なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

潰瘍薬中断で心窩部痛

2013年06月30日 | Weblog

 胃潰瘍で消化器科の外来に通院していた51歳男性は2か月前の予約日に受診せず、PPIを中断していた。1週間前から心窩部痛があり、今日の午後から心窩部痛がひどくなって、救急要請した。吐血でもないし、穿孔による腹膜炎でもないので、あまりこのような救急搬入はみかけない。搬入時には嘔吐したりして騒いでいたが、検査しているうちに落ち着いてしまった。PPIの静注はしたものの、それほどすぐに効くとは思えないので、病院に来て落ち着いたという面がありそうだ。不眠症で精神科病院につ通院していて、睡眠薬と抗うつ薬の処方を受けている。帰宅とすることもできなくはないが、一晩入院して明日消化器科で上部消化管内視鏡検査を行うことにした。両肩から上腕にタトゥーがあるが、気持ちは繊細なようだ。

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100歳の脳梗塞

2013年06月29日 | Weblog

 心房細動・心不全で入院していた100歳女性が脳梗塞を発症して右不全片麻痺になった。意識レベルも一時的に落ちたが、その後戻った。頭部MRIで左大脳動脈領域に脳梗塞を認めた。不穏で動くのできれいな画像がとれない。MRAはぼんやりしたものになったが、左右の脳血管全体がチリチリとして不整だった。塞栓ではなさそうだが、正確にはわからない。嚥下障害がどの程度になるか。誤嚥性肺炎になってしまうかもしれないが、経管栄養もためらわれる。

 

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胃瘻造設後に経口摂取

2013年06月28日 | Weblog

 施設に入所している50歳台男性は脳性麻痺で四肢は拘縮していた。誤嚥性肺炎を繰り返して5年前に内視鏡的胃瘻造設術(PEG)を受けた。まったく経口摂取できないわけではないので、併用になっていたらしい。ところが、その後食事を嚥下しやすいものにすると十分に経口摂取できるため、胃瘻は使っていなかった、いったん閉じてもいいのだろうが、いずれまた経口摂取できなくなるだろうと胃瘻はそのままになっていた。

 今回久しぶりに誤嚥性肺炎(急激に発熱して背側肺に浸潤影が形成)を起こして入院した。NHCAPだが、酸素飽和度は低下していなかったので、アンピシリン・スルバクタム3gを3回で治療を開始した。すぐに解熱して肺炎は治癒した。経口摂取を慎重に再開して、最初だけあまり食べなかったが、次の日には食べられた。ムース状のものから全粥刻み食トロミ付きにしても、ちゃんと飲み込むことができた。もともと次週に胃瘻交換が予定されていたので、入院中に交換して退院とした。

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気管支喘息発作

2013年06月27日 | Weblog

 40歳台前半の男性が昨夜から喘息発作が続いて早朝に救急外来を受診した。内科医院に通院していて、以前ひどい発作で当院を受診していた。あまり真面目には治療していない人だった。短期間の入院を勧めたが、どうしても仕事を休めないと、外来治療を受けて帰宅していた。

 当直は脳外科医だったが、前の内科外来受診時の治療をそのままやってくれて、午前の診療が始まる頃には症状は軽減していた。以前は会話もできないjくらいだたが、今回は横臥ができないものの会話はできた。症状としては中発作程度だが、まだ頻呼吸でも酸素飽和度が91~92%だったので、受診時は重症発作だったようだ。ステロイドを追加するなどして、喘鳴はさらに軽減して、酸素飽和度は95~96%(室内気)まで改善した。10時間近く続いた発作なので、また短期入院を勧めたが、やはり入院はできないというので帰宅となった。アドエア(250μg)を1日1回だけ吸入していたというが、指示は違うはずだ。プレドニン30mg内服を3日分出して、吸入を朝夕にして、テオドール・シングレアも併用とした。

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100歳の心不全

2013年06月26日 | Weblog

 昨日、施設入所中の100歳女性が、呼吸苦で内科クリニックを受診した。酸素飽和度が低下して、浮腫が目立った。もともと、心房細動と大動脈弁閉鎖不全があるが、ふだんは心不全症状がなく、特に投薬はされていなかった。血圧が170/90mmHgと高値だった。

 100歳だが、見た目は若い。起き上がろうとして良く動く。家族には厳しい見込みと話たが、印象としてはなおりそうだなあと思った。酸素吸入と利尿剤投与で、尿も十分に出て、血圧も正常化した。尿カテーテルをさかんに気にしている。不穏がひどくならないうちに、内服薬の治療に切り替えるほうがいいようだ。、

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17歳意識障害?

2013年06月25日 | Weblog

 17歳の男子高校生が意識障害ということで救急搬入された。高校の1時間目が始まる前に、気分不快があり、自分で保健室に行ったそうだ。休んでいたが、先生が呼びかけても返事がないため、救急要請した。救急当番は外科医だった。呼びかけると薄目を開けて、弱弱しく答えたが、話が途切れてしまう。発熱はなく、明らかな麻痺などはない。けいれんもなかった。

 検査したが、頭部CT・胸部X線・心電図・血液検査は異常なしだった。脳炎・髄膜炎も考えにくい。2年前に部活の練習後に熱中症・脱水症となって短期間入院したことがある。中学3年で年齢的にぎりぎり小児科だった。今日も部活の朝練習後だすればと、熱疲労のようなものと理解できるが、練習はなかった。外気はそれほど暑くない。

 外来で点滴を継続して経過をみていたが、車椅子に乗ってトイレまでいけたもののはかばじかしくない。入院して一晩様子をみることになった。

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どう見ても穿孔性腹膜炎だが

2013年06月24日 | Weblog

 昨日の日曜日に81歳男性が腹痛で救急外来を受診した。当番は小児科医で当番の消化器科医が診察した。私自身は知らない患者さんだが、内科外来に通院していて、担当医の話ではいつも腹痛の訴えがあるという。精神疾患をもっているらしい。

 腹部は柔らかく、いつものことではあり、それだけでは何か処方して帰宅となるだずだった。ところが、腹部X線で(正確には胸部X線の方がみやすいが遊離ガス像を認めた。腹部造影CTで、明らかな腹腔内に細かなガス像が散在していた。消化管穿孔による腹膜炎のはずだが、診察した当番の外科医も腹部が柔らかくて腹膜炎の腹部所見がないので、困惑したらしい。少なくとも株消化管の穿孔ではない。胃幽門前庭部が疑わしかった。外科医は緊急手術の適応に迷ったのだろうが、翌日まで保存的に経過をみることになった。

 今日も特に腹痛や腹部所見の悪化はなく、発熱もないし、炎症反応の上昇(入院時軽度にはあった)はほとんどない。手術をする予定だったらしいが、結局今日も経過観察のままでもう一日みることになった。

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そろそろ経口血糖降下剤へ

2013年06月22日 | Weblog

 糖尿病を放置していて、糖尿病壊疽になった50歳台女性が外科に入院して血糖コントロールを依頼されていた。強化インスリン療法を開始して、2週間くらいで血糖は改善した。入院時のHbA1c11%から2か月で6%台になった。そろそろ、経口血糖降下剤を併用して、インスリンを減量していくことにした。入院時の血中Cペプチドが0.9と微妙な値だった。2か月たって糖毒性が解除したので、自己インスリン分泌が回復している可能性がある。Cペプチドをもう1回提出した。まずDPPⅣ阻害剤(エクア)を併用して、ランタスを減量して、ノボラピッドは血糖が高い時のみ使用するような診にミニスライディングにした。時宜の処方からはメトホルミンも併用して、ノボラピッドが中止できるかどうか、血糖を見てきめることにした。

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肺癌の緩和ケア、肺炎

2013年06月21日 | Weblog

 昨日、基幹病院の呼吸器科医から電話がきた。肺癌で経過を見ていた80歳台はじめの男性が、食欲不振で受診したが、ベットがないのでそちらで入院させてほしいというものだった。空いているので、そのまま引き受けた。難治性の肺炎として治療されていて、肺癌と診断された。抗がん剤治療をするかどうか聞かれて、根治できないなら希望しないというので、自然経過をみていた方だった。ステロイドを少し入れて経過をみることにした。がんセンターのホスピス病棟にも申し込んでいて、1か月半から2か月待ちといわれているそうだ。もっとも誰か亡くならないとベットが空かないので、そのくらいで入院できるかどうかわからないはずだ。

 今日はいつも心肺疾患の重症患者さんを搬送している総合病院の呼吸器科医から電話が来た。当院から心嚢液貯留・両側胸水で3週間前に搬送した患者さん(70歳台女性)のことだった。肺門部肺癌と診断されたという。心嚢液穿刺や胸膜癒着術などを受けて、ある程度安定したので、転院させてほしいという。家族にどのように話しているかときいてみると。予後については話していないらしい。1~3か月ですねというと、そんなところでしょうねと同意された。家族に、具体的に予後の話をしていただいて、また当院では癌終末期の患者さんはDNRの方針で静かに看取っているので、それていいかどうか家族に話してもらうことにした。来週退院する患者さんの後に転院してもらうことにした。

 午前中、循環器科で診ている心房細動・心不全の患者さん(80歳台後半)が、両側の肺炎と心不全の悪化で受診した。一通り、検査して担当している循環器科医に相談すると診てくれるというのでお願いした。機嫌が良い日でよかった。その後、施設に入所している脳性麻痺+脳出血後遺症の50歳台男性(胃瘻造設後)が、肺炎で内科医院から紹介になった。こちらは内科で入院となる。

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認知症の暴力行為

2013年06月20日 | Weblog

 79歳男性の認知症の患者はそれなりに穏やかに在宅介護をうけていたが、家族に対する暴力行為が目立ってきて、カテで対応できなくなった。もっとも歩行はできないので、もっぱら手で叩いたり殴ってきたりというものだ。食事もとらないという。近くの病院の訪問診療を頼もうかという話が出ていたが、具体的にはまだ決めてなかった。

 自宅の車で連れて来ようとしたが、抵抗にあってできなかったので、救急車を要請したそうだ。救急室に気に行くと、看護師さんたちが手と体を押さえていた。セレネース2.5mg静注で少し落ち着いた。病棟で体幹抑制と手にミトンをつけてなんとかベットに治まった。抗精神薬とうまく使って、抑制は少しずつ外せるように調整することになった。今朝から食事を出していたが、半分は食べられた。在宅介護に戻せるかどうか、やってみないとわからないが、精神科病院にお願いすることになるかもしれない。

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