なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

急性膵炎

2015年09月30日 | Weblog

 昨日救急当番の外科医から急性膵炎の患者さん(30歳代半ばの女性)のことで呼ばれた。3か月前に急性膵炎で入院した時に担当した。1日ビールか酎ハイを日本酒換算3合以上は飲んでいた。2日前に普段の倍の飲酒をしていた。膵腫脹と周囲浸出液があり、膵鉤部に石灰化をわずかに認めた。通常の治療(点滴・FOY・抗菌薬)で保存的に治癒した。MRCPを撮影したが、合流異常もなく、主膵管の異常はなかった(MRで見る限り)。禁酒を勧めて退院とした。

 退院後は禁酒していたが、前日に久しぶりでコップ1杯のビールを飲んだという。自称だからもう少し飲んだのかもしれないが。それにしても前回のような飲酒量ではない。木曜日から夏休みをで不在になるので、消化器科の若い先生に主治医を依頼した。入院した夜から早朝にかけて、2回ソセゴンを使用していたが、今日の日中は使っていない。血清アミラーゼは昨日の2000から500に下がっていた。バイタルも問題なく、重症膵炎の基準に当てはまらない。このまま保存的に治っていきそうだ。

 それにしても、今後どういう経過でいくのだろうか。アルコール性でいいとは思うが、何か特殊な膵炎でないかどうかは気になる。IgG4を提出することにしていたが、たぶん違うのだろう。

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夢でも見たんでしょう

2015年09月29日 | Weblog

 6月に肺炎球菌肺炎で入院した80歳女性はセフトリアキソン点滴静注で普通に軽快治癒した。内科クリニックに通院してからの入院だったので(紹介ではない)、当院のことを褒めてくれて退院した。ふだんはちょっと遠いが県庁所在地の駅前にある病院に高血圧症で通院している。主治医は大学で准教授までなった先生で、近くの病院・クリニックに紹介してもいいと言われているが、信頼して通院を継続していた。(大学の同級生だが、偉くなった先生と比べられるのもいやなので、それは言わなかった)

 その後少し達ってから外来を受診してきた。下痢が続いて、通院している先生に相談して止痢剤などを処方されたが、治らないという。てっきりCDI(クロストリディウムディフィシル感染症)と思って検査したが、CD抗原・CD toxinは陰性だった。疑わしいので、再検するよりはCDを考慮して治療することにしてフラジールを処方したが、症状は変わらなかった。便培養は陰性だった。炎症反応の症状はない。PPIなどcollagenous colitisをきたす処方は出ていない。整腸剤(ミヤBM)と消化剤(エクセラーゼ)を処方して経過をみているうちに症状が少し軽快してきた。コロネル少量も追加してみると、かなり改善して、むしろ便が出にくい気がしたので自分で止めていたという。下痢が続いてと受診した時よりはずっと元気になっている。

 いろいろ気になる症状を相談していく方で、今日は風邪症状の後に起きた呼吸困難の症状を熱心にしゃべっていた。1週間前に鼻水・咳が出て、1日だけ発熱があった。2日後の午前2時に急に息が苦しくなった。息がはきにくくなったそうだ。声も見にくかった。15分くらい続いて治った。そのまま続いていたら死ぬかと思ったという。喘鳴だったのかと訊くと、それは意識していない。

 風邪などで受診する内科クリニックでその話をすると、夢でも見たんでしょうと言われたとちょっと怒っていた。若い先生ではダメだと思ったというが、その先生は40歳代で確かに80歳からみれば若いのだろう。そういう喘息発作はあるのだろうか。その後同じような症状はない。何だったのかと言われると、こちらも何だかわからない。今は咳も治まっている。気道感染(ウイルス性)があったことから気道過敏になっていた可能性はあるのだろう。吸入ステロイドを開始するかといえば、ここは様子見だろう。わからないと伝えたが、話を聞いて少し考えたことは喜ばれたようだ。やっぱり病院の先生は違うと言って帰って行った。

 

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「よくある副作用症例に学ぶ 降圧薬の使い方」

2015年09月28日 | Weblog

 「よくある副作用症例に学ぶ 降圧薬の使い方」改訂第4版(金芳堂)が出た。高血圧治療ガイドライン2014対応だ。この本は第1版から購入しており、改訂第2版、改訂第3版と購入してきた。降圧薬の本はそれなりに出ているが、症例を通して実感としてわかるという点では、この本が一番だと思う。著者が実際に経験した症例でできているので、まさにホームメイドだ。

 アマゾンに星5つでこの本の書評を書いた。著者が喜ばれたようで、講演の時にその書評をスライドにして出していたので驚いた。さらに著者は、「症例から考える高血圧の診かた 二次性高血圧を見逃さないために」も出されている。これも実際に著者が経験した二次性高血圧の症例を記載してある素晴らしい本だ。ただ、ちょっと題名が残念な気はする。日本語で書かれた二次性高血圧の本としては、ほとんど唯一無二のものなので、スバリ「二次性高血圧」の方が良かったのではないか。

 当地の医師会講演会で、著者の後藤敏和先生を呼びたいと思っている。同じ大学の医局出身の先生がいらっしゃるので、今度何かでお会いした時に頼んでみよう。木曜日から夏休み分で伊勢志摩に出かけるが、新幹線の中でこの本を読むことにした。

 今日は週初めだが、癌終末期の患者さんも週末著変なく、他の患者さんたちも概ね先週より病状が軽快していた。誤嚥性肺炎を繰り返している患者さんだけ昨日から発熱があり、いつもの右中葉にごく軽度の肺炎の陰影を認めた(胃瘻造設不可能で高カロリー輸液中)。この患者さんは療養型病床に転院依頼をしていて、やっと今日今週末の転院受け入れの連絡が来た。抗菌薬を投与して問題なく解熱すれば、診療情報提供所に事情を記載して、予定通り転院させてもらうつもりだ。

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日曜午前に糖尿病の講演会

2015年09月27日 | Weblog

 日曜日の午前中から講演会が開かれ、製薬メーカーに誘われてつい出席することにしてしまった。東北6県から医師(糖尿病非専門医を対象)を集めるため、前日に泊まって翌日午前10時から開催としたようだ。主催はイーライリリーとベーリンガーなので、ランタスのバイオシミラーとトラゼンタの宣伝(SGLT2阻害薬もある)だ。

 「インクレチン関連薬の膵外作用」と題して、秋田大学の成田琢磨准教授が講演された。GLP-1受容体作動薬はshort(リキスミア・バイエッタ)とlong(ビクトーザ・ビヂュリオン)に分けられ、前者は胃排出抑制効果で、後者は中枢神経への作用で体重減少をもたらす。また前者は食後血糖を、後者は空腹時血糖を低下させる。いずれも肥満糖尿病患者に向いている。DPP4阻害薬に比べて、あまり使用していないが、今後は積極的に使用したい。

 「2型糖尿病治療におけるDPP4阻害薬の新たな展開」と題して、独協医科大学の麻生好正教授が講演された。基礎の話が続いたが、DPP4は身体中にあり、免疫系を含めてさまざまな作用がある。関節炎を起こしたという論文も出ている。逆に自己免疫疾患を改善せる作用もあり、IBDに対する効果が研究されているという。

 そのあとグループディスカッションがあった。一番使用しているDPP4阻害薬はというお題では、シタグリプチン(ジャヌビア・グラクティブ)が圧倒的に多かった。最初に販売されたので、そのまま処方されていることと、処方する医師も慣れているということのようだ。「最近」の新規処方ということであれば、主催メーカーのリナグリプチン(トラゼンタ)が多くなっている印象がある。腎障害を併発した高齢者でも使いやすいから。

 参加者を絞った講演会で、全部で11名の参加というのは宣伝活動として効率が悪い気がする。午後から車の点検で指摘された部品交換とタイヤ交換があり、急いで日産の店に行った。約9万円の出費。

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ジェネリックへ

2015年09月26日 | Weblog

 病院の薬事委員会では、もっぱらジェネリック薬品への変更を扱っている。今は、聞いたことがないような製薬メーカーではなく、世界的な製薬メーカーがジェネリックを製造している。ゾシン(大正富山)のジェネリックが今度ファイザーから出るという。ジェネリックの会社の方が、オリジナルの会社よりも大企業ということになる。逆に安定供給の関係で、アンピシリン/スルバクタムは長らくファイザーのユナシンSが採用されていたが、明治製菓のジェネリックに変更になる。1.5gの製剤でユナシンSが845円でジェネリックは380円なので、その差は病院として大きい(収益増加につながる)。

 内服薬では、アルファロール0.5μgの43円が、ジェネリックだと何と6円になる。セルテクト30mgの58円が、ジェネリックだと6円になる(セルテクトは今時何科が使うのか)。オリジナルの製品からジェネリック製品になり、さらに安い別のジェネリックに変更されていく。

 せっかく新薬を作っても、ジェネリックが出ればそちらに変更されてしまう。大きな収益が見込めないと、多額の研究費が必要な新薬開発が滞るのではないか。ジェネリックが出るまでの期間に稼ぐためには、新薬の値段設定を高くするしかないのだろう。

 次々にジェネリックへ変更になると、名前が覚えられなくて困ると病棟の看護師さんたちが言っている。医師は一般名も知っているのでまだ分かるが、看護師さんは商品名で覚えているので大変らしい。こちらも、オパルモンがジェネリック(一般名+製薬会社名)になって、一般名(リマプロストアルファデクス)になじみがないので、何だこれはと思ってしまった。

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間質性肺炎?

2015年09月25日 | Weblog

 昨日は、麻酔科研修をしていた若い先生(もともとは呼吸器内科)の送別会があった。大学病院の呼吸器内科へ移ることになった。本来の診療科だが、人がいないので外部の病院への出張が多くなると医局長に言われたそうだ。内科で人工呼吸器管理になった患者さんのことで相談したり、自分が当直の時に診た肺炎の患者さんの主治医になってもらったりした。さらに平日日中の救急当番や当直にも入ってもらって、病院としてかなり助かった。病院長の挨拶も、ぜひまた戻ってきてほしいだった。性格的には、これまで在籍したひとつの診療科に多数の医師がいる大病院よりも、当院のような中規模病院が向いているような気がした。当直の当番表作成を担当している外科の副院長は、いつでもいいので、当直に来てほしいとラブコールを送っていた。

 3日前に肺炎として入院した70歳代後半の男性は高熱が続き、検査値と胸部画像が悪化していた。内科の若い先生が主治医だが、間質性肺炎でしょうかという。これまでの画像を検討すると、5年前に胸膜直下にわずかな間質性陰影がある。3年前にはその間質性変化が少し増加していた。2週間前に深部静脈血栓症からの肺血栓塞栓症疑いで血管外科で撮られたCT画像では、特に右肺に間質性変化が増加していた。ただし、その時には無熱で炎症反応の上昇もない。入院時の胸部CT,今日の胸部CTでは間質性変化が進行している。気腫性変化も伴っているために、網状陰影が間質性肺炎にしては大きなツブツブに見える。それと左右差があり過ぎるくらいにあり、右肺の陰影が派手なのに、左肺の陰影はあまり目立たない。セフトリアキソンで治療していたが、抗菌薬に感受性のない細菌性肺炎なのかもしれない。間質性肺炎のマーカーは提出していないが、LDHが上昇してきている。聴診所見はVelcroラ音よりはcoarse cracklesを聴取した。

 間質性肺炎なのか、現在の治療に反応していない細菌性肺炎なのかの鑑別だが、判断が難しかった。ここは専門医に頼む方がいいと思われた。基幹病院呼吸器科の先生に連絡すると、診てもらえることになり、救急搬送となった(酸素4L/分でSpO2が94%)。

 午後に脳神経疾患がメインの病院の副院長(神経内科)が、新たに創設する病床の宣伝?のため来院した。地域医療連携室担当の先生(副院長)が対応するそうだが、約束の時間まで余裕があったらしく、大学の同級生ということで私が呼ばれた。講演会でちょっと見かけたことはあるが、久しぶりに会ったことになる。診療圏として被っているところはあるが、微妙にずれているので、当地域の基幹病院ほどの交流はこれまでなかった。脳神経外科医も複数いるので、日中の頭蓋内出血なら対応できるという。搬送先の脳外科として、その病院も候補のひとつにさせてもらうことにした。

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消化管出血でした

2015年09月24日 | Weblog

 昨日の日直の時に失神で70歳代前半の女性が救急搬入された。1週間前に消化器科で早期胃癌の内視鏡的粘膜切除(ESD)を受けて、前々日に退院していた。搬入時には意識清明だった。一過性脳虚血発作で脳卒中の専門病院から抗血小板薬の処方を受けているが、失神はTIAの症状ではない。内視鏡治療後は黒色便があったが、その後は普通便で当日の便も普通だった。入院時のHbが12で、搬入時のHbは11だった。処置後には多少下がるのだろうと思い、BUNの上昇もないことから消化管出血は否定的と判断した。

 心電図で徐脈性不整脈はなく、頭部CTでくも膜下出血などの異常はなかった。外来で点滴をして経過をみていたが、夕方特に症状もなく、普通にトイレまで歩行できた。1日病院で様子をみますかと尋ねると、帰宅したいという。経過をみるのに翌日また来てもらうことにした。

 深夜12時前に、当直の外科医から電話が来た。帰宅したその患者さんが自宅で吐血してまた救急搬入されていた。血圧80mmHgでHbは8まで下がっていた。ESD後の出血だった。通常の胃潰瘍の出血ではないので、ESDの処置をした消化器科医師に連絡してもらうことにした。日中の救急搬入時も、消化管出血による症状だった。やってしまったなあと思って、がっかりした。

 今朝その消化器科医に会ったので、昨夜のことを訊いた。その先生は病院に行く都合がつかずに、消化器病センターのある病院へ転送してもらったそうだ(申し訳ありません)。ESDで1週間後の出血が話題になっているという。今は抗血小板薬を中止しないで処置をするそうで、処置をする先生も大変だ。

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原因のわからない発熱

2015年09月23日 | Weblog

 今日(秋分の日)は日直で病院に出ている。多いかと思った小児科の受診は予想よりもすきなかった(喘息発作3名など)。80歳代男性が昨日からの高熱(40℃)で受診した。昨夜も受診したが、炎症反応軽度(病初期のため)でアセトアミノフェン点滴と内服で帰宅となっていた。県立がんセンター泌尿器科で前立腺肥大(PSA高値で前立腺癌疑い)で通院しているという。胸部X線で肺炎はなく、尿所見も感染症を示唆するものではなかった。発熱以外の症状は腰痛だが、ふだんもある。直腸指診で前立腺に圧痛はなかった。胸腹部CTで明らかな前立腺肥大があるが、膿瘍を示唆する所見はない。肝胆道系も問題なかった。血液培養と尿培養を提出して、前立腺炎疑いとして入院とした。

 施設に入所している90歳男性が呼吸困難と発熱(微熱)で救急搬入された。心臓ペースメーカー植え込み術後で循環器科がフォローしている。心不全(肺炎併発も)で循環器科に複数回入院した既往がある。左肺下背側に浸潤影を認め、胸水もあった。BNPも普段より上昇していた。肺炎メインなので内科入院としたが、病棟は循環器科病棟にした。何かとコンサルトできるし、主治医になってくれるかもしれないから。

 久しぶりの喘息発作で救急搬入された30歳半ばの男性は、外来治療で少し軽快したが、喘鳴が続いて一晩入院とした。現在は無治療だた、軽度の発作はあって、受診してないだけらしい。

 消化器科に潰瘍性大腸炎で通院している70歳代女性が倦怠感・食欲不振・発熱で受診した。肺炎はなく、尿路感染症(急性腎盂腎炎)かとおもったが、尿所見は感染症を示唆するものではなかった。炎症反応は上昇あり。腹痛の悪化・粘血便の悪化はいまのところはっきりしない。点滴と抗菌薬(尿路感染否定できずとしてセフトリアキソン)をして明日再受診とした。

 お昼に少し休んだが、ずっと外来が続いて疲れた。

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老衰と認知症

2015年09月21日 | Weblog

 今日は内科の当番で、日直が外部の応援医師というこもあり、朝から病院に来ていた。さっそく発熱で受診した施設入所中の94歳女性で相談を受けた。前回も急性胆嚢炎(胆嚢結石あり)で入院している。今回も炎症反応上昇と肝機能障害があり、尿路感染症の所見もあるものの胆嚢炎と判断された。外来での検査中から押さえないとできなかったが、入院するとお嫁さん(といっても高齢者)の名前を連呼して、個室に移動となった。前回、点滴を維持できないため、やむなく抗菌薬投与を早めに点滴静注から経口薬に切り替えていた。保存的に治るといいが。

 2週間前から食欲不振が続く96歳男性も受診していた。一見して羸痩が著明で老衰の雰囲気が漂っている。尿路感染症の所見はあるが、肺炎はなかった。点滴と抗菌薬で経過をみるが、そのままずっと食べられないかもしれない。家族にその旨をお話して、入院とした。高カロリー輸液や経管栄養はしないつもりだ。

 昨夜NHKで老衰の特集をやっていて、「平穏死のすすめ」の石飛先生が出演していた。施設で穏やかに看取る様子が映っていた。この辺の施設では、超のつくような高齢者の食欲不振も病院に連れてくる。当院はベットに余裕があるので、1か月程度点滴をして看取ることが時々ある。末梢からの点滴が困難になった時は家族と相談して、数日点滴を休ませてもらったりする(若い先生は皮下注で入れたりもする)。

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「診断力強化トレーニング」

2015年09月20日 | Weblog

 「診断力強化トレーニング」を連休中に読むことにした。50症例に28の1ページだけの短い症例もある。京都GIMカンファランスに出た症例をまとめたものだ。毎月診断に苦慮した症例を検討しているのはうらやましい限りだ。著名な研修病院の、これまた著名な先生方が集まっている。「非典型的症状を呈した日常的な疾患」が多いが、Cogan症候群なんて知らないなあ。連休明けから、新しく出た同書の「2」にとりかかろう。

 消化器科の若い先生が、自分が当直の時に受診した肺炎の女子高校生を主治医として診ていた。内科の若い先生から、高熱が続いているようですと報告があった。セフトリアキソンが効いていない。入院時の白血球数は正常域で、高熱が続く割にCRPが2と低めだ。これはマイコプラズマ肺炎と判断されるが、直接言いにくかったらしい。マイコプラズマ肺炎と伝えてもらった。迅速試験(抗原)を提出するとわかりやすく陽性と出ていた。クラリス内服を処方していたので、効きが悪い時の対応なども伝えたが、処方して2日めには解熱して食欲も改善していた。

 内科の若い先生から、40歳台の女性で腎血管性高血圧症が疑われる患者さんがいると聞いた。血清レニンが高値で、MRIで見ると確かに右腎動脈の狭窄があるようだ。放射線科医に相談したところ、CT Angio.で確認するよういわれたそうだ。来週の外来に来るので、腹部エコーで血流を確認して、CTの予約をする予定とした。そこまで施行して、あとは大学病院の専門科へ紹介することになる。

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