死刑廃止論者鎌田彗の論調が冴えわたる。さすがに自分の子どもがたとえ殺されたとしても死刑廃止を唱えなければならないといった手前、引くことはできないだろう。マスコミが作り上げた虚像が一人歩きしたことも認めよう。だが、2005年大阪で姉妹を殺害した被告は事件の5年前実母を金属バットで撲殺し、事件の動機は「母親を殺した時の感覚が忘れられず、人の血を見たくなった」と供述している。「人を殺すとはどういうことか」では受刑者の多くが何の後悔も贖罪の念を持っていない。後悔があるとすれば、それは捕まったこと。と指摘している通り、性善説で犯罪は減少することはなく、社会は維持できないのだ。