ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

捨てる神あれば拾う神あり:猫の餌掃除に救世主現れる!!(学校で教えてくれない経済学)

2012-01-08 19:54:29 | 経済学
捨てる神あれば拾う神あり。広辞苑によれば「一方で見捨てる人がいるかと思うと、他方で救ってくれる人がいる。世間は広く、世の中はさまざまだから、くよくよすることはない。」と書いていた。朝一番で例の更地に出かけた。正月を迎えてから、今朝で4度目になる。その都度、猫の餌がない。おかしなことが起こるなと思っていた。「おはようございます。」と更地の路地一本隔てて筋向いにあるさるコンビニ勤務のご婦人が声をかけて来た。「気がついた時にですが、掃除させてもらっています。猫に餌をやる人は絶えません。」と言うではないか。彼女は仕事中、長話はできない。「ありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。」と、一言だったが、気持ちを込めてお礼の挨拶が出来、晴れ晴れとした気持ちで帰宅した。

昨年秋に球根を植えたチューリップ畑の上に保温を兼ねて枯れ草を敷いている。今朝それを何気なく取り上げてみたところ、なんと、赤ちゃんの爪ほどだが芽を出しているではないか。暦では小寒である。しかし自然の営みは春に備えて着々と命を育んでいることを実感した。スイセンは昨年暮れからつぼみが膨らんだかと思うと咲き、また咲きしながら新たな株へバトンでつなぐように咲き、ほぼ満開だ。花に近寄ってみると、そこはかとなく心地よい香りが漂う。春はもうそこまで忍びよって来ているなと肌で感じた。

阪神芦屋駅下車、徒歩5~6分あたりに、さる園芸店がある。阪神青木から足を延ばして有機入り固型肥料を700グラムもの2袋買った。店を訪ねるのは今年に入って始めてである。店のおかみさんに、年始挨拶をしたあと暫時立ち話をした。これが結構楽しい。5日から店を開けていると話していた。お礼肥やしということばがある。昨年は様々な花を暦通り楽しませてくれた花や木にお礼をしなければならない。園芸はずぶの素人だが、まずまずの成果を上げているのは、当の園芸店の肥料と相性がいいからだろう。何ごともそうで、相性が良くないとものごと長続きしない。一袋400円だが、ミニマム投資で最大の効果を発揮できており、大いに感謝している。

帰路、例の自宅近くの喫茶店に寄った。馴染み客のひとりがたまたまご夫婦で来ていた。山形を中学1年で飛び出し、東京で皿洗いから彼の人生が始まったと昔話の一端を披露してくれた。9人兄妹の上から6番目で、口減らしの申し子のような人間だと淡々と話してくれた。手に職を付けていたお陰で、70半ば過ぎたいまもお呼びがかかる。神戸へ移り住んで今年で37年になりますと話していた。こんな話は誰も聞いてくれませんがね、と言いながら、年を感じさせない笑顔で話してくれたことが嬉しかった。

当の喫茶店のマスターのお里の山ひとつ超えたところに関西電力、美浜原発がある。近くに4つの豪華な施設と道路がある。いずれも原発の見返り、俗に言う「迷惑料」で出来た。美浜原発は40歳を過ぎた。40年経過した原発は原則廃炉にすると日本政府は初めて公に口にした。関係者の間では当然の秘密だった。もし廃炉になれば、原発にどっぷり漬かった生活を続けていたから、故郷の村の生活はお先真っ暗だと話していた。神戸に住んでいても、頼むから美浜原発が爆発しないで欲しいと、ただただ祈るばかりである。

神戸は震災からこの1月17日で17年を迎える。Before震災、After震災と言うだけで、神戸在住で震災経験者はたちまち意気投合する。フクシマは神戸の比ではない。しかし、捨てる神あれば拾う神ありという言葉を時に思いだしていただき、頑張って欲しいと常々思っている。毎日のように伝えられるフクシマからの地震情報は、正直、気がかりでならない。フクシマで震災を経験された方の心労はいかばかりかとテレビ画面に地震速報が流れるたびに心が痛む。(了)

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12月米雇用統計、20万雇用増、失業率8.5%に騙されてはなるまい?(学校で教えてくれない経済学)

2012-01-08 10:29:54 | 経済学
米国の12月の雇用統計で、前月比20万雇用が増え、失業率が8.5%へ下がったことに関連して、7日付けのWSJ紙で2つの記事が目に付いた。BrendaCronin記者は「データは複雑な中身をマスクしている」と書き、JohMitchell記者とPatrickO’connor記者は連名で「緩慢な米国景気回復で共和党大統領候補に難題提供か」という切り口でまとめていた。

Croin記者は、失業率とは、「仕事を探している(失業している)人」を「分子」に、「仕事をしている人」と「仕事を探している人」の合計を「分母」に置いて出された比率である。「仕事を探している状態【失業】」と「仕事をしている状態【雇用】」の中身が問題だと指摘、例えば「仕事を探している人」の数の中に、「働きたい仕事が見つからず仕事探しを諦めた人」は「分母」に入っていない。そんなグループには①軍に入隊した、②年金生活に入った、③学校に戻ったケースが挙げられる。一方、「仕事をしている人」の中には「不満足だが仕事をしている人やフルタイムで仕事をしていない人」が含まれている。失業率というデータは必ずしも実態を反映していないと書いた。

Corin記者は,12月たまたま失業率が8.5%へ低下したが、①足元のアメリカの景気回復が極めて緩慢であることや欧州の金融危機も改善の兆しが見えない。②雇用者と被雇用者の間で技術レベルでミスマッチ状態にある、③住宅価格が上がらず家が売れない。動けない。自由に職探し出来ない、④効率優先の流れが定着、雇用者が安易に人を採用しなくなったなど、さまざまな構造問題が底流にあることから失業率は下がらないだろうと書いていた。

Michell&O’connor記者連名の記事は、12月の失業率8.5%はオバマに有利に働くだろう。11月に行われる米大統領選挙にとって失業率の低下はオバマにとってはグッドニュースだった。一方、共和党にとっては、オバマをたたく材料を失い、共和党には逆風となると書いた。その一方で、アメリカは20万雇用が増えてもなお1300万人が失業している。ヨーロッパ経済がこの先悪化を続ければ、再び米国の失業率も増加する。12月の20万増加の中では、運輸・倉庫業で5万増えた。UPS社に見られる宅配業者の臨時雇用増が貢献した。1月にはそれが減る。その分失業率は増加する。失業率が増えるとオバマは叩かれるだろうと書いていた。

ヘルスケア分野は12月に2万3,000人増え、年間通して31万5,000雇用が増えた。この分野は今後もふえるだろうと分析していた。ただ、財政赤字増加で、地方自治体の雇用は減少を続ける。12月の雇用数でも1.2万減ったと書いていた。一方、民間企業は雇用を増やすであろう。しかし、それはあくまでSelective かつvery diligentに振る舞うという言葉で記事を結んでいた。Selectiveとは直訳すれ選択的である。つまり誰でもどの分野でもといかない。Dilgentとは平たく言えば真面目に頑張るという意味である。しっかり仕事に励んでもらえる人でないと雇わないという雇い主のシビアな姿勢を示している。

日本でも新規採用試験が本格化して来ている。雇われる方は大変だが、内外ともに悪材料山積で、雇う立場はそれ以上に大変だろう。少しでも優秀な人間を雇うべくよりselective 選択的になる。語学が出来ない人は採用が難しいとよく言われている。しかし、母国語の日本語が十分に喋れず書けないようでは、語学以前の問題である。ありがとうのひとことが素直に言えない。挨拶ひとつ出来ない若者が増えていると巷間伝えられる。ノホホーンとした気持ちで就職戦線に乗り出しても、酷な言い方かもしれないが、あっさり落とされるだろう。

アメリカやスペインの出来ごとは、他人事では済まされまい。一人一人が、自分の足と頭で行動する、当り前の時代が日本にも訪れたのかもしれない。ゼロから鍛え直す好機到来と捉えたい。(了)

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