晴れ、ときどき映画三昧

映画は時代を反映した疑似体験と総合娯楽。
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『父親たちの星条旗』 85点

2006-11-11 19:15:49 | (米国) 2000~09 




父親たちの星条旗


2006年/アメリカ






翻弄された人間を描いて、戦争の悲しさが伝わってくる





プロフィール画像

shinakamさん


男性






総合★★★★☆
85



ストーリー

★★★★☆
85点




キャスト

★★★★☆
80点




演出

★★★★☆
85点




ビジュアル

★★★★☆
80点




音楽

★★★★☆
80点





「プライベイト・ライアン」のS・スピルバーグ製作、「ミリオンダラー・ベイビー」のC・イーストウッド監督、「クラッシュ」のポール・ハギス脚本というオールスター・スタッフ。おまけに原作が英雄の一人である衛生兵ドクの息子・ジェイムズ・ブラッドリー。これに違わぬ力作だ。
硫黄島という日本の悲劇を生んだ舞台で、1枚の写真がキッカケで両国の運命をまるっきり変えてしまった事実。それに拘った若者3人が背負った重みがヒシヒシと伝わってくる。これは原作の良さもさることながら、ウィリアム・ブロレイスJRとポール・ハギスの脚本によるところが大きい。
戦争によって生まれた報道写真の持つ意味が、これ程強いインパクトを生むことは今でも変っていない。それが政治の武器になる怖さを描いているとともに、戦争の悲惨さを描くのは勿論のこと、翻弄される兵隊やその家族の人生を丹念に描いている。ピューリッツア賞を貰い、この8月に亡くなったジョー・ローゼンタールの感想を聴いて見たかった。
3人の英雄のうち、ドクを演じたライアン・フィリップがアカデミー賞女優リーズ・ウィザー・スプーンとの離婚を忘れるような渾身の演技。レイニーのジェシー・ブラッド・フォードもピュアであるが故、不幸な後人生を送る若者を好演。そしてネイティブ・アメリカンの生い立ちをハンデとしてアル中で悲劇的な最後を遂げるアイラをアダム・ビーラが表情豊かに演じている。この3人のキャスティングが、この映画が成功した最大の要因でもある。
C・イーストウッド監督の評価は、日本兵のドラマ「硫黄島からの手紙」を見終わってからにしたい。







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