・ 実在人物の自伝的小説を映画化した感動の青春ドラマ。
NASAの元エンジニアだったホーマー・H・ヒッカム・ジュニアの原作「Rokecket Boys」をジョー・ジョンストン監督・ジェイク・ギレンホール主演で映画化。原題「October Sky」は原作のアナグラムとなっている。
舞台は1950年代ウェストヴァージニアの炭鉱の町に住む高校生ホーマー(J・ギレンホール)がソ連の人工衛星スプートニクに衝撃を受け、仲間4人で「ロケット・ボーイズ」を結成。ロケット開発に夢中になり何度の失敗や困難を乗り越えながら夢を諦めず挑戦するという感動のストーリー。
炭鉱の町をテーマにした作品は良作が多く、古くはジョン・フォード監督「わが谷は緑なりき」(41)を筆頭に同時代では「ブラス!」(96)・「リトル・ダンサー」(00)など英国映画の名作が多い。日本でも「フラガール」(06)が有名だが、何れも花形産業だった炭鉱が時代に置き去りにされながら懸命に生きる世代と、そこから何とか抜けだそうとする若者たちの世代ギャップを捉えている。
本作は何しろ英語の教科書にも載っているというほどの有名なハナシなので、友情・家族愛・善き理解者が周囲にいて敵役が殆ど登場しない。
大きな壁となったのは、封鎖社会環境や頑固で保守的な父と愛情ある母の期待を背負った少年の心の葛藤。炭鉱の町で生きていくには父親のように炭鉱夫になるか、兄のようにスポーツで奨学金をもらって大学進学するしかすべがない。
そんななか、ロケット遊びと誤解される彼らの善き理解者は教師ライリー(ローラ・ダーン)だった。<夢見るだけでは道は拓けない>、<内なる自分の声を聴け>に励まされ、頑固な父ジョン(クリス・クーパー)を説得、「国際学生科学技術フェア」への道を切り拓いて行く。
山火事・父の怪我・難病の教師などいくつかの逸話を挟みながら感動のラストシーンへ。 初主演のギレンホールの初々しさと昔気質の父親C・クーパーの父と息子の絆は固いヒモに結ばれていた。きれいごと過ぎるキライはあるものの素直に受け入れて鑑賞できたのは事実をもとにしたドラマだったからだろうか?
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風早真希
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