キケン 有川浩(著)2010年1月発行
いや~、図書館の貸し出しカウンターで、この本を受け取った時、
一瞬「えっ?」と我が目を疑いビビリました。
いよいよ私も借りる本を間違うほどボケたか・・・と。
この表紙をはじめに見ていたら、絶対「読もう!」とは思わなかっただろうな~。
きっかけは忘れたけど、書評かなにかを読み「とても面白い」や☆の数が多かった
ので、それでは、と図書館に予約したのが半年前。
確かに凄い人気作らしく、数百人待ちを忍耐強く待って(というか忘れていた)
ようやく順番が回ってきたわけです。
この作者の作品は、20代~30代の若い人に人気があるらしいのですが、
私はこの作品が「はじめまして」です。
評判通り面白かったですよ。
劇画とTVドラマが勢い良く合体したようなストーリー展開が、若者に好まれイマドキ
なのでしょうね。
そもそも題名の『キケン』とは、成南電気工科大学機械制御研究部 の略称で、
ある理系大学の部活の伝説的黄金時代の約2年間、男子部員達の繰り広げる
青春エピソードをスピード感溢れるタッチで描いた学園物語。
読み終わってみると「こんな学生時代を送れたらな~」と誰もが思いそう。
登場人物がまたフルっていて、
上野直也:成南大学二回生。「キケン」の部長で大学きっての危険人物!
「成南のユナ・ボマー」と呼ばれている。
“全力無意味、全力無謀、全力本気”で日々生きている暴君で
人を見抜く才能と苛め抜く才能を併せ持つ、後輩思いのリーダー。
大神宏明:彼も二回生。「キケン」副部長。通称「大魔神」と呼ばれ迫力ある人物。
鬼軍曹とも言われ、大胆な性格なれど、一線を越えることには超厳しいが
理不尽なことには怒らない理想的なリーダー。
後輩達は卒業して就職し
「社会に出たら厳しいんだろうなぁとか思ってたけど、案外楽なんだ。
結局、大神さんより怖い上司なんていねえし、なんだかんだでキケンで
社会的に鍛えられた」と語るほどの副部長。
この二人の先輩に、勧誘され入部する新入生(一回生)の
元山高彦:「キケン」一回生で、自宅は母親が喫茶店をやっているために、上野から
「お店の子」と呼ばれることに。
目配り気配りができて、各人の嗜好をすぐに覚える特技あり。
学園祭での『奇跡のラーメン』作りで本領を発揮し伝説を作る。
池谷悟:「キケン」一回生。地方から出てきている。
その大らかさが大器を予想され、多少のことでは動揺しない肝の据わった
冷静沈着な情報通。
他にも教授や学生が登場するのだが、キャラの濃さでは、まぁこの4人かな。
「キケン」は、正式には『機械制御研究部』の略称ではあるのだが、話の内容からみるに
様々な事件を巻き起こす「キケン」は、正しく危険人物に率いられた危険集団であり、
ある種の畏怖や慄きを込めて「キケン」と称されていたようだ。
個人的に一番面白かったのは、学園祭でキケンラーメン「売上を三倍にしろ!」という
部長命令を受けた一回生たちが
“奇跡のラーメン”を苦心惨憺試行錯誤して作り上げ、店を切り盛りし、出前までし、
仕込みのため泊り込みで働いて、学祭の模擬店で売上130万円越えを達成した章だ。
ほんとに、学生時代にこれだけの経験をしていれば、社会にでても余裕で大丈夫
だろうな~。
若いうちの苦労はしておくもんですね。
しかし、学生時代の思い出を肴にお酒を飲む、という習慣もないし、
作者あとがきにある、
━男子というイキモノは独特の世界を持っていると思います。男子しか共有できない
その世界は女子からみるととてもキラキラしていて、自分もあの中に混ざりたいなぁ
といつも思います。略━
そういう気がまったくない私としては、さほど共感はないかなぁ。
が、そんな女子ではありますが、充分その世界は楽しませてもらいました。
わがまま母
いや~、図書館の貸し出しカウンターで、この本を受け取った時、
一瞬「えっ?」と我が目を疑いビビリました。
いよいよ私も借りる本を間違うほどボケたか・・・と。
この表紙をはじめに見ていたら、絶対「読もう!」とは思わなかっただろうな~。
きっかけは忘れたけど、書評かなにかを読み「とても面白い」や☆の数が多かった
ので、それでは、と図書館に予約したのが半年前。
確かに凄い人気作らしく、数百人待ちを忍耐強く待って(というか忘れていた)
ようやく順番が回ってきたわけです。
この作者の作品は、20代~30代の若い人に人気があるらしいのですが、
私はこの作品が「はじめまして」です。
評判通り面白かったですよ。
劇画とTVドラマが勢い良く合体したようなストーリー展開が、若者に好まれイマドキ
なのでしょうね。
そもそも題名の『キケン』とは、成南電気工科大学機械制御研究部 の略称で、
ある理系大学の部活の伝説的黄金時代の約2年間、男子部員達の繰り広げる
青春エピソードをスピード感溢れるタッチで描いた学園物語。
読み終わってみると「こんな学生時代を送れたらな~」と誰もが思いそう。
登場人物がまたフルっていて、
上野直也:成南大学二回生。「キケン」の部長で大学きっての危険人物!
「成南のユナ・ボマー」と呼ばれている。
“全力無意味、全力無謀、全力本気”で日々生きている暴君で
人を見抜く才能と苛め抜く才能を併せ持つ、後輩思いのリーダー。
大神宏明:彼も二回生。「キケン」副部長。通称「大魔神」と呼ばれ迫力ある人物。
鬼軍曹とも言われ、大胆な性格なれど、一線を越えることには超厳しいが
理不尽なことには怒らない理想的なリーダー。
後輩達は卒業して就職し
「社会に出たら厳しいんだろうなぁとか思ってたけど、案外楽なんだ。
結局、大神さんより怖い上司なんていねえし、なんだかんだでキケンで
社会的に鍛えられた」と語るほどの副部長。
この二人の先輩に、勧誘され入部する新入生(一回生)の
元山高彦:「キケン」一回生で、自宅は母親が喫茶店をやっているために、上野から
「お店の子」と呼ばれることに。
目配り気配りができて、各人の嗜好をすぐに覚える特技あり。
学園祭での『奇跡のラーメン』作りで本領を発揮し伝説を作る。
池谷悟:「キケン」一回生。地方から出てきている。
その大らかさが大器を予想され、多少のことでは動揺しない肝の据わった
冷静沈着な情報通。
他にも教授や学生が登場するのだが、キャラの濃さでは、まぁこの4人かな。
「キケン」は、正式には『機械制御研究部』の略称ではあるのだが、話の内容からみるに
様々な事件を巻き起こす「キケン」は、正しく危険人物に率いられた危険集団であり、
ある種の畏怖や慄きを込めて「キケン」と称されていたようだ。
個人的に一番面白かったのは、学園祭でキケンラーメン「売上を三倍にしろ!」という
部長命令を受けた一回生たちが
“奇跡のラーメン”を苦心惨憺試行錯誤して作り上げ、店を切り盛りし、出前までし、
仕込みのため泊り込みで働いて、学祭の模擬店で売上130万円越えを達成した章だ。
ほんとに、学生時代にこれだけの経験をしていれば、社会にでても余裕で大丈夫
だろうな~。
若いうちの苦労はしておくもんですね。
しかし、学生時代の思い出を肴にお酒を飲む、という習慣もないし、
作者あとがきにある、
━男子というイキモノは独特の世界を持っていると思います。男子しか共有できない
その世界は女子からみるととてもキラキラしていて、自分もあの中に混ざりたいなぁ
といつも思います。略━
そういう気がまったくない私としては、さほど共感はないかなぁ。
が、そんな女子ではありますが、充分その世界は楽しませてもらいました。
わがまま母