アガサ・クリスティーの奥さまは名探偵
2005年/フランス
エスプリに富んだフランス版2時間ドラマ
shinakamさん
男性
総合 75点
ストーリー 75点
キャスト 80点
演出 75点
ビジュアル 90点
音楽 75点
アガサ・クリスティの探偵シリーズ<トミーとタペンスのおしどり探偵「親指のうずき」>を、コミカルな作風を得意とするパスカル・トマ監督がフランス版に翻案した105分。
初老のプリュダンス(カトリーヌ・フロ)とベリゼール(アンドレ・デュソリエ)夫婦が悠々自適の生活を送るサヴォア地方の情景が見事にマッチしていて、とてもゴージャスな雰囲気。手入れの行き届いた庭のある豪邸に住み骨董品がインテリア。元海軍大佐で国家機密の仕事に携わるベリゼールが乗る車はオースティン・ヒーレーE3000のオープンカー。プリュダンスの衣装がチフォネリのスーツでバッグはエルメスのヴィンテージ。
とても探偵とは無縁の世界にいるが、叔母のいた高級老人ホームで会った老婦人の失踪と1枚の風景画をキッカケに「親指のうずき」を感じたプリュダンスが単身で調査するうちある村の忌まわしい出来事に関わる。まさに奥様は名探偵ということだが、偶然過去の事件に遭遇してそれが好転し解決してしまうため、ミステリーそのもののワクワク感はない。
むしろ昼間からワインを飲んで夫婦生活を楽しむ優雅な雰囲気と、ときにはシニカルなユーモアのあるフランスらしいエスプリに富んだ2時間ドラマをともに満喫する気分である。主演の2人がほのぼのとしていて陰湿な事件など感じさせないそのゆるさが何ともいえず良い。
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