晴れ、ときどき映画三昧

映画は時代を反映した疑似体験と総合娯楽。
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『新・平家物語(’55)』 80点

2006-09-01 09:24:34 | 日本映画 1946~59(昭和21~34)

新・平家物語(’55)

1955年/日本

カラーで厚みを増した溝口作品

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shinakamさん

男性

総合★★★★☆ 80

ストーリー ★★★★☆80点

キャスト ★★★★☆80点

演出 ★★★★☆85点

ビジュアル ★★★★☆85点

音楽 ★★★★☆80点

吉川英治の人気小説、若き日の平清盛の物語を溝口健二で映画化。昨今の大河ドラマなどTV時代劇とは違って、セット・美術・衣装など厚みがあって今とは大違い。手抜きのない溝口演出とあいまって、大いに時代文化を楽しめた。
若き日の清盛役の市川雷蔵は一本調子ながら、正義感溢れる武士を力一杯演技している。父の大矢市次郎、母の小暮実千代を始め主役を支える脇役陣の層の暑さは見事。千田是也など、舞台俳優がこの頃の映画界に貢献しているのもその要因だろう。