ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

米財務省、オイルダラー調査報告書発表―学校で教えてくれない経済学

2006-03-05 07:54:50 | 経済学
米財務省の国際問題担当スタッフが2月度の臨時レポートで、オイルダラーと世界の外貨アンバランス問題について発表した。

同レポートによれば、原油高騰により、米国、アジア、欧州の外貨バランスが悪化した。米国の石油輸入は、2002年の1040億ドルから2005年には2,520億ドルへ増加した。一方、中東諸国の物と投資合計で外貨収支バランスは02年の300億ドルから一挙に2,180億ドルへ増加した。例えばサウジアラビアは、石油収入の増加額は同国GDPの30%を占める。

石油輸出国の中には石油収入の大部分を輸入品に使う国がある。ロシア、ノルウエー、オマーンは石油収入の増加分をバランスよく使っている。石油値上がりで得た資金は景気振興、生活水準向上に使われる。将来の石油相場値下がりに備えて、国債残高削減に使っている。

3月8日、ウイーンでOPEC総会が開催される。第2四半期は不需要期に入るから本来なら減産を決めるところである。しかし、OPECは日量2,800万バレルの生産枠据え置きを決定するとの見方が多い。これは今回の米財務省レポートにあるごとに、石油代金がそのまま国家予算に組み込まれていたからであろう。

今回の財務省レポートの書き出しは、アジア、ロシア、ブラジルでの金融危機が起った、1998年12月、原油相場(WTI)は瞬間的には、1973年来最低のバレル11ドルを下回ったという言葉で始まる。

石油の値段は2005年8月、バレル70ドルと史上最高値を更新した。その後調整をいれて現在はバレル62~63ドルの高値圏で安定している。

OPECの本心は石油の値段は高くなり過ぎても困るがさりとて暴落は最も怖れるところである。OPECは生産枠日量2,800万バレル据え置きを次回総会で決めることによって虎の子の石油収入を守るだろう。〈了〉

江嵜企画代表・Ken


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神戸国際大学公開講座ースケッチ&コメント

2006-03-05 07:32:14 | スケッチ
六甲アイランドにある神戸国際大学主催によるテーマ
「日本経済再生のための課題」で、2人の講師による
公開講座が開かれ出かけた。あらかじめ100名の応募が
有ったが抽選の結果参加出来たのは幸いであった。

会場は大部分が定年退職後と見られる男性であった。、
講師の話が熱を帯びるに連れて眠気を吹っ飛ばされたのか、
時にユーーモアを交えての講師の語り口調に思わず引き込まれ
1時から休憩10分をはさんで4時半まで充実した時間を
過ごすことが出来た。

この日第1部はスケッチにある同大教授の秋武孝春氏
『産業構造の転換と産業再編成』について、
第2部は同大助教授の居神浩氏の『格差社会における
「働くこと」の倫理』と題して各1時間20分それぞれ
中身の濃い講演であった。

秋武氏は、直近の日銀短観を引用して日本経済は景気回復の
裾野が拡大しながら回復してきたと新聞記事のコピーを資料に
使いながら具体的にわかり易く説明した。

居神氏は、『下流社会』(三浦展著)がなぜベストセラーになるかに
ついてふれた。そこに冷笑主義の影を見る思いがして素直について
いけないと話を始めた。『下流』とはなになのか。具体的な掘り下げた
説明はない。しかし100万部の売れ行き。読者のほとんどは
若者だとコメントしていた。

秋武氏は、関西景気は本物かと問いかけ、日本の中では現在すでに
首都圏を凌いでいるが、これからも愛知県などを含む中部圏経済が
リードしていくだろうと指摘した。
今後成長が期待される分野は①医療・福祉,②生活文化,③情報通信を挙げた。

土地柄であろう、地元の神戸空港については、国内線のみで、便数が
極端に少ない。国際貨物の時代で国際線を持たない空港では付設用地に施設
を建てる価値がないだろう。日本経済が今後急激に構造変化を
余儀なくされていく中で、神戸空港は世界的な流れを先取りした動きを
していないとばっさり切り捨てた。

秋武氏は、首都圏の地価が上昇しているが、それには大学の首都圏回帰
現象も大いに関係している。辺鄙な土地の大学へは優秀な教師も弁護士も
実業家も来てくれない。いま首都圏では大学のビルラッシュだ。生徒も集まる。
当然地価も上がると説明した。

同じことは阪神間でも言える。交通・教育、高級住宅地のイメージが
強く地価もまだ上がるだろう。ただ、日本全体としては一端崩壊した土地神話は
復活しないだろうと秋武氏は、話した。

日本では「フルセット型産業」の時代は終わった。『強い』、
『面白い』、『住みよい』産業が生き残るであろうと話した。

居神氏は、本当の格差問題はむしろこれから益々明らかになる。
それは若者に何が起きたのか観察してみると読めてくるという。

かって日本人社会には会社共同体への貢献を勤労の道徳的基準、
ギリシャ語のethos(エトス)があった。ところが会社との関係はより
短期的、機会主義的になり、働くことの意味を自分のために求める
ようになった。

大人は「やる気のない若者」というが、若者の人間力を高めるために
政治は何も手を打たない。責任も取らない。訓練主義だけでは問題は
解決しない。その一方で、国はただ市場に聞けという。さらに
「小さな政府」というだけで「責任の取れる政府」になっていない。
『官』から『民』と政府はいうが『公』が果たす『仕事』〈働き場所)は
まだまだいくらでもあるはずだと力説した。

姉歯設計事務所の偽装事件は好例であると結んだ。〈了)
江嵜企画代表・Ken



Kenさんのスケッチは、ブログ容量の関係で削除させて頂きましたが、11月1日に、「かんぽう」さんから『ユニークに乾杯』というタイトルで出版予定です。定価2.000円。
ISBN978-4-904021-03-3  C0071 1905E 
株式会社 かんぽうサービス ℡06-6443-2173
大阪市西区江戸堀1-2-14 肥後橋官報ビル6F(〒550-0002)


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