晴れ、ときどき映画三昧

映画は時代を反映した疑似体験と総合娯楽。
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「アンタッチャブル」(87・米) 80点

2013-12-09 16:23:48 | (米国) 1980~99 

 ・ 個性派揃いの男優と、その見せ場がたっぷり。

     
 禁酒法時代のシカゴを舞台にギャングのボス、アル・カポネ(ロバート・デ・ニーロ)に若き理想家財務官、エリオット・ネス(ケヴィン・コスナー)達が挑む。ブライアン・デ・パルマ監督によるアメリカン・ノワール。

 絶対買収に応じない(アン・タッチャブル)善き家庭人のネス。その後のK・コスナーのキャラクターを決定づけるほどのハマり役となった。
 
デ・ニーロは風貌から体型まで本物にそっくりな変貌ぶり。出番は少ないものの、その容赦ない悪役を見せつけてこのドラマを盛り上げてくれている。

 007以来、鳴かず飛ばずだったショーン・コネリーが信念を曲げないアイルランド系警官を演じて新境地を開いてオスカー(助演男優賞)獲得したのも納得。

 記憶に残るシーンも多く、なかでもシカゴ、ユニオン・ステーションでの<乳母車の階段シーン>は、「戦艦ポチョムキン」へのオマージュとしても印象に残る。無口な若き捜査官ストーン(アンディ・ガルシア)の見せ場でもあった。

 エンリオ・モリコーネの音楽に乗せて、凝り性であるデ・パルマの本領発揮シーンがフンダンに観られるが、今改めて観ると<勧善懲悪の典型>が物足りないと思うのは贅沢か?この時代、ハリウッドの娯楽大作の完成品を観た想い。