2℃で、炎症反応は陰性で、発熱ではなく高体温だった。
血圧は低下ではなく、230と高値だった。血液検査で血液濃縮があり、血糖が631mg/dlとこちらも高値だった。
内科クリニックに高血圧症・糖尿病で通院している。降圧薬は3種類(ARB・Ca拮抗薬・α遮断薬)、血糖降下薬は5種類(DPP4阻害薬・メトホルミン・SU薬・グリニド・α-GI)だった。
SU薬はアマリール4mg/日と今どきとしてはかなり過量で、血糖コントロールが悪くて増量したのだろう。(SU薬にグリニド併用は?処方だが)
血圧は降圧薬静注(ニカルジピン2mg)後は軽減していた。血糖は点滴(酢酸リンゲルのソルアセト)とインスリン皮下注でしだいに低下していた。
血漿浸透圧は339mOsm/Lになり、高浸透圧高血糖症候群に相当する。翌日の今日は血糖200~300mg/dlに軽快してきている。このままインスリンの皮下注補正で何とかなりそうだ。
病状の問題もあるとは思うが、認知症はあるのだろう。夜間は全裸になってベットサイドに立っていたそうだ。
自宅には扇風機はあるが、エアコンはないらしい。今年の暑さはエアコンなしでは厳しい。熱中症で搬入されて、点滴などの治療によって軽快しているのが、病院の冷房自体も効いていると思う。
日曜日は腎臓内科の若い先生が当直で病院に来るので、日直の分から内科当番にしていた。外科医は毎週1回外科外来にバイトで来ているが、月1回土曜日の日当直から日曜日の日直まで通しでも入っている。けっとういいパソコンが買えるくらいは稼いでいる。





