「ねころんで読める頭痛学 改訂2版」間中信也著(MCメディカ出版)を購入した。第1版は持っていて、改訂2版は2021年には出ていた。
今月市医師会講演会で片頭痛の講演があるので、買い替えて予習することにした。片頭痛予防薬のCGRP関連モノクローナル抗体の製薬メーカーの共催だった。
片頭痛は「三叉神経終末から硬膜動脈に神経ペプチドのCGRPが放出され、血管の拡張と炎症が起こる」ことによって起こる発作性頭痛だ(三叉神経血管説)。CGRPはcalcitonin gene-related peptide:カルシトニン遺伝子関連ペプチドのこと。
片頭痛発作治療薬のトリプタン製剤は画期的なことだったが、片頭痛予防薬のCGRP関連モノクローナル抗体もそれに次ぐ画期的な薬剤ということだ。
自分で最初から使用するつもりはないので、適応がある患者さんは脳神経内科(または脳神経外科)で頭痛を扱っている先生に紹介する。ある程度使用して、定期使用になった時は継続投与を引き受けてもいいとは思っている。
片頭痛とはいっても、4割は両側性で拍動性は半分だけで、決して「片側の拍動性頭痛」だけではない。嘔気・嘔吐を伴い、光過敏・音過敏があり、持続時間は4~72時間と長い。閃輝暗点などの前兆を伴う片頭痛もあるのは有名だ。頭痛の程度は中等度から重度で、日常生活に支障が出る。
間中先生の「片頭痛は体を動かすとひどくなる。緊張型頭痛は体を動かすと楽になる。」がわかりやすい。