できそこないの男たち 福岡伸一(著)2008年10月発行
つい先週、福岡博士の「生物と無生物のあいだ」を読んで、すっかり
その文に魅せられてしまったのですが、またまたこの新刊を読み
完璧ファンになりました。
分子生物学という難しそうな分野の本なのに、小説以上に話題が豊富、
ワクワクするスリルもあり、構成も上手い、思わず唸ってしまう面白さ。
地球誕生が46億年前。最初の生命発生がその10億年後。生命が現れてから
さらに10億年、その間の生物の性は単一で、すべてがメスだった。
生命の基本仕様・・・それは女である。
本来、すべての生物はメスとして発生する。メスは太くて強い縦糸であり、
オスはそのメスの系譜を時々橋渡しし、細い横糸の役割を果たす“使い走り”
に過ぎない。
・・・だそうである。
すると、アダムとイブの話は、逆になる訳だ。
実は、イブのあばら骨からアダムが創られた、ということになるんですね~。
本の内容は、この「メス」から「オス」ができたことが明らかになる研究
(X染色体、Y染色体の説明)経過が詳しく記されている。
また、男を男たらしめる「秘密の鍵」=SRY遺伝子の発見をめぐって
熾烈なレースを繰り広げた研究者たちの駆け引きの模様などが、
リアルに詳細に、そして興味をそそるように描かれている。
そして、氏はこうも語っている。
ボーボワールのこの言葉、
『人は女に生まれるのではない、女になるのだ』
は、生物学的にみて、明らかに間違いである。
女はもともと女として生まれた。
この言葉はむしろ、こう言い換えられるべきなのだ。
『人は男に生まれるのではない、男になるのだ』と・・・。
さらに、短命なサダメの男に対し『弱きもの、汝の名は男なり』とも・・・。
なんとも愉快な話ではないですか!
また、十数億年前、アフリカを出発したY染色体(アダム)の旅路を辿り
分布から、日本列島は、三つの系統が流れ流れて世界中に分岐した後に、
もう一度落ち合った特別な場所らしいのです。
日本列島こそが“人種”のるつぼなのだそうです。
他に、生物学的に「危うく、より脆い」はずの男が、何故地位的に「女」
の上に立つようになったのか? その理由をめぐる氏の考察などは、
『なるほどね~』とうなずいてしまう面白さがありました。
思わず、クスリと笑う話も多く、アッという間に読み終えました。
「男性」がこの本を読んだなら、人生観が変わるかもしれない・・・
早めに読んでみることをお薦めします。
また「男」で悩んでいる「女性」がいたら、是非読んで欲しいと思います。
不思議な自信が湧いてきます!(笑)
わがまま母
つい先週、福岡博士の「生物と無生物のあいだ」を読んで、すっかり
その文に魅せられてしまったのですが、またまたこの新刊を読み
完璧ファンになりました。
分子生物学という難しそうな分野の本なのに、小説以上に話題が豊富、
ワクワクするスリルもあり、構成も上手い、思わず唸ってしまう面白さ。
地球誕生が46億年前。最初の生命発生がその10億年後。生命が現れてから
さらに10億年、その間の生物の性は単一で、すべてがメスだった。
生命の基本仕様・・・それは女である。
本来、すべての生物はメスとして発生する。メスは太くて強い縦糸であり、
オスはそのメスの系譜を時々橋渡しし、細い横糸の役割を果たす“使い走り”
に過ぎない。
・・・だそうである。
すると、アダムとイブの話は、逆になる訳だ。
実は、イブのあばら骨からアダムが創られた、ということになるんですね~。
本の内容は、この「メス」から「オス」ができたことが明らかになる研究
(X染色体、Y染色体の説明)経過が詳しく記されている。
また、男を男たらしめる「秘密の鍵」=SRY遺伝子の発見をめぐって
熾烈なレースを繰り広げた研究者たちの駆け引きの模様などが、
リアルに詳細に、そして興味をそそるように描かれている。
そして、氏はこうも語っている。
ボーボワールのこの言葉、
『人は女に生まれるのではない、女になるのだ』
は、生物学的にみて、明らかに間違いである。
女はもともと女として生まれた。
この言葉はむしろ、こう言い換えられるべきなのだ。
『人は男に生まれるのではない、男になるのだ』と・・・。
さらに、短命なサダメの男に対し『弱きもの、汝の名は男なり』とも・・・。
なんとも愉快な話ではないですか!
また、十数億年前、アフリカを出発したY染色体(アダム)の旅路を辿り
分布から、日本列島は、三つの系統が流れ流れて世界中に分岐した後に、
もう一度落ち合った特別な場所らしいのです。
日本列島こそが“人種”のるつぼなのだそうです。
他に、生物学的に「危うく、より脆い」はずの男が、何故地位的に「女」
の上に立つようになったのか? その理由をめぐる氏の考察などは、
『なるほどね~』とうなずいてしまう面白さがありました。
思わず、クスリと笑う話も多く、アッという間に読み終えました。
「男性」がこの本を読んだなら、人生観が変わるかもしれない・・・
早めに読んでみることをお薦めします。
また「男」で悩んでいる「女性」がいたら、是非読んで欲しいと思います。
不思議な自信が湧いてきます!(笑)
わがまま母