遊び人親子の日記

親子で綴る気まぐれ日記です。

和力

2008年06月08日 17時00分42秒 | 読書
  「和力」   日本を象る   松田行正(著)2008年3月発行

 この本は、読んでいて『トリビアの泉』のように、へ~、へ~、と
 感心したり、なるほどそうだったの、、、と納得したり、
 とても興味深い内容です。

 フランスでの日本マンガブーム、ネオ・ジャポニズムや、アラブで放映
 されている人気テレビアニメ「キャプテン翼」ならぬ
 「キャプテン・マジード」 は、子供達に大人気らしいが、
 それらの日本パワーを「和力」と著者は称している。
 「和力」とは、「日本文化が持つパワー」という意味だが、プラスも「和」
 というとこらから、「プラス思考の発想力」というニュアンスもこめている
 そうだ。

 畳一畳を「拡がりをもった小さな空間」と見る茶室の哲学。
 「大は小を兼ねる」ではなく、「小こそ大を兼ねる」という積極的な思考
 が、プラス思考の発想力だというのだ。
 フィギュア好き、ミニチュア好きの日本人。
 「余白の美」を感じることのできる日本人。

 著者は、本のはじめに、━
 日本文化誕生の要因は、四季が豊かで、外にでていくのが大変な島国という
 環境が一番だが、もっと重要な点は、海で囲まれた場所でやっていくしかない
 という諦念をパワーに変えることが出来る発想力を、日本人が持っていた
 からともいえる。しかも、ディテールを徹底的に追及できるスタミナのある
 発想力、「オタク」的発想力だ。つまり、日本文化を担ってきたのは、
 アーティストというより、素敵な「オタク」的職人たちである。━
 と書いている。
 そして、日本文化を象る24の「型」を漢字一文字に集約させ、順に解説
 しています。
 「籠」(ろっかく)から始まり「縞」ストライプまで、「丸」まるや
 「×」バツなど、興味深い話や解説がイラスト入りで満載!

 漢字の持つ「かたち」としての宇宙的意味能力をさぐるという意図の下、
 漢字の複雑さで脳が活性化され、それがジャパン・クールの源泉とする
 面白い日本文化論が、図版もたっぷりに繰り拡げられています。
 
 残念なことに、今週は私に緊急事態発生のため、読み終える前に、
 返却期日がきてしまいました。

   わがまま母
 
コメント
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