なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

胸部大動脈瘤破裂

2022年07月11日 | Weblog

 週末は金曜日が内科当番だったが、入院はなかった。土日も病棟からの連絡もなく、穏やかな週末?を過ごせた。

 

 週明けの今日病院に来ると、搬入後に帰っていく救急車とすれ違った。職員用の出入り口から入って救急室の方を見ると、患者家族と思われる7~8名が集まっていた。重症の患者さんらしいと思われた。日曜日の当直は耳鼻咽喉科医だった。

 週末、血液培養2セットからグラム陽性球菌が検出された患者さん、同じくグラム陰性桿菌が検出された患者さんを画面で確認した。それぞれ発熱は治まっていたが、まだ菌名は確定していない。

 

 救急搬入の患者さんを確認すると、心肺停止での救急搬入だった。72歳男性で、施設入所者だった。朝に職員が自室で倒れているのを発見して、救急要請していた。救急隊到着時、心肺停止が確認されて、心肺蘇生を行いながらの搬入だった。蘇生継続でも反応はなく、すでに死亡確認がなされていた。

 

 その後、Autopsy imging(AI)で頭部CT、胸腹部CTが行われた。胸部大動脈瘤があり、破裂して胸腔内に出血していた。これは即死だったと思われる。心肺蘇生は無効になってしまう。

 

 患者さんは当院初診になる。市内の病院で運営している施設に入所していたが、そちらの病院はおそらく日曜日の当直はバイトの先生で、受けられなかったのだろう(ちょうど終わって帰る時間帯に当たるか)。

 72歳だと施設入所者としては若い方になる。頭部CTで見る限り脳血管障害の既往はなく、脳委縮もさほど目立たない。施設入所に至ったのはどのような病状からなのだろうか。胸部動脈瘤も以前から指摘されていたかはわからない。

 

 午前7時半ごろの救急搬入要請で、午前8時に搬入されている。AIが終わったのが、午前9時半だった。当直者用の朝食(検食)は午前10時になってもそのままになっていた。お疲れ様でした。

 

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