ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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原油一時143ドル、円相場ドル106円で様子見(学校で教えてくれない経済学)

2008-07-01 09:40:12 | 経済学
 なぜ原油相場を追いかけるのか?日本はほぼ100%外国から原油を輸入しており原油が買えなくなればひとりひとりの暮らし向きに直接間接影響が出てくるからである。
 なぜ為替を追いかけるのか?日本は外国から資源を輸入しそれを加工して海外に売って生活している。日本円で全て売り買い出来ないため外国の通貨を介して貿易が行われているからである。ドル建てやユーロ建ての値段が為替レート次第で高くも安くもなる。
 なぜ金利を追いかけるのか?世界の経済にとってお金は人間のからだで言えば血液のようなものである。水は高きから低きへ流れるがお金は低きから高きへ流れる。金利はお金の物差しとして体温のようなもので金利動向を見ていると体調の変化を教えてくれる。
 週明けのロンドン原油先物(8月限)市場で、WTI相場はバレル143ドルを突破した。物の値段は基本的には需給で決まる。ナイジエリアとイランがブル(強気)を先導している。ただ、米EIAの需要減データが相場を冷やし、NY原油はバレル140.43ドルまで下げた。
 米国で金融不安が再燃し、米FRBが利上げに踏み切れない。最悪、年末まで利上げがずれ込む。一方、ユーロは、EUのインフレ率が5月の3.7%から6月4.0%へ上昇した。インフレに敏感なECB(欧州中央銀行)が利上げに踏み切ると欧米間の金利差が拡大する。
お金は利回りのいい(金利の高い)欧州へ流れる。強い通貨ユーロは益々強くなる。弱い通貨(米ドル)は益々弱くなる。ただ、6月30日のNY外国為替市場で、1ユーロ=1.5742ドル、1ドル=106.16円で、水鳥は止まり木に止まって様子見している。
お金は水鳥と同じで本来臆病だ。徹底した安全指向である。日本では相場という言葉を聞いただけで山師と呼んで毛嫌いする。ところが、水鳥はむしろ素直である。エサ(利回り)がもらえると分かれば飛んで来る。エサがなくなれば断りなく飛び去る。実に分かり易い。
為替市場で日本が珍しく話題になった。米格付け会社のムーディーズ・インベスダーズ・サービスが6月30日、日本の国債の格付けを上から数えて5番目のA1から4番目のAa3へ引き上げた。一時1ドル=104.99円まで値上がりした。ムーディーズは、「日本は巨額の借金を抱えているが、原油急騰にもかかわらず物価が安定している」という評価をした。
しかし、上から5番目が4番目への移動に過ぎない。先進国では最低ランクだ。日銀短観を控えて、円を買う地合いではない。地金がはげて、1ドル=106円台で取引された。
日本円は、ドルと比べると強そうに見える。弱い者同士のけんかに過ぎない。ユーロと比べれば1ユーロ=166円台だ。年初にベルギーで買い物をしたが、いかに日本円の値打ちがないかを痛感した。原油がなぜ上がるのか。値打ちのない通貨で売り買いされるからである。
日本でもガソリンの値段がリッター180円を越えてきた。為替レートが1ドル=106円台で止まっているからいい。原油150ドル、円相場1ドル=120円になるとリッター200円のガソリンになるだろう。自国通貨の値下がり(円安)を喜んでいる国は日本だけだ。
日本ではコメ以外はほとんど輸入だ。国際相場は、石油に限らず中国が大量買いを始めると値上りした。中国は昨年暮れから大豆、トウモロコシ,ソバの輸出を規制した。いずれ中国品が100円ショップから姿を消すだろう。いつでも中国から買えると思うのは傲慢だ。
健康が一番。健康チエックに原油、為替、金利の三面鏡に写して見ることが大切だ。(了)

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