なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

尿路感染症+帯状疱疹

2022年07月08日 | Weblog

 水曜日に、知的障害でグループホームに入所している67歳男性が、職員に連れられて受診した。

 尿閉で尿カテーテルが留置されている。当院泌尿器科外来(非常勤医)で定期的にカテーテルを交換していた。以前に大腸菌ESBLの尿路感染症で入院したことがあった。

 火曜日の夜間に発熱があり、地域の基幹病院の救急外来を受診していた。午後10時すぎに受診して、終わったのが午前2時だったそうで、発熱外来扱いなので時間がかかったのかもしれない。内服の抗菌薬が処方された(オグサワ=オーグメンチン+サワシリン)。

 水曜日の午前中もふだんよりぼんやりして、食事摂取も低下していた。37℃台の発熱があり、尿路感染症と思われたが、発熱外来の規定通りに(コロナのチェックから)検査を行った。

 白血球増加・CRP上昇があり、肺炎はなかった。以前に総胆管結石で基幹病院消化器内科で胆管ステント挿入の処置を受けたこともあるが、胆道系の拡張や肝機能障害はなかった。

 尿はふだんよりさらに混濁して、尿量も低下していた。抗菌薬投与後になるが、血液培養2セットと尿培養を提出して入院とした。以前の培養結果から、メロペネムで治療を開始して培養結果待ちとした。

 さらに訴えはなかったが、右前胸部から背部にかけて、帯状疱疹が出現していた。痛くないのだろうか。意識レベル低下ということか。

 入院すると、前日あまり寝ていないのもあるが、爆睡状態だった。意識障害なのか、区別がつかない(痛み刺激で開眼して少しだじけしゃべる)。頭部MRIを追加したが、脳血管障害もヘルペス脳炎の所見もなかった。抗ウイルス薬の内服ができないので、ゾビラックス点滴静注を抗菌薬と併用で投与した。

 

 もともと血圧が100~120の方だが、入院時に90くらいで、補液を多めに入れていた。その日は当直で救急外来受診者をみていると、病棟から血圧70台ですと連絡がきた。敗血症性ショックとしてノルアドレナリン投与を開始した。

 

 その後血圧は90~100になっていた。木曜日の朝には、ふだんと同じくらいの応答ができるようになり、食事も介助で食べられた。

 

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