終わりの日
黙示録の預言
スコット・マリアー二(著)2012年8月発行
ベン・ホープ・シリーズの第三弾。
今回も、相変わらずのかっこよさのベン・ホープ、
痺れさせてもらいました。
―
長身、ブロンドの髪、孤独な青い眼、傷ついた心、一瞬みせる優しさ、
そして悪に立ち向かう激しい暴力性には、男も女も思わずひきつけられて
しまう。まさに新しいヒーローの誕生だ。
―
と、解説にあり、本当にその通り。
『消えた錬金術師』、『モーツアルトの陰謀』に続き、
今回は、聖書の最後に載せてある預言の書「黙示録」の
終末の日(=終わりの日)をモチーフに巻き起こる
サスペンス活劇です。
傷心のベンは、これまでの仕事をきっぱり辞め、
オックスフォードの神学生として復帰、勉強を始めようとしていた。
そんな時に、学生時代の恩師に行方不明の娘を探し出して欲しい、
という依頼を受ける。
しかし、神学に専念しようとしていたベンは、
友人にその依頼を仲介し、娘探しを彼に任せることにする。
が、簡単にはかどると思われた人探しが、困難な事件へと
進み、友人の死をまじかで目撃することとなる。
衝撃を受けたベンは、神学者になる、という意思を翻し、
恩師の娘を無事に探し出し、両親の元へ送り届ける、という
役割を果たす決意を固め、見えない事件へと巻き込まれていく。
オックスフォードから
イオニア海に浮かぶギリシャのケルキラ島、
アメリカ合衆国、ジョージア州、モンタナ州、
イスラエルのエルサレム、
ワシントンDC,,,
と、世界を飛び回り、強い心とタフな肉体で悪に立ち向かい、
事件解決へと突き進む、、、
ドラマティックでスピーディな物語展開は、息をつく暇がない。
お約束のように、素敵な美女との交流もあり読者を飽きさせる
ことはない。
今回も、ベンの心のなかの
「神は何処に! あなたは何処に!」と、こだまする声が
聞こえてきます。
まるで映像を観ているかのような描写なのですが、
やはりね~、シリーズの映画化が決定しているそうです。
わがまま母